【統合化推進プログラム】ヒト細胞で合成される糖鎖構造を予測するためのツールを開発

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2021年3月22日

創価大学の木下聖子教授は、2021年3月16日、中国江南大学、米国ジョージア大学と共同で、糖鎖研究のためのウェブ・ツール「GlycoMaple」を開発し、本ツールの妥当性を検証した結果をアメリカの科学雑誌Developmental Cellに論文掲載しました。

GlycoMapleは、RNA-seqデータなどから950個の糖鎖関連遺伝子の発現情報を糖鎖の代謝パスウェイ上に可視化し、その細胞が持ちうる糖鎖構造を予測するウェブ・ツールです。糖鎖科学ポータルサイト「GlyCosmos Portal」内で公開されています。

GlycoMapleの開発では、糖鎖の生合成や代謝に関する最新の知見を文献やデータベースから収集、分類しました。GlycoMapleによる予測の妥当性は、糖鎖関連遺伝子を過剰発現もしくはノックアウトしたHEK293改変細胞を用いて検証しました。GlycoMapleを用い、TCGA(The Cancer Genome Atlas)とGTEx(Genotype-Tissue Expression)のデータから大腸組織でのがん化に伴う糖鎖構造変化を予測したところ、実際に大腸がん患者で増加することが知られている糖鎖構造と一致しました。

本ツールは、定量性がないこと、予測結果がその細胞において合成し得る糖鎖構造の推定であり、個別のタンパク質ごとに付加される糖鎖構造の予測ではないことといった限界はあるものの、糖鎖の構造解析や調節機構の解明などの基礎的研究から、医薬糖蛋白質や糖鎖疾患マーカーの開発など、幅広い分野で利用されることが期待されます。

GlycoMapleおよびその公開先であるGlyCosmos Portalは、NBDC「統合化推進プログラム」の研究開発課題「糖鎖科学ポータルの構築」(研究代表者:木下聖子)の一環として開発されています。

詳細は、原著論文および創価大学が発表したプレスリリースをご覧ください。

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