生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_細菌性膣炎の治療または予防の方法
出願番号:2014510609
年次:2014
IPC分類:A61K 31/785,A61P 15/08,A61P 31/04,A61K 9/06,A61P 31/10,A61P 31/12,A61P 31/18,A61P 31/20,A61P 31/22,A61P 33/02


特許情報キャッシュ

ジェレミー・ロバート・アーサー・ポール ジャシンス・キンケイド・フェアリー クレア・フランシス・プライス ギャレス・リース・ルイス JP 2014515032 公表特許公報(A) 20140626 2014510609 20110714 細菌性膣炎の治療または予防の方法 スターファーマ・ピーティーワイ・リミテッド 513290473 村山 靖彦 100108453 志賀 正武 100064908 渡邊 隆 100089037 実広 信哉 100110364 ジェレミー・ロバート・アーサー・ポール ジャシンス・キンケイド・フェアリー クレア・フランシス・プライス ギャレス・リース・ルイス US 61/486,700 20110516 A61K 31/785 20060101AFI20140530BHJP A61P 15/08 20060101ALI20140530BHJP A61P 31/04 20060101ALI20140530BHJP A61K 9/06 20060101ALI20140530BHJP A61P 31/10 20060101ALI20140530BHJP A61P 31/12 20060101ALI20140530BHJP A61P 31/18 20060101ALI20140530BHJP A61P 31/20 20060101ALI20140530BHJP A61P 31/22 20060101ALI20140530BHJP A61P 33/02 20060101ALI20140530BHJP JPA61K31/785A61P15/08A61P31/04A61K9/06A61P31/10A61P31/12A61P31/18A61P31/20A61P31/22A61P33/02 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW AU2011000891 20110714 WO2012155172 20121122 38 20140120 4C076 4C086 4C076AA09 4C076CC17 4C076CC32 4C076CC34 4C076CC35 4C086AA01 4C086AA02 4C086FA03 4C086MA01 4C086MA04 4C086MA28 4C086MA56 4C086NA14 4C086ZA81 4C086ZB33 4C086ZB35 4C086ZB37 本発明は、細菌性膣炎の治療もしくは予防の方法、または細菌性膣炎の1つもしくは複数の症状の軽減もしくは予防の方法に関する。細菌性膣炎の再発の予防の方法も記載される。 細菌性膣炎(BV)は、世界的に最も多い膣感染症であり、膣の炎症、分泌物および悪臭の最も多い原因となっている。BVの有病率は、米国で約30%、サハラ以南のアフリカで44%、オーストラリアで約10%であると推定されている。BVは、早産、術後感染症、ならびにHIVおよび他の性感染症に対する感受性の増加などの深刻な健康問題に関連している。 BVは長年にわたり研究されてきたが、この原因は依然として未知であり、利用可能な治療は必ずしも有効とは限らない。BVは膣内細菌叢の不均衡を特徴とし、正常では豊富な過酸化物産生ラクトバチルス属種が少なく、ガードネレラ・バギナリス(Gardnerella vaginalis)、モビルンカス属種、アトポビウム・バギナエ(Atopobium vaginae)およびプレボテラ属種などの他の嫌気性細菌が豊富である。 BVの治療に推奨される現在の治療としては、メトロニダゾール、クリンダマイシンおよびチニダゾールが挙げられる。しかし、これらの治療は、耐性菌のため効果が低くなっており、重大な副作用も有する。メトロニダゾールおよびチニダゾールは、発癌性の潜在的リスクを伴い、治療中または治療後最大3日間にわたりアルコールが消費される場合、悪心、腹部痙攣、嘔吐、頭痛および潮紅の原因ともなる。BVの抗生物質治療中に、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)(鵞口瘡)などの真菌感染症も高頻度に発生する。さらに、クリンダマイシンクリームは、ラテックスコンドームまたはペッサリーなどの他のゴム製品との使用に不適な鉱油を用いて調製され、したがって、妊娠および/または性的パートナーの感染を避けるためには、治療中の性交を断つ必要があり得る。全身に吸収されず、全身または局所の有害作用も最小化し、コンドームなどの予防器具と適合する治療が必要である。国際公開第02/079299号Yenら、Obstet. Gynecol. 2003、102: 927〜933頁Bumpら、Am. J. Obstet. Gynecol.、1988、158: 935〜939頁Marrazzoら、J. Infect. Dis.、2002、185: 1307〜1313頁Marrazzoら、Sex. Trans. Dis.、2010、37(12):732〜744頁Nugentら、1991、J. Clin. Microbiol.