生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_高分子量多量体の割合が高いVWFを含有する血漿タンパク質濃縮物の使用
出願番号:2011126059
年次:2011
IPC分類:A61K 38/00,A61P 7/04


特許情報キャッシュ

ハンス−ペーター・ハウザー オラーフ・ヴァルター JP 2011173923 公開特許公報(A) 20110908 2011126059 20110606 高分子量多量体の割合が高いVWFを含有する血漿タンパク質濃縮物の使用 ツェー・エス・エル・ベーリング・ゲー・エム・ベー・ハー 597070264 結田 純次 100127926 竹林 則幸 100140132 ハンス−ペーター・ハウザー オラーフ・ヴァルター EP 04010721.1 20040505 A61K 38/00 20060101AFI20110812BHJP A61P 7/04 20060101ALI20110812BHJP JPA61K37/02A61P7/04 19 2005133864 20050502 OL 10 4C084 4C084AA02 4C084AA03 4C084BA03 4C084BA08 4C084BA44 4C084CA18 4C084CA36 4C084MA01 4C084MA16 4C084MA66 4C084NA14 4C084ZA532 本発明は、高分子量多量体の割合が高いVWFを含有する血漿タンパク質濃縮物の使用に関し、出血性素質を抑制し、ならびに、外科的処置、特に体外循環を必要としている、後天性フォン・ウィルブランド症候群、好ましくは心血管系疾患における、手術前、手術中および手術後の失血を減少させるものである。 本発明は、後天性フォン・ウィルブランド症候群(VWS)、特に大動脈弁狭窄症(aortic stenosis)のような心血管系疾患でみられるような、VWS2A型、における、または体外循環(ECC)の間におこる、出血性素質を抑制するために、高分子量多量体の割合が高いフォン・ウィルブランド因子(VWF)を含有する血漿タンパク質濃縮物を、予防的および治療目的で使用するものである。適切なVWF濃縮物の予防的使用により、多くの出血性エピソード(bleeding episodes)、および、体外循環(ECC)を伴う心臓外科手術のような外科的処置中の失血を最小限にすることができる。 ヒトは、生理的条件下では血液を液体の状態のままで維持し、一方、血管の損傷に対しては、血管壁の欠損部位を密封して対処できる備えを有する、巧妙な止血システムを進化させてきた。この密閉過程の最初の段階は、第一次止血と呼ばれており、VWFが介在する血管損傷部位への血小板の結合を含んでいる。この反応は、血管の創傷端への血小板の付着、付着した血小板の内皮下露出面への展開、貯蔵されている血小板成分の分泌、および、大きな血小板凝集塊の形成、を含んでいる。第二次止血と呼ばれる過程の中では、この血小板の膜は、血液凝固因子の吸着と濃縮化のために利用できるようになり、それによりフィブリン網の形成がもたらされ、その網形成なしには脆弱である、血小板による血栓を、強化する。 VWFは第一次止血の最初の段階で必須の役割を担っている。VWFは、無傷の内皮には結合しないが、露出した内皮下表面にはそのコラーゲン受容体を介して接着する。この接着によりVWFがほぐれ(unfolding)、そのA1ドメインが血小板GP1bと結合できるような構造をとるようになる。VWFがGPIIb/IIIaのような他の血小板受容体とも相互作用をすることができるがゆえに、および、血小板が、例えば狭窄した血管において生じる高い剪断速度(shear rate)の条件下で、特異的なコラーゲン受容体のような他の受容体を介して内皮下へ接着することもできるがゆえに、このVWF−A1と血小板GPIbとの相互作用は、血小板を傷害内皮に繋ぎ止めるためには必須である。血小板がGPIbを介してVWF−A1に結合した後、このGPIIb/IIIa受容体は血小板表面に露出され、フィブリノゲンと結合し、そして、それに続く血小板凝集を導く。 VWFは内皮細胞および巨核球において、22個のアミノ酸のシグナルペプチド、741個のアミノ酸のプロペプチド、および、2050個のアミノ酸の成熟型VWF、から成る、2813個のアミノ酸長を有するプレプロペプチドとして産生される。 