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H19年度「統合データベースプロジェクト」事業成果に対する外部評価の結果


H19年度に開発したサービス(17件)について2008年7月22日-8月12日にかけてウェブサイウェブサイト上で実施した外部評価の結果をまとめました。
なお、昨年度に実施しましたH18年度の事業成果に対する外部評価の結果と対応はこちらよりご覧いただけます。

はじめに (統合データベースプロジェクトの経緯・現状・将来展望)
1. 回収率及び評価者の背景
2. 生命科学研究の情報へ案内する
3. 国内外の様々な情報の検索サービスを提供する
4. 情報整理や抽出の道具を提供する
5. DB統合に必要な新しい基盤技術を創る
6. DBの未来を担う人材を育成する
7. 当プロジェクトが行っている情報提供について
8. ユーザー評価の方法/形式について
9. 評価者の公表について

はじめに (統合データベースプロジェクトの経緯・現状・将来展望)

文部科学省委託研究開発事業「統合データベースプロジェクト」は、
  • 大型プロジェクトの成果公開が不十分
  • データベース(DB)の所在情報や利用法が不明
  • DBの構築・管理がばらばらで、検索・解析・応用が困難
  • DBやエントリーへの信頼性の高い注釈の不足
    (詳細はreport_DB.pdfを参照)
という生命科学系DBの現状を背景に、これらの問題を解決することを課題として発足しました。しかし、実際に取りかかってみますと、DBを取り巻く問題は上記4点にとどまらず、その周辺にある問題をも同時に解決しなければならないことが分かってきました。

例えば、大型プロジェクトの成果を公開しようとするとプロジェクト情報が整理・公開されていないため必要な情報がなかなか手に入りません。また、データや成果情報の権利関係の整理、臨床研究の公開にともなう個人情報などの取り扱い、さらにはその背景となっている制度上の問題も解決しなければ大型プロジェクトの成果は公開に至りません。加えて、これらのDBに含まれる情報を効果的に使うためには、関連する周辺の情報(例. 文献の情報など)が同時に取得できるような仕組みが欠かせませんが、そのような情報もなかなか自由に利用できません。また、ばらばらに構築・管理されているDBや所在情報・利用法が不明なDBを、物理的に統合された1つのDBにまとめても様々な問題を解決することにはなりません。どのようなDBが必要かはユーザーの知識レベルや研究分野により異なりますので、画一的なDBを提供するよりも、各DBを用語や表記を統一した辞書やメタデータによって関連付けて、ユーザーが必要とする情報へ容易にたどり着ける、使いたいDBを自由に使える環境を提供する、広い意味でのDB統合が望まれます。

このように当プロジェクトは、DBだけではなくその周辺の問題も含めた多面的なアプローチでDB統合に取り組んでおり、今回はその途中経過を公開してご評価いただきました。そのため全体像がつかみにくい、あるいは、ばらばらなコンテンツの寄せ集めという印象を与えたかもしれません。しかし、過渡期にあることをご高配の上、プロジェクト終了時の完成像にご期待いただければ幸いに存じます。また、具体的なDB統合を実現するためには、皆様のご意見やご提案が必要不可欠ですので今後もご支援賜りますようお願い申し上げます。

