第36回日本分子生物学会年会 特別企画展
特別企画 「使ってみようバイオデータベース-つながるデータ、広がる世界」
ゲノム、タンパク質、糖鎖、代謝物、化合物などのデータの種類やヒト、マウス、植物、微生物などの生物種ごとにまとめたデータベースをポスター、配布資料やパソコンによるデモ、簡単なプレゼンなどにより紹介します。どのようなデータベースがあるのか、ぜひインフォメーションカウンターでお尋ねください。また、今年度は、各出展機関によるミニデモコーナーでのデモンストレーションも予定しております(デモンストレーションのスケジュールはこちら)。その他、これらの多様な生命科学のコンテンツを探す、抽出する、整理する、つなげる、解析する情報技術の開発やバイオデータベースを整備して使いやすくするNBDCの取り組み(データベースの統合化)についても紹介します。
会期 : 2013年12月3日(火)~5日(木) 9:30~17:00
会場 : 神戸国際展示場3号館 バイオデータベースコーナー
出展者一覧
No. | 所属名 | ブース名 |
---|---|---|
バイオDB1 | 情報・システム研究機構 ライフサイエンス統合データベースセンター (DBCLS) | 知識発見につながるデータベース構築へ〜DBCLS からの提案〜 |
バイオDB2 | 産業技術総合研究所 創薬分子プロファイリング研究センター | 経済産業省 ライフサイエンスデータベースプロジェクト |
バイオDB3 | 医薬基盤研究所 創薬基盤研究部、医薬基盤研究所 難病・疾患資源研究部 | 医薬基盤研究所のデータベースと Linked Open Data への取り組み |
バイオDB4 | 京都大学化学研究所 | KEGG MEDICUS:トランスレーショナルバイオインフォマティクスのリソース |
バイオDB5 | 理化学研究所 情報基盤センター、理化学研究所 バイオリソースセンター | 生命と環境のフェノーム統合データベース |
バイオDB6 | 理化学研究所 生命システム研究センター 発生動態研究チーム | 生命動態システム科学の統合データベース |
バイオDB7 | 東京工業大学、国立遺伝学研究所、基礎生物学研究所 | 微生物統合データベース MicrobeDB.jp |
バイオDB8 | かずさDNA研究所 植物ゲノム研究部、新潟大学 研究推進機構 | ゲノム情報に基づく植物データベースの統合(http://pgdbj.jp/) |
バイオDB9 | 東京大学理学研究科、かずさDNA研究所、奈良先端科学技術大学院大学 | メタボローム・データベース |
バイオDB10 | 産業技術総合研究所 糖鎖医工学研究センター | 日本糖鎖科学コンソーシアム・データベース(JCGGDB) |
バイオDB11 | 大阪大学蛋白質研究所 | Protein Data Bank Japan |
バイオDB12 | 東京大学大学院医学系研究科、国立精神・神経医療研究センター、バイオテクノロジー開発技術研究組合、日鉄日立システムエンジニアリング、科学技術振興機構 | ヒト疾患脳画像データベース |
バイオDB13 | 東京大学大学院医学系研究科、国立遺伝学研究所、日立製作所 中央研究所 | 統合化推進プログラムにおけるヒトゲノムバリエーションデータベース |
バイオDB14 | 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 DDBJセンター | DDBJ: 多様化する登録データ受け入れへの取り組みと遺伝研スパコンのサービス拡充 |
出展情報
バイオDB1 知識発見につながるデータベース構築へ〜DBCLS からの提案〜
箕輪真理,川本祥子,坊農秀雅,河野信
情報・システム研究機構 ライフサイエンス統合データベースセンター(DBCLS)
生命科学分野のデータベースは多種多様な上、解析手法等の革新的進歩による大量化が進み、すべてを一元管理することは 不可能ですが、知識発見やイノベーションの実現のため、私たちはこれらを分散したままで必要な情報を効率よく入手できる 統合利用環境の実現を模索し、試行しています。同時に、「統合 DB プロジェクト」の成果を活かしながら、得られる情報をよ り有用にする特長あるコンテンツの作成・整備を行っています。
URL: http://dbcls.rois.ac.jp/
http://lifesciencedb.jp/
バイオDB2 経済産業省 ライフサイエンスデータベースプロジェクト
今西規,村上勝彦,間宮健太郎,世良実穂,齋藤禎一
産業技術総合研究所 創薬分子プロファイリング研究センター
産業技術総合研究所創薬分子プロファイリング研究センターでは、経産省関連ライフ DB のカタログ、横断検索、アーカイブ等を NBDC と共同で提供している。今年、有害性評価支援システム統合プラットフォーム(HESS)、TOT-DB が追加された。 MEDALS 提供ツールでは、PubMedScan でアラート間隔設定や過去類似文献検索が追加、myPresto で sievgeneNMR の追加が あった。
URL: http://medals.jp/ (経産省 MEDALS統合データベースポータルサイト)
http://medals.jp/pubmedscan/biodbscan (BioDBScan:分子データ更新お知らせツール)
http://www.safe.nite.go.jp/kasinn/qsar/hess.html (有害性評価支援システム統合プラットフォーム:HESS)