小胞体でシグナルペプチドが切断された後、2個のVWF単量体の間にC末端のジスルフィド架橋が形成される。続いて分泌経路を輸送されている間に、12個のN−結合型および10個のO−結合型の糖側鎖が付加される。さらに重要なことに、741個のアミノ酸長のプロペプチドが後期ゴルジ装置において酵素フリンにより切断除去され、VWF二量体がN末端のジスルフィド架橋を介して重合化する。このプロペプチドおよびVWFの高分子量多量体(VWF−HMWM)は内皮細胞のワイベル−パラード(Weibel-Pallade)小体または血小板のα顆粒で貯蔵される。 一旦血漿中に分泌されれば、タンパク質分解酵素であるADAMTS13が、VWFをそのA1ドメイン内において切断する。血漿VWFは、そのために、500kDaの単一二量体から、10,000kDaを超える分子量の20個を超える二量体から成っている多量体に至る範囲の、全ての範囲の多量体から構成されている。このVWF−HMWMはそれにより最も強力な止血活性を有し、これはリストセチン補因子活性(VWF:RCo)として測定することができる。VWF:RCo/VWF抗原の割合が高くなればそれだけ、高分子量多量体の相対量は多くなる。このVWF−HMWM含量の測定の代替法は、VWF−HMWMが失われたときに同時に減少するVWF抗原に対するVWFコラーゲン結合アッセイ(VWF:CB)の割合、もしくは、血小板機能アナライザーPFA−100における封鎖時間(closure time)の上昇の測定、またはゲルを基礎とする多量体の分析である。 VWFにおける欠陥は、フォン・ウィルブランド疾患(VWD)の原因であり、多少にかかわらず、明瞭な出血性表現型(bleeding phenotype)により特徴づけられる。VWD3型は、VWFが完全に欠失している最も重篤な型であり、VWF1型は、VWFの質的な欠失に関し、その表現型は非常に軽いものでる。VWD2型は、VWFの質的な欠陥に関し、VWD3型と同じ程度に重篤である。VWD2型には多くの亜型があり、その中のあるものは、高分子量多量体の欠失または減少に関連している。フォン・ウィルブランド疾患2a型(VWS−2a)は、中間体および大型の多量体の両方の欠失により特徴づけられる。VWS−2Bは最も高い分子量の多量体の欠失により特徴づけられる。 本発明は、出血性素質をもたらす、特に心血管系疾患(例えば、大動脈弁狭窄症)での、後天性VWSにおいて、高分子量多量体の割合が高いVWFを含有する血漿タンパク質濃縮物の投与により、失血が減少または抑制できるという、驚くべき発見に関している。 出血の発生と心疾患との関連性に関しては、過去において、いくつもの刊行物で議論されてきている。 ・Heyde (N Engl J Med. 1958; 259:196) は、大動脈弁狭窄症と胃腸管(GI)出血の発生との説明できない関連性について記載している(Heyde症候群)。 ・何人かの著者は、心臓外科手術に伴う出血を治療するための、デスモプレッシンの使用について、一致しない結果を発表している。Ozkisacik等(J Cardiovasc Surg. 2001; 42:741-7)は、デスモプレッシンで治療された心肺バイパス術を受けた患者群では、デスモプレッシン投与群でVWFレベルは上昇したものの、失血についても輸血数についても対照群と変わらなかったことを見出している。デスモプレッシンは、血圧の僅かな上昇または一過性の低下のいずれかを生じさせ、同時に心拍数の補償性の増加をもたらすために、心臓外科手術、および、冠動脈不全患者の治療のためには推奨されない。 ・Warkentin等(Lancet, 1992; 340:35-7)は、狭窄した動脈弁が、VWS−2aの欠陥と均等である、最も大きいVWF多量体の可逆的欠失をもたらす可能性を提案している。 ・Pareti等(Circulation, 2000, 102:1290-1295)は、大動脈弁狭窄症の正常化が、VWF−HMWMの同時的増加を伴った、剪断誘導性の血小板凝集の増加をもたらすことを見出した。Paretiは、出血傾向を有する心臓病患者において、VWF−HMWMのパターンが、出血傾向を有さない同患者と同じように異常ではあるが、そうしたデータにもかかわらず、大型のVWF多量体の血漿レベルを正常化するために、適切なVWF濃縮物を用いて、心臓病患者での出血性合併症を治療することが有利であると、そうした治療の効果を証明するデータを示すことなしに、結論している。 ・Veyradier等(Thromb. Haemost. 