、29(2): 297〜301頁 BVの治療でいくつかの認識されている問題は、現在の抗生物質治療が、健康な膣内細菌叢に通常存在する細菌と感染嫌気性菌とを必ずしも区別するわけではなく、また、存在する嫌気性菌の全てが同じ抗生物質に感受性であるとは必ずしも限らないことである。望まれない細菌に対する活性についていくらかの選択性を有し、正常な膣内細菌叢に対する活性がないまたは低い、BVのための治療が必要である。特に、有害なグラム陰性菌のレベルを低下させる一方で、過酸化水素産生ラクトバチルスの復元を阻害しない治療が必要である。 別の問題は、治療後、BVがしばしば再発することである。最近の臨床試験の結果に基づくと、患者の約3分の2がBVの複数回のエピソードに苦しんでいる。米国におけるBVの有病率は約30%であるため、これは米国における女性の20%が再発性BVを有することを意味している。さらに、抗生物質による再発治療は、抗生物質耐性菌の発生の増加および治療の有効性の低下をもたらす。現在、BVの再発の予防のために米国FDAにより承認された推奨治療剤はない。したがって、BVの再発の予防のための療法が必要である。 本発明は、デンドリマー殺微生物剤は、ガードネレラ・バギナリスなどの嫌気性細菌に対する選択的抗菌活性を有する一方で、正常な膣ラクトバチルス叢に対する抗菌活性がないまたは低いという観察に、少なくとも一部基づいて予測される。デンドリマー殺微生物剤は、単回用量で1日あたり40から100mgの量で投与される場合に、特定の活性を有することも観察された。 第1の態様において、対象におけるBVの治療または予防の方法であって、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量を、対象に投与するステップを含み、前記有効量が1日あたり巨大分子40から100mgである前記方法が提供される。 特定の実施形態において、有効量は1日あたり40から60mgである。いくつかの実施形態において、巨大分子は膣投与により投与される。 本発明の別の態様において、対象におけるBVの1つもしくは複数の症状および/またはBVの1つもしくは複数の診断基準の軽減または予防の方法であって、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量を、対象に投与するステップを含み、1つまたは複数の症状および診断基準が、 i)Nugentスコア、 ii)クルー細胞、 iii)臭気テスト、 iv)膣分泌物、 v)膣pH、および vi)悪臭から選択される前記方法が提供される。 いくつかの実施形態において、2以上の症状および/または診断基準が軽減される。いくつかの実施形態において、3つ以上の症状および/または診断基準が軽減される。 本発明のさらに別の態様において、対象におけるBVの再発の予防または減少の方法であって、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量を、対象に投与するステップを含み、前記有効量が1週間に1から7回投与される前記方法が提供される。 いくつかの実施形態において、投与は、1日おきなど1週間に3から4日である。いくつかの実施形態において、投与は、長期間にわたり、例えば数ヵ月または数年(最大25年など)継続される。例えば、いくつかの実施形態において、投与は、1、5、10、15または20年間継続する。 さらなる態様において、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量を、対象に投与してBVを治療するステップを含む、BVの治療中または治療後の対象における真菌感染症または他の微生物感染症の発生を減少させる方法が提供される。 いくつかの実施形態において、他の抗生物質の使用で見られる鵞口瘡(カンジダ症)の発生が減少される。いくつかの実施形態において、有効量は、単回投与で1日あたり40から100mgである。いくつかの実施形態において、巨大分子は膣投与により投与される。 本発明のさらに別の態様において、有効量がデンドリマー40mgから100mgである、BVの治療または予防のための医薬品の製造における、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量の使用が提供される。 本発明のさらなる態様において、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量の使用であって、 i)Nugentスコア、 ii)クルー細胞、 iii)臭気テスト、 iv)膣分泌物、 v)膣pH、および vi)悪臭から選択される、BVの1つもしくは複数の症状および/または1つもしくは複数の診断基準の軽減または予防のための医薬品の製造における、前記使用が提供される。 本発明のさらなる態様において、BVの再発の予防または減少のための医薬品の製造における、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量の使用が提供される。 本発明の別の態様において、BVの治療中または治療後の真菌感染症または他の微生物感染症の発生を減少させるための医薬品の製造における、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量の使用が提供される。 