【15】MBGDのオーソログ推定機能を用いた新規ゲノム配列の機能推定
発表者
○内山郁夫(NIBB)、三原基広(ダイナコム)、西出浩世(NIBB)、千葉啓和(DBCLS)、高柳正彦(ウェブブレイン)、髙見英人(東京大)
※氏名の前の「○」は、代表発表者であることを表します。
DOI
概要
近年、メタゲノムから優占種のゲノム配列を再構築するなどのアプローチによって未培養微生物のゲノムを解読することが可能になり、環境中の未知微生物の生態をゲノム配列から推定することが重要になってきた。微生物比較ゲノムデータベースMBGDは、公開された微生物のゲノム情報をオーソログ解析に基づいて整理したデータベースで、比較解析に基づいて新規ゲノムの機能推定を行う基盤を提供する。従来MBGDには、利用者のゲノム配列を取り込んで解析するMyMBGD機能があるが、今回これを改良して新規ゲノム配列の機能推定を行うツールとして作成した。オーソログ推定は、MMseqsプロファイル検索機能によって高速に行い、MBGDとKEGG Orthology(KO)のクロスリファレンスによってKOを対応づけた後、Genomapleを用いて機能モジュールとしてのKEGG Moduleの充足性を評価する。この結果を、利用者が登録した他のゲノムや、あらかじめ充足率が計算された公開ゲノム間で比較することで、注目するゲノムの特徴付けを行うことができる。モジュールの充足率は理想的には100%になるべきだが、実際には一部の遺伝子が欠けていることも多く、その場合は代替経路が存在する可能性がある。そこで、系統プロファイルや近傍オーソログ検索などのMBGDの機能を用いて、そうした欠落遺伝子を代替する遺伝子の候補を列挙する機能も作成した。
発表資料
- MBGDのオーソログ推定機能を用いた新規ゲノム配列の機能推定(PDF:2.11MB)
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