2000, 84:175-82)は、後天性VWSの原因の一つとして、大動脈弁狭窄症に起因する高い剪断ストレスを挙げている。治療の代替法としては、弁置換が示唆されている。デスモプレッシンおよびVWF濃縮物の注入は、部分的に有効であるに過ぎず、VWFの短半減期のために単独では不十分であると見なされている。 ・Veyradier等(Gastroenterology 2001, 120: 346-353)は、消化管出血とVWF−HMWMの欠失との間の関連性について、出血性の消化管の血管異形成(angiodysplasia)を伴った患者9名中8名においてVWF−HMW多量体のレベルが減少しているという、さらなる証拠を加えている。 ・Vincentelli等(NEJM 2003, 349:343-349)は、弁置換の3時間後という早い時点で、VWF−HMWMが再出現したことを示している。この著者はまた、増加した出血性素質を、大動脈弁狭窄症に起因する高い剪断速度によるVWF−HMWMの欠失と関連づけており、出血の制御のための治療上の可能性は限定的であり、最良の治療選択枝としては弁置換を推奨するに至っている。 ・Warkentin(Transfusion Medicine Reviews 2003, 17:272-286)は、心血管系疾患において、血管異形成から二次的に生じる急性出血に対する治療の選択枝として、ソマトスタチン、オクトレオチドおよびrFVIIaの使用について議論している。この著者は、心血管系疾患への適応ではデスモプレッシンおよびFVIII/VWF濃縮物のようなVWDのための伝統的な治療法にはほとんど経験がないと述べており、因子濃縮物は相対的にVWF−HMWMで不足しており、そのために、もし利益があるとしても最小限であろうと指摘するに至っている。 結論として、先行技術は、血管性狭窄による高い剪断速度がVWF−HMWMの選択的な欠失をもたらし、その結果VWS−2Aの症状に似た出血性表現型を呈することを、示唆している。VWF濃縮物を用いた出血性素質の抑制は現在に至るまで成功していない。それゆえに、VWF濃縮物を用いたそうした出血性素質の抑制に関して、患者の選択、投与量、治療の様相(modality)(ボーラス(bolus)、反復投与、連続注入、ならびに、投与時期および投与期間)についても、先行技術には何ら教唆がない。 機械的乱流のために、心臓外科でも用いられる体外循環(ECC)は、また、本質的にVWF−HMWMの消失をもたらす。さらに、ECCの間に、血液と心肺機器の合成的表面との相互作用が、血小板の活性化、およびその結果としてのα顆粒の放出を促進する。そのために、手術直後の時期には、そうした貯蔵用オルガネラにはVWFが乏しく、もはや第一次止血に対処することはできない。さらに、心臓外科処置後にへパリンを中和するためにするプロタミンの注入は、血小板へのVWFの結合に負の影響を及ぼす(Barstad等、2000、 Thromb Haemost 83:334-7)。全てのそうした機構は、第一次止血に負の影響を及ぼし、そして、心臓外科におけるVWF濃縮物注入の予防的、手術前、手術中および手術後の好ましい効果を与える。 特定の患者の選択基準、予防および治療のガイドラインに従って、VWF濃縮物が、出血性素質を抑制し、ならびに、外科的処置、特に体外循環、を必要としている、後天性フォン・ウィルブランド症候群、好ましくは心血管系疾患、における、手術前、手術中および手術後の失血を減少するために、成功裡に使用できるという驚くべき発見を成したことが、本発明の要諦である。 正常なVWF−HMWM含量を再構成することが必要なので、全てのVWF濃縮物が、記載された適応症の出血の抑制のために、同様に好適なわけではない。例えば、Humate(R)/Haemate(R)(Aventis Behring GmbH、Emil-von-Behring-Strase 76, 35041 Marburg, Germany)は、正常ヒト血漿中のVWF−HMWMを100%としたとき、83%〜94%のVWF−HMWMを含有することが示されており、一方、現在市販されている他のVWF濃縮物は、正常ヒト血漿中のVWF−HMWMを100%としたとき、3.9%〜35.9%のVWF−HMWMを含有しているに過ぎない(Metzner等、Haemophilia 1998、 Walter等、J. Thromb. Haemost., 2003)。