ウイルス感染症研究への貢献に期待 - KEGGの最新情報の論文が公開されました
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2022年10月27日、Nucleic Acid Researchに「KEGG(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes)」の最新情報をまとめた論文が掲載されました。本論文は、Nucleic Acids Research の Database Issue に2年ごとに掲載しているKEGGの情報を報告したもので、「KEGG MEDICUS」に含まれるNETWORKデータベースや新たに追加されたウイルスデータについても言及されています。
ウイルスの情報が追加されたことにより、ヒトとウイルスとの相互作用を分子ネットワークとして解析することが可能になりました。感染症、特に新型コロナウイルス感染症拡大を契機として大きな社会問題にもなったウイルス感染症の研究やその治療法の開発において、大きく貢献するものと期待さます。
KEGGは専門家が文献を読み込んで丁寧にキュレーションをしたゲノムと疾患や医薬品を、分子ネットワークの情報として統合したデータベースで、世界中の多くの人に使われています。KEGG MEDICUSはKEGGを構成するデータベース群の一つで、ゲノムと疾患や医薬品を分子ネットワークで統合し、ヒトゲノムおよびウイルスを含む病原体ゲノムの情報を社会で高度に活用するための基盤データベースとして、研究者や製薬会社のみならず一般の方々にも幅広く利用されています。多くの疾患とネットワークが対応付けられ、いまだ機能が解明されていない遺伝子・タンパク質を多く含むウイルスゲノムについても、広く知識が体系化されています。
KEGG MEDICUSは、「統合化推進プログラム」の研究開発課題「ヒトゲノム・病原体ゲノムと疾患・医薬品をつなぐ統合データベース」において、京都大学 化学研究所の金久 實 特任教授らが開発・運用しています。
詳細は、原著論文をご覧ください。
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