【統合化推進プログラム】ChIP-Atlasに新たにATAC-seqとBisulfite-seqのデータが追加されました

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2021年10月12日

2021年10月4日、京都大学 沖真弥特定准教授らのグループは、統合化推進プログラムにおける研究開発課題「エピゲノミクス統合データベースの開発と機能拡充」の一環として開発・運用している「ChIP-Atlas」に、新たに以下のデータを追加しました。

  • 高活性改変型Tn5 transposaseを用いてオープンクロマチン領域を網羅的に解析した「ATAC-seqのデータ」
  • 重亜硫酸処理によりDNAメチル化領域を網羅的に解析した「Bisulfite-seqのデータ」

今回のメジャーアップデートでATAC-SeqとBisulfite-Seqのデータが追加されたことにより、これまで可能だったゲノムへの転写因子の結合領域やヒストン修飾領域の情報に加え、DNAのメチル化領域の情報やオープンクロマチン領域の情報を包括的に解析できるようになりました。エピゲノミクスの状態を統合的に理解するための新たな情報基盤としてご活用いただけます。

ChIP-Atlas

「ChIP-Atlas」は、公開されているほぼ全てのChIP-seq、DNase-seq、ATAC-seq、Bisulfite-seqのデータをそれぞれ統一プロトコルで再解析し、抗原別・生物種・細胞種別に整理して収載したエピゲノミクスの統合データベースで、以下の機能を備えています。

  • 複数のChIP-seq、DNase-seq、ATAC-seq、Bisulfite-seqのピーク情報をゲノムブラウザ上で並列して表示する。
  • 転写因子などのDNA結合タンパク質の標的遺伝子をリストアップする。
  • ゲノム上に共局在する転写因子などのDNA結合タンパク質の組み合わせを調べる。
  • ユーザーが指定した遺伝子群の制御領域に特異的に結合する転写因子などのDNA結合タンパク質やヒストン修飾領域を、エンリッチメント解析により予測する。

補足説明

  • ChIP-seq法:クロマチン免疫沈降法により、転写因子などのDNA結合タンパク質が結合しているゲノム領域や特定の修飾を受けているヒストン領域を網羅的に解析する実験手法。
  • DNase-seq法:DNase Iを用いてオープンクロマチン領域を網羅的に解析する実験手法。
  • ATAC-seq法:高活性改変型Tn5 transposaseを用いてオープンクロマチン領域を網羅的に解析する実験手法。
  • Bisulfite-seq法:重亜硫酸処理によりDNAがメチル化されているゲノム領域を網羅的に解析する実験手法。

ChIP-Atlas収載データ(2021年10月4日現在)

  • ChIP-seq 140,959件
  • ATAC-seq 52,135件
  • DNase-seq 2,869件
  • Bisulfite-seq 28,696件

合計 224,659件

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