【26】バリアント解析支援のための患者症状に基づく疾患原因候補遺伝子ランキングシステムの開発
発表者
○申在紋(DBCLS)、宮冬樹(東京医科歯科大)、山口敦子(東京都市大)、藤原豊史(DBCLS)
※氏名の前の「○」は、代表発表者であることを表します。
DOI
概要
次世代シーケンサーを用いた遺伝性疾患の診断では、バリアントのフィルタリング・解釈に専門家の労力を必要とする。特に、患者の疾患原因となる遺伝子を複数の候補遺伝子の中から決定する際、その根拠となる文献やデータを検索するために多くの時間を要する。そこで近年では、同プロセスを支援するために、患者の症状と関連が高い順に疾患原因候補遺伝子をランキングするシステムが開発され、活用されている。これらのシステムは、文献から人手で抽出した遺伝子ー症状関連データを用いている。
本研究では、遺伝子ー症状関連データを拡張することで、より精度の高いシステムを構築することを目指した。手法としては、PubMedに含まれる全文献から自動抽出した遺伝子ー疾患関連データを活用することで、遺伝子ー症状関連データを拡張した。さらに同データを用いて患者症状に基づく疾患原因候補遺伝子ランキングシステムを開発した。同システムをPubCaseFinder(https://pubcasefinder.dbcls.jp)に組み込み、18件の臨床症例を用いて、PubCaseFinder、AMELIE、Phenolyzer、PhenoMatcherの精度を比較した。その結果、PubCaseFinderがこれらシステムの中でも最も高い精度を示すことを確認した。本発表では、比較結果の詳細と今後について報告したい。
発表資料
- バリアント解析支援のための患者症状に基づく疾患原因候補遺伝子ランキングシステムの開発(PDF:2.07MB)
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