http://totdb.czc.hokudai.ac.jp/ (The Theileria orientalis Genome Annotation Database:TOT-DB)
http://medals.jp/pubmedscan/ (PubMedScan)
http://medals.jp/myPresto (myPresto)
バイオDB3 医薬基盤研究所のデータベースと Linked Open Data への取り組み
水口賢司 1),増井徹 2),坂手龍一 2),五十嵐芳暢 1),長尾知生子 1),陳怡安 1),伊藤真和吏 1)
1)医薬基盤研究所 創薬基盤研究部,2)医薬基盤研究所 難病・疾患資源研究部
医薬基盤研究所は創薬・疾患研究の促進を目的として,トキシコゲノミクスデータベース "Open TG-GATEs"、創薬支援統合データウェアハウス"TargetMine"などの開発を行ってきた。また、一昨年度から JST バイオサイエンスデータベースセンター と連携し、創薬・疾患に関する国内のデータベースを対象としたデータベース横断検索システム"Sagace"を開発している。"Open TG-GATEs"を RDF 化し活用した"Toxygates"をはじめ、医薬基盤研究所における Linked Open Data への取り組みも紹介する。
URL: http://www.nibio.go.jp/data/
http://alldbs.nibio.go.jp/
http://sagace.nibio.go.jp/
http://toxygates.nibio.go.jp/
バイオDB4 KEGG MEDICUS:トランスレーショナルバイオインフォマティクスのリソース
金久實,古道美穂
京都大学化学研究所
KEGG MEDICUS は疾患・医薬品・環境物質など社会的ニーズの高いデータを、ゲノム情報を基盤とした生体システム情報 として統合したリソースです。とくに医薬品添付文書が KEGG に統合されています。研究者コミュニティには医療 ・ 創薬 ・ 環 境保全等で研究成果の実用化を支援するためのリソースとして、一般社会には病気や薬に対する科学的理解を深めるためのリ ソースとして提供しています。
URL: http://www.kegg.jp/kegg/medicus/
バイオDB5 生命と環境のフェノーム統合データベース
豊田哲郎 1),桝屋啓志 2),土井考爾 1),蒔田由布子 1),西方公郎 1),高月照江 2)
1)理化学研究所 情報基盤センター,2)理化学研究所 バイオリソースセンター
本データベースでは理研バイオリソースを中心に、表現型情報をその環境要因としての実験条件や採集地情報と共に、標準 語彙としてオントロジーを活用し整理・公開しています。具体的には 35,000 件以上のバイオリソース(マウス系統、シロイヌ ナズナ変異株、微生物株、iPS を含む細胞株)が約 40 万件の関連情報を持っています。この大規模データの活用例として、類 似リソースの自動提示機能や、文献を活用した推論検索などの便利な機能を紹介します。
バイオDB6 生命動態システム科学の統合データベース
遠里 由佳子,京田 耕司,ホー・ケネス,大浪 修一
理化学研究所 生命システム研究センター 発生動態研究チーム
生命現象を動態システムとして理解するためには、先端計測技術により得られる時・空間情報を有する定量データの解析と、数理科学的手法によるモデリングの融合が重要である。そこで本研究では、生命動態にかかわる動画像と、それらより得られ た定量データを包括的に管理する Systems Science of Biological Dynamics(SSBD)データベースを構築した。
URL: http://ssbd.qbic.riken.jp/
バイオDB7 微生物統合データベース MicrobeDB.jp
黒川顕 1),中村保一 2),内山郁夫 3),菅原秀明 2)
1) 東京工業大学,2) 国立遺伝学研究所,3) 基礎生物学研究所
ゲノム情報を核として様々な微生物学上の知識を統合し、幅広い分野での微生物学の発展に資することのできるデータベー スをめざします。これらデータの統合化は、微生物の体系的な理解を促進し、これまでの仮説検証型の研究のみならず、膨大なデータの中から新たな仮説を導くデータ駆動型の研究を強力に推進することが可能となります。
URL: http://microbedb.jp/
バイオDB8 ゲノム情報に基づく植物データベースの統合(http://pgdbj.jp/)
市原寿子1),浅水恵理香 1),平川英樹 1),中谷明弘 2),中村保一 1),田畑哲之 2)
1) かずさDNA研究所 植物ゲノム研究部,2) 新潟大学 研究推進機構
現在の植物研究関連データベース(以下 DB)は、対象がモデル実験材料から農作物まで多種多様であり、基礎から応用まで様々 な視点で構築されているため、統一的に閲覧できる状態にありません。そこで我々は、「遺伝子オルソログ DB の構築』「DNAマー カーおよび連鎖地図情報に基づく DB の統合」「植物リソース情報 DB の統合」「植物研究に関連する情報基盤の構築」の4つ の研究開発によりこの問題解決を目指しています。
URL: http://pgdbj.jp/
バイオDB9 メタボローム・データベース
有田正規 1),櫻井望 2),荒武 2),金谷重彦 3)
1) 東京大学理学研究科,2) かずさDNA研究所,3) 奈良先端科学技術大学院大学