単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が特に明確に指示しない限り複数の態様を含む。 本明細書およびこれに続く特許請求の範囲を通して、文脈が特に要求しない限り、単語「含む(comprise)」、ならびに「含む(comprises)」および「含む(comprising)」などの変形形態は、記載された完全体もしくはステップまたは完全体もしくはステップの群の包含を意味するが、任意の他の完全体もしくはステップまたは完全体もしくはステップの群の除外を意味しないと理解される。 本明細書で使用されるとき、用語「約」は、参照の分量、レベル、値、寸法、サイズ、または量に対して、20%、15%、10%、または5%も変動する分量、レベル、値、寸法、サイズ、量を指す。 1つの態様において、本発明は、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーを含み、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分を有する巨大分子の有効量を、対象に投与するステップを含み、前記有効量が1日あたりデンドリマー40mgから100mgである、対象におけるBVの治療または予防の方法を提供する。 いくつかの実施形態において、有効量は、1日あたり40から90mg、1日あたり40から80mg、1日あたり40から70mg、特には1日あたり40から60mg、最も特には1日あたり約50mgの範囲にある。 特定の実施形態において、巨大分子は、ゲル、特には4.5から5.5の間のpH(特には約pH5)で調製されたゲルとして調製される。有利には、この製剤は、膣pHを4から5の間に低下させる、または膣pHを4から5の間に維持するのに役立つことができる。いくつかの実施形態において、巨大分子のゲル製剤は、レオロジー変性剤、特にはCarbopol(登録商標)971PなどのCarbopol(登録商標)ポリマーを含む。レオロジー変性剤は、2〜10%、特には約5%の量で存在してもよい。巨大分子のゲル製剤はまた、ポリアミノカルボン酸などのキレート剤を含んでもよい。特に有用なキレート剤は、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)およびその塩である。キレート剤の適切な量は、0.001%から2%、特には0.005%から1%の範囲にある。いくつかの実施形態において、キレート剤は、0.001%から0.1%などの低量、特には約0.005%で存在している。該ゲル製剤に含まれてもよい他の成分としては、パラベン、例えばメチルパラベンおよびプロピルパラベンまたはそれらの混合物などの保存料、水などの溶剤、水酸化物などのpH調整剤、ならびにグリセリンおよびプロピレングリコールなどの皮膚軟化薬および保湿剤が挙げられる。 いくつかの実施形態において、巨大分子または巨大分子の製剤は、1日1回を超える複数回投与で(例えば朝および晩)投与される。他の実施形態において、巨大分子または巨大分子を含む製剤は、1日1回、単回投与で(例えば晩に)投与される。 いくつかの実施形態において、巨大分子または巨大分子を含む製剤は経膣的に投与される。いくつかの実施形態において、特に晩または就寝直前に投与される場合、投与量は3.5〜5グラム、特には4〜5グラム、より特には約5グラムの容量で投与されてもよい。睡眠中に想定される、動き回らない、大部分が横向きの姿勢は、膣における巨大分子製剤の保持に役立ち、曝露時間を増加させる。 いくつかの実施形態において、投薬は、性交などの性行為に近接して、特には性交前または性交後24時間以内、より特には性交前または性交後3時間以内に行われる。 いくつかの実施形態において、投薬は、月経中または月経後、特には月経終了の24時間以内に行われ、より特には、投薬は、月経終了後2、3、4または5日間投与される。 用語「治療」は、本明細書で使用されるとき、所望の治療成績を少なくとも部分的に達成することを指す。治療成績は、治療終了(EOT)時点または治療終了後の後日(治癒テスト、TOC)時点の治療的治癒であってもよい。治療成績は、EOTまたはTOC時点の臨床的治癒であってもよい。治療成績は、膣の臭いもしくは膣分泌物の軽減など、1つもしくは複数のBVの症状の軽減であってもよく、あるいは、膣pH、クルー細胞の存在、またはAmsel基準により定義された臭気テスト、もしくは正常なNugentスコアの達成(Nugent治癒、<3)によるものなどのBVに関する診断基準の低下または正常化(または維持)であってもよい。 用語「予防」は、初めてBVに罹患するリスクのある対象、またはBVの再発エピソードを経験するリスクのある対象におけるBVの発症の防止または遅延を指す。BVのリスクがある者としては、複数の性的パートナーを有する女性、または膣性交の頻度が高い新たな性的パートナーを有する女性が挙げられる。しかし、いくつかの研究は、性行為はBVの発生に必要ではなく(Yenら、Obstet. Gynecol. 2003、102: 927〜933頁; Bumpら、Am. J. Obstet. Gynecol.、1988、158: 935〜939頁)、したがってBVは性感染症とは必ずしも見なされないことを示した。いくつかの研究は、女性と性交渉を持つ女性におけるBVの高い有病率も示した(Marrazzoら、J. Infect. Dis.、2002、185: 1307〜1313頁)。