そのために、本発明に関して、VWF濃縮物は、正常ヒト血漿中のVWF−HMWMを100%としたとき、75%超の含量を有するものが好ましく、50%を超える含量のものはより少し好ましく、50%未満の含量のものはさらにより少し好ましい。 本発明は、VWF−HMWMの同時的な欠失と関連する後天性VWS、および/または、好ましくはECCを必要とする好ましくは心血管系または腎疾患の臨床症状における損傷した血小板GPIb−VWF相互作用、および/または、硫酸プロタミンの投与による、出血性素質に対して、そうした治療に感受性のある患者を選択するための特定のガイドラインを適用した、予防及び治療に関している。 例えば、後天性(例えば、弁狭窄症において)または先天性(例えば、心室中隔欠損症(VSD)、動脈管開存症(PDA))の心血管系疾患でみられる、非生理的な高い剪断速度によるような、VWF−HMWMの選択的な欠失をもたらす臨床症状において、0〜25mmHgの平均勾配を有する軽度の大動脈弁狭窄症、25〜50mmHgの中程度の大動脈弁狭窄症、および、>50mmHgの重度の大動脈弁狭窄症における、非制限的な症例を介して、患者を選択することができる。 代りに、以下の項目の診断によりVWF−HMWMを欠失とされる患者を選択することによっても、患者を選択できる: ・VWF:RCo/VWF:Ag比が<0.8、もしくは好ましくは<0.7、もしくはさらに好ましくは<0.6、または ・VWF:CB/VWF−Ag比が<0.8、もしくは好ましくは<0.7、もしくはさらに好ましくは<0.6、または ・コラーゲン/ADPカートリッジを用いたPFA−100(R)(Dade Behring Diagnostics)で上昇した閉鎖時間が、>100秒超(3.2%クエン酸加血液)、もしくは、>120秒超(3.8%クエン酸加血液)、または、 ・ゲルを基礎とした多量体の分析で、VWF−HMWMの割合が80%未満、もしくは好ましくは70%未満、もしくはさらに好ましくは60%未満が示されること。 そうして選択された患者は、VWF−HMWM比が50%未満、または好ましくは50%を超える、またはさらに好ましくは75%を超えるVWF濃縮物を静脈内に注入することにより治療することができる。 そうした患者に対するVWFの投与量は、連続注入(CI)により、少なくともVWF:RCoが70%を超える、もしくは好ましくは100%を超える、もしくはさらに好ましくは150%を超えるように、または、継続した反復投与を伴うボーラス注入(bolus infusion)により、VWF:RCoがトラフレベルで70%を超える、もしくは好ましくは100%を超える、もしくはさらに好ましくは150%を超えるように、または、最初のボーラスと継続するCIと組合わされた場合は、トラフレベルが70%を超える、もしくは好ましくは100%を超える、もしくはさらに好ましくは150%を超えるように、設定されるべきである。 このようなVWF濃縮物のそうした投与量の投与は、手術前、手術中および手術後の、または他のECCでの、VWF−HMWMの特異的な欠失の原因を取り除き、ボーラス注射、好ましくは反復投与、もしくはさらに好ましくは連続注入によって適用する。実施例1:弁置換の外科処置を受けている大動脈弁狭窄症患者を以下の分析に付した: 1.最も好ましくは、>50mmHgの圧勾配を有する患者を治療の対象と考えた。心臓弁経由圧勾配(transvalvular pressure gradient)の平均勾配を測定するために、超音波心臓検査システムまたは他の適切な方法を用いた。 2.場合によっては、>25mmHgの圧勾配を有する患者を、VWF多量体分析に従って、さらに選択した。 a.VWF:RCo/VWF−Ag(Metzner等、Haemophilia 1998, 4:25-32に記載された方法に従う)または、 b.VWF:CB/VWF−Ag Ag(Neugebauer等、Thromb. Haemost., 2002 88:871-2に記載された方法に従う)または、 c.PFA−100のコラーゲン/ADPカートリッジでの上昇した閉鎖時間(Fressinaud等、Blood. 