生命活動を総合的に理解するためには、ゲノム情報の流れに沿ったオーム研究が不可欠である。メタボロームは生命活動の 化学的基盤を担う代謝物質の総体である。メタボローム情報として取得される質量スペクトルを同定・未同定にかかわらず生 物種や組織ごとにデータベース化して研究者間で共有するために構築した、メタボローム情報、代謝物の情報、生物活性情報のデータベースを紹介する。
URL: http://webs2.kazusa.or.jp/metabolonote/ (Metabolonote)
http://bio.massbank.jp/ (Bio-MassBank)
http://webs2.kazusa.or.jp/massbase (MassBase)
http://webs2.kazusa.or.jp/komicmarket (KomicMarket)
http://www.massbank.jp/ (MassBank DB)
http://kanaya.naist.jp/MetaboliteActivity/top.jsp (Metabolite Activity DB)
バイオDB10 日本糖鎖科学コンソーシアム・データベース(JCGGDB)
成松久,鹿内俊秀,澤木弘道,鈴木芳典,藤田典昭,ソロビヨワ・イェレナ,新町大輔,石崎円
産業技術総合研究所 糖鎖医工学研究センター
科学技術の発展に伴い、信頼できる実験データが増えてきました。多種多様な糖鎖のデータがより多くの科学者に利用され るよう技術開発や情報整備を行う目的で、日本糖鎖科学コンソーシアムの枠組みの中で複数の研究機関からなる研究チームを 作りました。主体となる 5 研究機関とこれらを支える協力機関の科学者により、データベースを充実させて日本固有の糖鎖科 学統合データベースとなるように発展を図ってまいります。
URL: http://jcggdb.jp/
バイオDB11 Protein Data Bank Japan
中村春木,中川敦史,金城玲,藤原敏道、小林直宏
大阪大学蛋白質研究所
日本蛋白質構造データバンク(PDBj, http://pdbj.org/)では JST による支援のもと、大阪大学蛋白質研究所にて、米国・ RCSB-PDB、欧州・PDBe-EBI、米国・BMRB (BioMagResBank)との国際協力により、wwPDB(worldwide PDB)の一員として生体高分子構造データの受付・編集・公開と、独自のサービスや二次データベース(DB)の開発を行っている。
URL: http://www.pdbj.org/(PDBj)
http://bmrbdep.protein.osaka-u.ac.jp/ (PDBj-BMRB)
バイオDB12 ヒト疾患脳画像データベース
岩坪威 1),笠井清登 1),松田博史 2),八幡憲明 1),千田哲子 3),鶴瀬和彦 4),石田剛 4),三橋信孝 5)
1) 東京大学大学院医学系研究科,2) 国立精神・神経医療研究センター, 3) バイオテクノロジー開発技術研究組合,4) 日鉄日立システムエンジニアリング, 5) 科学技術振興機構
ヒト脳疾患画像データベースは、多施設から収集したアルツハイマー病(AD)ならびに精神疾患患者と健常者の脳画像DBである。脳構造 MRI 画像に加え、ADでは PET 画像、臨床情報、心理検査情報、遺伝情報、体液生化学情報を、精神疾患 では拡散テンソル画像や臨床情報等を収集している。様々な分野で活用されるように NBDC ヒトデータベースに寄託し公開する予定である。
URL: http://www.j-adni.org/
http://cbsn-mri.umin.jp/
http://bidb.biosciencedbc.jp/
バイオDB13 統合化推進プログラムにおけるヒトゲノムバリエーションデータベース
徳永勝士 1),川嶋実苗 1),澤井裕美 1),辻省次 1),井ノ上逸朗 2),小池麻子 3)
1) 東京大学大学院医学系研究科,2) 国立遺伝学研究所,3) 日立製作所 中央研究所
我々のグループでは大規模解析で産出された変異データの散逸を防ぎ研究者間でデータ共有化するために Human variation DB を構築し、データの預け入れと再配布の運用を行っている。DB では新規に産出 / 発見された GWAS のデータ、健常者 / 疾患の SNV、構造多型と共に文献中の疾患情報も収集対象とし、日本人 / アジア人の変異と表現型(疾患感受性、薬剤応答、ウィ ルス耐性)の関係の体系化を目指している。
URL: https://gwas.biosciencedbc.jp/
バイオDB14 DDBJ: 多様化する登録データ受け入れへの取り組みと遺伝研スパコンのサービス拡充
日本 DNA データバンク(DDBJ)
情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 DDBJ センター
DDBJ では、入力インタフェースを刷新してリリースした新塩基配列登録システムや DRA、BioProject 等の DB 構築、更に NBDC と連携のもとに新たに開始した JGA(個人レベルの遺伝学的なデータと表現型情報を格納し、許可された者のみ利用可 能な DB)等、ますます増加・多様化する登録データ受け入れへの取り組みと、2014 年 3 月に増強される国立遺伝学研究所スー パーコンピュータの新仕様を紹介する。
URL: http://www.ddbj.nig.ac.jp/