ChIP-Atlasの解説記事がJSBi Bioinformatics Reviewに掲載されました
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2023年6月6日
京都大学の沖 真弥 特定准教授らが開発するデータベースChIP-Atlasの解説記事が、JSBi Bioinformatics Reviewに掲載されました。この記事では、ChIP-Atlasの概要と共に、創薬、再生医学、遺伝性疾患などの研究分野においてChIP-Atlasを活用して行われた研究事例が紹介されています。
- この記事で紹介されているのは次の事例です。
- (1)シスプラチン、レフルノミド、バルプロ酸などの薬物摂動に応答する遺伝子群を統合的に制御するマスター転写因子の特定につなげた事例
- (2)線維芽細胞から肝細胞、軟骨細胞、ニューロン、心筋細胞、膵臓細胞、小腸パネート細胞へとダイレクトリプログラミングさせるパイオニア因子と協調因子の組み合わせを推定した事例
- (3)オーファン核内受容体のESRRGが心筋のイオンチャネル遺伝子群やサルコメア構成遺伝子群の発現量を制御し、心房細動の発症に関与していることを示唆した事例
ChIP-Atlasを使うことで、これらの事例のように、特定の遺伝子群の発現を制御するマスター転写因子を明らかにしたり、細胞の分化や疾患の発症に関与する重要な転写因子群を絞り込むことが可能となります。
詳細は、JSBi Bioinformatics Review の掲載記事「ChIP-Atlas〜転写制御ランドスケープの歩き方〜」をご覧ください。
統合化推進プログラムの研究開発課題「統合的な転写制御データ基盤の構築」(研究代表者:粕川 雄也 理化学研究所 生命医科学研究センター チームリーダー)では、転写制御データ基盤、INTRAREDの一環として、ChIP-Atlasを開発・運用しています。
ChIP-Atlas収載データ(2023年6月5日現在)
- ChIP-seq 219,830件
- ATAC-seq 82,757件
- DNase-seq 6,380件
- Bisulfite-seq 55,030件
合計 363,997件