さらに、研究は、症候性BVを有し、既存の療法で治療される女性の50%が、6ヵ月以内にBVの再発性エピソードを経験することを示している(Marrazzoら、Sex. Trans. Dis.、2010、37(12):732〜744頁)。 BVのエピソードの急性治療中、用語「治療終了」(EOT)は、療法の初回投与が投与されてから9から12日後の期間を指す。 BVのエピソードの急性治療中、用語「治癒テスト」(TOC)は、再燃または再発が生じたかどうかを評価するための、療法の最終投与が投与されてから一定期間後を指す。治癒テストの例は、療法の初回投与が投与されてから21から30日後であってもよい。 用語「Amselの基準」は、BVを同定するのに使用される診断基準を指す。これらの基準としては、 膣粘膜を滑らかに覆う均質な白い分泌物 クルー細胞の存在(膣上皮細胞に接着している細菌、湿式マウントで総細胞の≧20%)、 膣pH>4.5、 臭気テスト陽性(膣液への10%水酸化カリウム(KOH)の添加による魚臭)が挙げられる。 BVの臨床診断のためには、4つのAmselの基準のうち3つが存在していなければならない。 用語「Nugentスコア」は、グラム染色膣スミアを用いた微生物学的分析から得られる、0から10の間の重み付けされたスコアを指す(Nugentら、1991、J. Clin. Microbiol.、29(2): 297〜301頁)。総合スコアは、 ラクトバチルス属種形態型 - 0(豊富)〜4(なし) ガードネレラ/バクテロイデス属種形態型 - 0(なし)〜4(豊富) 湾曲したグラム不定桿菌 - 0(なし)〜2(豊富)に基づく。 0〜3のNugentスコアは正常と見なされる一方、4〜6のスコア(中程度)は破壊された膣微小環境を示し、7〜10はBVと定義される。治癒を評価する目的で、米国食品医薬品局は、0〜3のスコアを正常、4〜10のスコアを異常と見なしている。用語「Nugentスコア治癒」または「Nugent治癒」は、0〜3のNugentスコアをもたらす療法を指す。 用語「臨床的治癒」は本明細書で使用されるとき、無症候性である対象、ならびにEOTおよび/またはTOC時点の4つのAmsel基準のうち少なくとも3つの解消を指す。例えば、正常な生理的分泌物への回復、クルー細胞が生理食塩水湿式マウント陰性、膣pH<4.7、および臭気テスト陰性のうち、少なくとも3つが生じる。 用語「治療的治癒」は、療法後の臨床的治癒およびNugent治癒の両方の達成を指す。 本明細書で使用されるとき、用語「治療的解消」は、臨床的治癒、および≦6のNugentスコアの達成を指す。 場合によっては、臨床的または治療的治癒が達成される必要はないが、治療の開始時に明白な1つまたは複数の症状または診断基準が解消され得る。例えば、当初の膣分泌物が正常に回復し得、BVに伴う悪臭が解消し得、臭気テストが陰性であり得、膣pHが正常に回復し得、クルー細胞が消失し得、またはNugentスコアが4未満になり得る一方、1つまたは複数の他の症状は依然として存在する。例えば、治療的解消は、分泌物、悪臭および膣pHが解消され得るため達成され得るが、クルー細胞は依然として存在し、Nugentスコアは異常である。 本発明の別の態様において、対象におけるBVの1つもしくは複数の症状および/またはBVの1つもしくは複数の診断基準の軽減または予防の方法であって、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーを含む、およびデンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分を有する巨大分子の有効量を、対象に投与するステップを含み、1つまたは複数の症状および診断基準が、 i)Nugentスコア、 ii)クルー細胞、 iii)臭気テスト、 iv)膣分泌物、 v)膣pH、および vi)悪臭から選択される前記方法が提供される。 いくつかの実施形態において、Nugentスコアが正常範囲(0〜3)に回復する。いくつかの実施形態において、クルー細胞が消失する。いくつかの実施形態において、悪臭が消失する。いくつかの実施形態において、膣分泌物が消失する。いくつかの実施形態において、膣pHが正常に回復する。いくつかの実施形態において、臭気テストが陰性である。 いくつかの実施形態において、BVの症状または診断基準の2つ、3つまたは4つが解消する(例えば、Nugentスコアおよび悪臭; Nugentスコアおよび臭気テスト; Nugentスコアおよびクルー細胞; Nugentスコアおよび膣分泌物; Nugentスコアおよび膣pH;クルー細胞および悪臭;クルー細胞および臭気テスト;クルー細胞および膣分泌物;クルー細胞および膣pH;悪臭および臭気テスト;悪臭および膣分泌物;悪臭および膣pH;膣分泌物および膣pH; Nugentスコア、悪臭およびクルー細胞; Nugentスコア、悪臭および膣分泌物; Nugentスコア、悪臭および膣pH; Nugentスコア、悪臭および臭気テスト; Nugentスコア、クルー細胞および膣分泌物; Nugentスコア、クルー細胞および膣pH; Nugentスコア、膣分泌物および膣pH; Nugentスコア、膣分泌物および臭気テスト;悪臭、膣分泌物および膣pH;悪臭、膣分泌物および臭気テスト; Nugentスコア、クルー細胞、悪臭および膣pH; Nugentスコア、クルー細胞、悪臭および膣分泌物; Nugentスコア、悪臭、膣分泌物および膣pH; Nugentスコア、悪臭、臭気テストおよび膣分泌物; Nugentスコア、悪臭、臭気テストおよび膣pH; Nugentスコア、クルー細胞、膣分泌物および膣pH; Nugentスコア、クルー細胞、臭気テストおよび膣分泌物; Nugentスコア、クルー細胞、臭気テストおよび膣pH;クルー細胞、悪臭、臭気テストおよび膣分泌物;クルー細胞、悪臭、臭気テストおよび膣pH;ならびにクルー細胞、悪臭、膣分泌物および膣pH)。 