Japan Open Science Summit 2018(JOSS2018)
NBDC企画セッション
D4 「ライフサイエンス分野におけるデータの共有」
NBDCでは、多様なデータの共有、および各種データの統合的な活用を実現することにより、生命科学データの価値の最大化を図ることを目的として事業を進めている。今回、ライフサイエンス分野におけるデータ共有の取り組みとして、ヒトデータベース、RDFデータの活用例、データ共有の国際連携について、分野特有の問題等も踏まえて紹介する。
日時 : 2018年6月19日(火) 11:15~12:45
会場 :学術総合センター2階 中会議場B(東京都千代田区一ツ橋2-1-2)
座長:
高木 利久(科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンター センター長)
発表内容:
1. イントロダクション
高木 利久(科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンター センター長)
2. NBDCヒトデータベースにおけるヒト由来情報の共有
川嶋 実苗(科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンター 研究員)
ヒトを対象とした研究を実施する上で入手したデータ・情報のオープンサイエンスでは、オープン化とプライバシーの保全とのバランスが非常に重要である。2013年より運用を開始した『NBDCヒトデータベース』では、生命科学・医学分野において生産されたヒトに関する様々なデータの共有化を進めている。個人情報の保護や倫理面への配慮をしながらも、データの利用促進につなげるこれまでの活動について紹介したい。
3. RDFの利用
畠中 秀樹(科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンター 研究員)
RDF(Resource Description Framework)はデータ共有に適したW3C規格であり、最近の国際的なオープンデータの機運の高まりと相まって利用が拡大している。生命科学分野でも主要データのRDF化が進んでいるが、NBDCでは2011年の創設以来、DBCLSや国内外の研究機関と共同で生命科学系RDFデータの開発と応用に取り組んできた。ここでは国内外の生命科学系データのRDF化の状況と、2015年開設のNBDC RDFポータル、さらにはRDFデータを利用した各種サービスなどを紹介したい。
4. 生命科学データ共有の在り方 -DDBJを例に-
有田 正規(国立遺伝学研究所 DDBJセンター センター長)
ゲノムや遺伝子発現量などの生命科学データは観察の記録である。最大の特徴は情報の意味や解釈が不完全な点で、人間がフレームワークを定義した経済データや通信データとは本質が異なる。そうしたデータの共有には対象や手法のメタデータ、すなわちインデクスが要る。そしてインデクスの記述や構成は時間とともに変化せざるを得ない。DDBJが参画するINSDCではBioProjectやBioSampleといったメタデータを作り上げてきた。こうしたインデクスを含む更新作業、注釈の作業にかかるコストをどう確保するべきか議論したい。
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会場 :学術総合センター1階 特別会議室
オープンで信頼できるリポジトリの条件
八塚 茂(科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンター 研究員)
- 発表資料 doi:10.18908/joss2018.B2.s02
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日時 2018年6月19日(火) 14:15~15:45
会場 :学術総合センター2階 中会議場A
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八塚 茂(科学技術振興機構 バイオサイエンスデータベースセンター 研究員)
- 発表資料 doi:10.18908/joss2018.C5.s03