1998 91:1325-31)または、 d.SDS−PAGE Ag(Budde等、Thromb. Haemost., 1990 63(2):312-5に記載された方法に従う) 最も好ましい患者は、以下の性質を有しており、 a)VWF:RCo/VWF:Ag比が<0.6、または b)VWF:CB/VWF−Ag比が<0.6、または c)コラーゲン/ADPカートリッジを用いたPFA−100で上昇した閉鎖時間が、100秒(3.2%クエン酸加血液)より多い、もしくは、120秒(3.8%クエン酸加血液)より多く、または、 d)VWF−HMWM比が、ゲルをベースにした多量体の分析で60%未満。 次に、連続注入(CI)により、少なくともVWF:RCoが70%を超える、もしくは好ましくは100%を超える、もしくはさらに好ましくは150%を超えるように、または、継続した反復投与を伴うボーラス注入により、VWF:RCoがトラフレベルで70%を超える、もしくは好ましくは100%を超える、もしくはさらに好ましくは150%を超えるような投与量の、適切なVWF濃縮物で、外科処置の開始30分前に注入された。最初のボーラス注射後の反復投与を、トラフレベルが70%を超える、もしくは好ましくは100%を超える、もしくはさらに好ましくは150%を超えるように、CIで置き換えることもできる。適切なVWF濃縮物のCIは手術から約4時間後に中止する。 出血性素質を抑制し、ならびに、外科的処置を必要とする後天性フォン・ウィルブランド症候群、特に心血管系疾患における、手術前、手術中および手術後の失血を減少するための医薬組成物を製造するために、高分子量多量体の割合が高いVWFを含有する血漿タンパク質濃縮物を使用する方法。 患者が、軽度、中程度および重篤な大動脈弁狭窄症(それぞれ、0〜25mmHg、25〜50mmHgおよび>50mmHg)に起因する、非生理的な高い剪断速度を生じる臨床症状、ならびに、心室中隔欠損症、動脈管開存症または他の著しい圧勾配を有する先天性心血管系疾患を有するものから選ばれる、請求項1の方法。 患者が以下: ・VWF:RCo/VWF:Ag比が<0.8、もしくは好ましくは<0.7、もしくはさらに好ましくは<0.6、または ・VWF:CB/VWF−Ag比が<0.8、もしくは好ましくは<0.7、もしくはさらに好ましくは<0.6、または ・コラーゲン/ADPカートリッジを用いたPFA−100(R)(Dade Behring Diagnostics)で上昇した閉鎖時間が、>100秒超(3.2%クエン酸加血液)、もしくは、>120秒超(3.8%クエン酸加血液)、または、 ・ゲルを基礎とした多量体の分析で、VWF−HMWMの割合が80%未満、もしくは好ましくは70%未満、もしくはさらに好ましくは60%未満を有する者から選ばれる、請求項1の方法。 医薬組成物がボーラス注入または連続注入に適している、請求項1または2の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが70%を超える、もしくは100%を超える、もしくは150%を超える投与量である、継続した反復投与に、または、トラフレベルが70%を超える、もしくは100%を超える、もしくは150%を超えるような継続した連続注入に適切である、請求項4の方法。 体外循環に関連したVWFの質および量の欠陥または欠失を克服するための、体外循環を使用した処置または介入を必要とする疾患のための、請求項1の使用の方法。 医薬組成物がボーラス注入または連続注入に適している、請求項6の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが70%を超える、もしくは100%を超える、もしくは150%を超える投与量である、継続した反復投与に適している、請求項6の方法。 プロタミンがへパリンの効果を中和するために用いられる症状における、請求項1の使用の方法。 医薬組成物がボーラス注入または連続注入に適している、請求項9の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが70%を超える、もしくは100%を超える、もしくは150%を超える継続した反復投与に適切である、請求項10の方法。 【課題】 高分子量多量体の割合が高いVWFを含有する血漿タンパク質濃縮物の使用。【解決手段】 高分子量多量体の割合が高いVWFを含有する血漿タンパク質濃縮物の使用は、出血性素質を抑制し、ならびに、外科的処置、特に体外循環、を必要としている、後天性フォン・ウィルブランド症候群、好ましくは心血管系疾患、における、手術前、手術中および手術後の失血を減少する。