いくつかの実施形態において、有効量は、1日あたり巨大分子15から1000mg、特には、1日あたり15から500mg、1日あたり15から400mg、1日あたり15から300mg、1日あたり15から150mg、1日あたり30から110mg、1日あたり40から100mg、1日あたり40から90mg、1日あたり40から80mg、1日あたり40から70mg、より特には1日あたり40から60mg、最も特には1日あたり約50mgの範囲にある。 いくつかの実施形態において、巨大分子は組成物として処方される。適切な剤形としては、ゲル、軟膏、ペッサリー、タンポン、フォーム、ローションおよびクリームが挙げられる。いくつかの実施形態において、巨大分子は、上記の通りゲルとして処方される。 いくつかの実施形態において、巨大分子または巨大分子の製剤は、1日1回を超える複数回投与、例えば、1日2回(朝および晩など)で投与される。他の実施形態において、デンドリマーは1日1回(例えば晩に)、単回投与で投与される。 いくつかの実施形態において、巨大分子または巨大分子を含む製剤は、経膣的に投与される。いくつかの実施形態において、特に晩にまたは対象の就寝直前に投与される場合、投与量は3.5〜5グラム、特には4〜5グラム、より特には5グラムの容量で投与されてもよい。睡眠中に想定される、動き回らない、大部分が横向きの姿勢は、膣における巨大分子製剤の保持に役立ち、曝露時間を増加させる。 いくつかの実施形態において、投薬は、性交などの性行為に近接して、特には性交前または性交後24時間以内、より特には性交前または性交後3時間以内に行われる。 いくつかの実施形態において、投薬は、月経中または月経後、特には月経終了の24時間以内に行われ、より特には、投薬は、月経終了後2、3、4または5日間投与される。 現在の療法では、例えば、最初の療法が完全には有効でないため、または対象が再感染するリスクが高いため、BVの再発は多い。 本発明の別の態様において、対象における細菌性膣炎の再発の予防または減少の方法であって、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーを含み、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分を有する巨大分子の有効量を、対象に投与するステップを含み、前記有効量が1週間に1から7回投与される前記方法が提供される。 用語「再発の予防または減少」としては、BVの再発頻度が低下する場合、および/もしくは再発性エピソードにおけるBV感染症の重症度が低下する場合、またはBV感染症の再発の発生が妨げられる場合が挙げられる。 いくつかの実施形態において、有効量は、1週間に2から3回、例えば3日ごとに投与される。他の実施形態において、有効量は、1週間に3から4回、例えば隔日で投与される。いくつかの実施形態において、有効量は、毎日投与される。特定の実施形態において、療法は、数ヵ月または数年(例えば、1、5、10、15または20年間など、最大25年)などの長期間にわたり継続される。他の実施形態において、療法は、1から6ヵ月、特には2から5ヵ月または3から4ヵ月、特には約4ヵ月または16週間にわたり継続される。 いくつかの実施形態において、有効量は、1用量あたり0.1から500mg、1用量あたり0.1から400mg、1用量あたり0.1から300mg、1用量あたり0.5から300mg、1用量あたり0.5から200mg、1用量あたり1から200mg、1用量あたり2.5から200mg、1用量あたり5から200mg、1用量あたり10から200mg、1用量あたり15から200mg、特には1用量あたり30から200mg、1用量あたり40から160mg、1用量あたり40から150mg、1用量あたり40から120mg、特には1用量あたり約50mg、1用量あたり105mgおよび1用量あたり150mgなどの投与量を含む、1用量あたり0.1から1000mgの範囲にある。 いくつかの実施形態において、特に療法が長期間にわたり継続される場合、有効量は、用量の有効範囲の下位にあってもよい。例えば、療法が数ヵ月または数年の期間にわたり継続される場合、有効量は、1用量あたり0.1から200mg、特には1用量あたり0.1から100mg、1用量あたり0.1から50mg、1用量あたり0.1から25mg、または1用量あたり0.1から15mgの範囲にあってもよい。 いくつかの実施形態において、投与は単回投与)である。いくつかの実施形態において、投与は膣投与である。適切な投薬組成物は、ゲル、軟膏、タンポン、ペッサリー、フォーム、クリーム、およびローション、特には上記ゲル製剤などのゲルである。 いくつかの実施形態において、巨大分子または巨大分子を含む製剤は、経膣的に投与される。いくつかの実施形態において、特に晩にまたは対象の就寝直前に投与される場合、投与量は3.5から5グラム、特には4から5グラム、より特には5グラムの容量で投与されてもよい。