最後に今回お寄せいただいたご意見の中には、説明が十分ではなかったためにプロジェクトの趣旨とはやや方向性の異なるものもございましたので、以下の点についてご理解いただきたいと存じます。
  1. 「1次データの作成・提供を行う方がよい」とのご意見について
    当プロジェクトでは、既存のDBを使いやすくするための情報技術(例. DB間の関連付けや組み合わせ解析)やコンテンツ(例. 用語統一に必要な辞書)を開発・作成しますが、データを産生する実験や測定などは行いません。
  2. 「全サービスの英語化や日本語での利用しか念頭においていないのでは」というご意見について
    一部のコンテンツ(Wired-Marker, アナトモグラフィー/BodyParts3D, OReFiL, Allie)は、英語でも紹介・提供しております。今後も、日本独自の情報(例. 大型プロジェクトの情報一覧)や、英語化が有用なコンテンツ(皆様からのご意見を参考に選定していきます)については英語化を進めます。
  3. 「人材育成活動が現状では、不十分・無理がある、教育機関に任せるべき」とのご意見について
    人材育成活動としては、ライフサイエンス統合データベースセンターが主体となり行っている入門レベルのものをご紹介しましたが、東京大学ではより専門的な上級者向けのプログラムを、また、長浜バイオ大学やお茶の水女子大学では大学のカリキュラムとしての講義・実習を実施しております。今のところ、これらの取り組みをご紹介するマニュアルや手引書など一部のものを公開していますが、講義・実習の成果として作成されたDBなどもありますので、順次公開致します。

1. 回収率及び評価者の背景

評価依頼者数: 92名 (2名辞退)
回答者数: 58名
回収率:  63% (58/92)
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2. 生命科学研究の情報へ案内する

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該当サービス H19 年度成果に対するご評価 (コメント欄件数) 回答
全般 20 件 詳細
生命科学系データベースカタログ 15 件 詳細
生命科学学協会カタログ 6 件 詳細
ゲノム・ポストゲノム主要プロジェクト一覧 5 件 詳細

3. 国内外の様々な情報の検索サービスを提供する

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該当サービス H19 年度成果に対するご評価 (コメント欄件数) 回答
全般 16 件 詳細
生命科学データベース横断検索 11 件 詳細
学会要旨統合検索 11 件 詳細
遺伝子発現バンク(GEO)目次 8 件 詳細
蛋白質核酸酵素全文検索 7 件 詳細
DNAデータベース総覧と検索(DDBJ/EMBL/GenBank) 6 件 詳細

4. 情報整理や抽出の道具を提供する

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該当サービス H19 年度成果に対するご評価 (コメント欄件数) 回答
全般5 件詳細
アナトモグラフィー/BodyParts3D16 件詳細
Allie5 件詳細
OReFiL2 件詳細
Wired-Marker2 件詳細

5.DB統合に必要な新しい基盤技術を創る

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該当サービス H19 年度成果に対するご評価 (コメント欄件数) 回答
全般10 件詳細
誰でもデータベースが構築できる TogoDB13 件詳細
国内ウェブサービスの統合 TogoWS5 件詳細

6. DBの未来を担う人材を育成する

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該当サービス H19 年度成果に対するご評価 (コメント欄件数) 回答
全般13 件詳細
統合TV10 件詳細
MotDB5 件詳細

7. 今後当プロジェクトで提供すべきサービスについて

H19 年度成果に対するご評価 (コメント欄件数) 回答
28 件詳細

8. その他

H19 年度成果に対するご評価 (コメント欄件数) 回答
8 件詳細

9. 評価者の公表について


お名前やご所属の公表に同意いただいた方々のみ掲載しております。
名前 所属
有田正規東京大学大学院 新領域創成科学研究科
伊藤隆司東京大学大学院 新領域創成科学研究科
稲葉一男筑波大学 下田臨海実験センター
遠藤俊徳北海道大学大学院情報科学研究科 生命人間情報科学専攻 構造バイオ情報科学研究室
大武美保子東京大学
神崎康治田辺三菱製薬 先端医療研究所
黒田真也東京大学大学院 理学系研究科 生物化学
小山博史東京大学大学院 医学系研究科
権藤洋一理化学研究所 バイオリソースセンター
中井謙太東京大学医科学研究所
長洲毅志エーザイ(株)
二階堂愛理化学研究所 発生・再生科学総合研究センターシステムバイオロジー研究チーム 兼 機能ゲノミクスユニット
野田正彦科学技術振興機構研究開発戦略センター
増保安彦東京理科大学 薬学部
吉田輝彦国立がんセンター研究所 腫瘍ゲノム解析・情報研究部