【選択図】 なし20110606A16333全文3 後天性フォン・ウィルブランド症候群における、出血性素質を抑制するための医薬組成物を製造するために、正常ヒト血漿中のVWFの高分子多量体(VWF−HMWM)の含量を100%としたときに50%を超える含量の前記VWF−HMWMを含むVWF濃縮物を使用する方法であって、患者のVWF:RCo/VWF:Ag比が<0.8である前記方法。 患者が、軽度、中程度および重篤な大動脈弁狭窄症(それぞれ、0〜25mmHg、25〜50mmHgおよび>50mmHg)に起因する、非生理的な高い剪断速度を生じる臨床症状、ならびに、心室中隔欠損症、動脈管開存症または他の著しい圧勾配を有する先天性心血管系疾患を有するものから選ばれる、請求項1の方法。 患者が以下: ・VWF:RCo/VWF:Ag比が<0.7、または ・VWF:CB/VWF−Ag比が<0.8、または ・コラーゲン/ADPカートリッジを用いたPFA−100(R)(Dade Behring Diagnostics)で上昇した閉鎖時間が、>100秒超(3.2%クエン酸加血液)、または、 ・ゲルを基礎とした多量体の分析で、VWF−HMWMの割合が80%未満を有する者から選ばれる、請求項1の方法。 患者が以下: ・VWF:RCo/VWF:Ag比が<0.6、または ・VWF:CB/VWF−Ag比が<0.7、または ・コラーゲン/ADPカートリッジを用いたPFA−100(R)(Dade Behring Diagnostics)で上昇した閉鎖時間が、>120秒超(3.8%クエン酸加血液)、または、 ・ゲルを基礎とした多量体の分析で、VWF−HMWMの割合が70%未満を有する者から選ばれる、請求項3の方法。 患者が以下: ・VWF:CB/VWF−Ag比が<0.6、または ・ゲルを基礎とした多量体の分析で、VWF−HMWMの割合が60%未満を有する者から選ばれる、請求項4の方法。 医薬組成物がボーラス注入または連続注入に適している、請求項1または2の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが70%を超える投与量である、継続した反復投与に、または、トラフレベルが70%を超えるような継続した連続注入に適切である、請求項6の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが100%を超える投与量である、継続した反復投与に、または、トラフレベルが100%を超えるような継続した連続注入に適切である、請求項7の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが150%を超える投与量である、継続した反復投与に、または、トラフレベルが150%を超えるような継続した連続注入に適切である、請求項8の方法。 体外循環に関連したVWFの質および量の欠陥または欠失を克服するための、体外循環を使用した処置または介入を必要とする疾患のための、請求項1の使用の方法。 医薬組成物がボーラス注入または連続注入に適している、請求項10の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが70%を超える投与量である、継続した反復投与に適している、請求項10の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが100%を超える投与量である、継続した反復投与に適している、請求項12の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが150%を超える投与量である、継続した反復投与に適している、請求項13の方法。 プロタミンがへパリンの効果を中和するために用いられる症状における、請求項1の使用の方法。 医薬組成物がボーラス注入または連続注入に適している、請求項15の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが70%を超える継続した反復投与に適切である、請求項16の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが100%を超える、継続した反復投与に適切である、請求項17の方法。 医薬組成物が、さらに、VWF:RCoのトルフレベルが150%を超える継続した反復投与に適切である、請求項18の方法。


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