睡眠中に想定される、動き回らない、大部分が横向きの姿勢は、膣における巨大分子製剤の保持に役立ち、曝露時間を増加させる。 いくつかの実施形態において、投薬は、性交などの性行為に近接して、特には性交前または性交後24時間以内、より特には性交前または性交後3時間以内に行われる。このような投薬は、性的パートナーが、再発性BVにおける再感染源であるまたは再感染源であることが疑われる場合に有利である。 いくつかの実施形態において、投薬は、月経中または月経後、特には月経終了の24時間以内に行われ、より特には、投薬は、月経終了後2、3、4または5日間投与される。月経がBVの再発と関連していることから、このような投薬は有利である。 さらなる態様において、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーを含み、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分を有する巨大分子の有効量を、対象に投与してBVを治療するステップを含む、BVの治療中の対象における真菌感染症または他の微生物感染症の発生を減少させる方法が提供される。 BVのための多くの現在の治療としては、メトロニダゾール、クリンダマイシン、およびチニダゾールなどの抗生物質の投与が挙げられる。これらの治療は多くの場合、感染微生物と健康な膣内細菌叢に通常存在する細菌とを区別することができず、正常な細菌叢の減少をもたらす。正常な細菌叢のこの減少によって、真菌などの微生物、または性感染微生物および胃腸内微生物などの他の感染微生物が感染できるようになって繁茂し、その結果、真菌感染症、または性感染症などの微生物感染症に対する感受性の増加がもたらされる。 いくつかの実施形態において、真菌は、カンジダ・アルビカンス(鵞口瘡)、または紅色白癬菌(Trichophyton rubrum)、毛瘡白癬菌(Trichophyton mentagrophytes)、および有毛表皮糸状菌(Epidermophyton floccosum)、特にはカンジダ・アルビカンスである。他の実施形態において、性感染微生物感染症は、ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus)(HIV)、ヒトパピローマウイルス(human papilloma virus)(HPV)、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus)(HSV)、伝染性軟属腫(Molluscum contagiosum)、ナイセリア・ゴノレア(Neisseria gonorrhoeae)(淋病)、クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)(クラミジア)、膣トリコモナス(Trichomonas vaginalis)、軟性下疳(ヘモフィルス・デュクレイ(Haemophilus ducreyi))、クレブシエラ・グラヌロマティス(Klebsiella granulomatis)(鼠径肉芽腫)、または梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)(梅毒)である。さらに他の実施形態において、微生物感染症は、大腸菌(E. Coli)などのエシェリキア属種、クロストリジウム・ディフィシレ(C. difficile)などのクロストリジウム属種、フゾバクテリウム属種、サッカロミセス属種、およびアスペルギルス属種などの消化管細菌叢に由来し得る。さらに他の実施形態において、微生物感染症は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に起因し得る。 いくつかの実施形態において、有効量は、1日あたり15から1000mgの巨大分子、特には1日あたり15から500mg、1日あたり15から400mg、1日あたり15から300mg、1日あたり15から200mg、1日あたり15から150mg、1日あたり30から110mg、1日あたり40から100mg、1日あたり40から90mg、1日あたり40から80mg、1日あたり40から70mg、より特には1日あたり40から60mg、最も特には1日あたり約50mgの範囲にある。 いくつかの実施形態において、巨大分子または巨大分子の製剤は、1日1回を超える複数回投与で、例えば1日2回(例えば朝および晩)投与される。他の実施形態において、巨大分子または巨大分子の製剤は、1日1回、単回投与で(例えば晩に)投与される。いくつかの実施形態において、巨大分子または巨大分子の製剤は、経膣的に投与される。適切な投薬組成物としては、ゲル、軟膏、ペッサリー、タンポン、フォーム、クリーム、およびローション、特には上記のものなどのゲルが挙げられる。 本発明において有用なデンドリマーは、1から5世代を有するポリリジン、ポリアミドアミン(PAMAM)、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)(PPI)デンドリマーである。巨大分子はまた、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分も含む。 デンドリマーは、中心コア部分から放射状に広がる複数の分岐モノマーから成る、分岐ポリマー巨大分子である。分岐点の数は、デンドリマーコアからデンドリマーの表面に移ると増加し、モノマー(または構成)ユニットの連続層または「世代」により規定される。構成ユニットの各世代は、コアからの距離を示すために番号がつけられている。例えば、世代1(G1)はコアに結合した構成ユニット層であり、世代2(G2)は世代1に結合した構成ユニット層であり、世代3(G3)は世代2に結合した構成ユニット層であり、世代4(G4)は世代3に結合した構成ユニット層であり、世代5(G5)は世代4に結合した構成ユニット層である。 構成ユニットの最も外側の世代は、デンドリマーの表面を提供し、少なくとも1つのスルホン酸含有部分が共有結合された官能基(本ケースではアミノ基)を提示する。スルホン酸含有基は、表面アミノ官能基に直接結合されてもよく、またはリンカーを通じて表面アミノ官能基に結合されてもよい。 デンドリマーは、単一タイプのモノマーユニット(本明細書では構成ユニットとも呼ばれる)を含む。デンドリマー分子のコアから伸びる各「分岐」は、構成ユニットの少なくとも1つの層または世代を有する。本明細書で使用されるとき、用語「分岐」は、コア上の1つの官能基に結合した、構成ユニットの少なくとも1つの世代を指す。特定の実施形代において、各々またはいずれかの分岐は、構成ユニットの少なくとも2つの層または世代を有してもよい。さらなる実施形態において、各々またはいずれかの分岐は、構成ユニットの少なくとも3つまたは4つの層または世代を有してもよい。さらなる実施形態において、各々またはいずれかの分岐は、構成ユニットの5つの層または世代を独立に有してもよい。 本明細書で企図されるデンドリマーは、当技術分野で既知の方法により調製することができ、収束法(効果的には、分岐が行われ次いでコアに結合される)、または発散法(層または世代がコアから外側に連続して構築される)のどちらかで調製することができる。これらの方法は両方とも、当業者に十分に理解される。 デンドリマーは、任意の適切なコア、およびポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)モノマーまたは構成ユニットから成ってもよい。 本明細書で使用されるとき、「コア」は、モノマーまたは構成ユニットの連続層または世代が(発散プロセスまたは収束プロセスのどちらかにより)構築される部分を指し、モノマーまたは構成ユニットの連続層が生成される(または予め形成された「分岐」が結合する)少なくとも1つの反応部位または官能部位を有するいずれの部分であってもよい。本明細書で企図されるいくつかの例示的な適切なコアとしては、構成ユニットまたはモノマーの層または世代が結合され得る、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルキル基、アルキニル基、ニトリル基、ハロ基、アジド基、ヒドロキシルアミン基、カルボニル基、マレイミド基、アクリレート基またはヒドロキシ基から独立に選択される、1つ、2つ、3つまたは4つの反応基を有するものが挙げられる。コア部分は構成ユニットと同じであってもよく、または異なっていてもよい。 例示的なコアとしては、ポリアミノ炭化水素、ジスルフィド含有ポリアミン、ポリ(グリシジルエーテル)、アミノエタノール、アンモニア、ハロゲン化アリールメチル、ピペラジン、アミノエチルピペラジン、ポリ(エチレンイミン)、アルキレン/アリーレンジチオール、4,4-ジチオ酪酸、メルカプトアルキルアミン、チオエーテルアルキルアミン、イソシアヌレート、複素環、マクロ環、ポリグリシジルメタクリレート、ホスフィン、ポルフィン、オキシラン、チオラン、オキセタン、アジリジン、アゼチジン、多アジド官能性(multiazidofunctionalities)、シロキサン、オキサゾリン、カルバメート、またはカプロラクトンが挙げられる。 本明細書で企図されるコア部分のいくつかの非限定例としては、エチレンジアミン、1,4-ジアミノブタン、および1,6-ジアミノヘキサンなどのジアミノC2〜C12アルカンが挙げられる。しかし、コアは、各末端に単一の反応基を有する線形部分では必ずしもないことが理解される。非線形、環状または分岐コア部分もまた、本発明により企図される。例えば、ベンズヒドリルアミン(BHA)などのアリールメチルアミンは、適切なコアである。 デンドリマーの構成ユニットは、リジン構成ユニット:アミドアミン構成ユニット:エーテルヒドロキシルアミン構成ユニット:またはプロピレンイミン構成ユニット:である。 特定の実施形態において、デンドリマーは、ポリリジンデンドリマー、特にはベンズヒドリルアミンコアを有するポリリジンデンドリマーである。 スルホン酸含有部分は、デンドリマーの表面のスルホン酸基を提示することができる任意の部分である。いくつかの実施形態において、スルホン酸含有部分は、1つのスルホン酸基を有する。他の実施形態において、スルホン酸含有部分は、1つを超えるスルホン酸基、例えば2つまたは3つのスルホン酸基、特には2つのスルホン酸基を有する。いくつかの実施形態において、スルホン酸含有部分は、フェニル基またはナフチル基などのアリール基、特にはナフチル基を含む。 適切なスルホン酸含有部分の例としては、-NH-(CH2)nSO3-、-(CH2)nSO3-、(式中、nは0または1〜20の整数、mは1または2の整数、pは1から3の整数である)が挙げられるが、これらに限定されない。 いくつかの実施形態において、スルホン酸含有部分は、から選択され、特にはである。 いくつかの実施形態において、スルホン酸含有部分は、デンドリマーの表面アミノ基に直接結合される。他の実施形態において、スルホン酸含有部分は、リンカー基を通じてデンドリマーの表面アミノ基に結合される。 適切なリンカー基としては、1つもしくは複数の非隣接炭素原子が、任意選択により酸素原子もしくは硫黄原子に置換されてエーテル、チオエーテル、ポリエーテルもしくはポリチオエーテルを提供する、アルキレン基もしくはアルケニレン基、または基-X1-(CH2)q-X2(式中、X1およびX2は-NH-、-C(O)-、-O-、-S-および-C(S)から独立に選択され、qは0または1から10の整数であり、1つまたは複数の非隣接(CH2)基は、-O-または-S-で置換されてエーテル、チオエーテル、ポリエーテルもしくはポリチオエーテルを形成してもよい)が挙げられる。 特定の実施形態において、リンカーは、#-O-CH2-C(O)-* (式中、#はスルホン酸含有部分への結合を示し、*はデンドリマーの表面アミノ基への結合を示す)である。 本発明において有用な例示的デンドリマーとしては、式I (SPL-7013)、II (SPL-7320)、およびIII (SPL-7304):(式中、R基は、で表される)、または医薬的に許容可能なこれらの塩が挙げられる。 式I、IIおよびIIIの合成は、国際公開第02/079299号に記載されている。 適切な医薬的に許容可能な塩基付加塩としては、アルミニウム塩、カルシウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩および亜鉛塩などの金属塩のほか、N,N'-ジベンジル-エチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、ジシクロヘキシルアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)およびプロカインなどの有機アミン、コリンなどの第4級アミン、ならびにスルホニウム塩およびホスホニウム塩から作られる有機塩が挙げられるが、これらに限定されない。 本発明はこれより、添付例を参照してより十分に記載される。しかし、以下の記載は例示にすぎず、上記の本発明の一般性を制限するものとしていかなる形でもとらえられるべきではないことが理解されるべきである。(実施例)(実施例1)嫌気性菌における式Iの選択性テスト材料 テスト材料(SPL-7013とも呼ばれる式I、粉末およびゲルプラセボ)は、アッセイされるまで周囲条件で貯蔵した。 アッセイは、1、5、10および30mg/mLのSPL-7013粉末のテスト濃度を標的にして行った。これらのアッセイのため、SPL-7013粉末を純水に溶解し、希釈してさまざまな寒天培地での最終標的濃度を達成した。 対照薬イミペネムは、米国薬局方(カタログ#1337809、ロット#HOE040)から得、pH7.2および320μg/mLの貯蔵濃度で、-20℃にて緩衝液中で貯蔵した。生物 アッセイ用のテスト生物は、最近の臨床的分離株または米国培養細胞系統保存機関(ATCC;マナサス、VA)から入手した参照株であった。アッセイに含めた品質対照生物は、バクテロイデス・フラギリス(bacteroides fragilis) 0123 (ATCC 25285)であった。 増殖およびテスト培地は、嫌気性菌の増殖および感受性テストに関して臨床検査標準協会(Clinical Laboratory Standards Institute) (CLSI; 1、2、3)により推奨されたものであった。テスト生物は-80℃で凍結維持した。分離株は、嫌気性菌のための補充ブルセラ寒天(Supplemented Brucella Agar)(SBA)プレート(Teknova、ホリスター、CA)で二次培養した。嫌気性細菌を、35℃で48時間、Bactron II嫌気性チャンバーでインキュベートした(5%水素、5%二酸化炭素、90%窒素の雰囲気)。テスト培地 嫌気性寒天希釈MICアッセイに使用した培地は、ヘミン(Strem Chemicals、ロット#07.0830)、ビタミンK1 (Pfaltz and Bauer、ロット#9799)、および溶解ヒツジ血液(Cleveland Scientific、ロット#S03582)を補充したブルセラ寒天(Becton Dickinson、スパークス、MD #211086、ロット#7166673)であった。全ての培地は、臨床検査標準協会(CLSI)ガイドライン(1、2、3)に従って調製した。ブロス微量希釈アッセイのため、培地を105%標準重量で調製して、最終微量希釈パネル/寒天プレートで5%薬液容量(10μL薬液)を相殺した。寒天希釈最小発育阻止濃度(MIC)アッセイ手順(嫌気性菌) 嫌気性細菌は、以前に記載されている基準寒天希釈法(reference agar dilution method) (NCCLS. Methods for Antimicrobial Susceptibility Testing of Anaerobic Bacteria; Approved Standard?第6版 NCCLS document M11-A6 [ISBN 1-56238-517-8]. NCCLS、940 West Valley Road、Suite 1400、Wayne、Pennsylvania 19087-1898 USA、2004)を用いてアッセイした。薬剤希釈および薬剤補充寒天プレートは手で調製した。播種後、薬剤補充プレートをBactron IIの嫌気性環境で35℃、48時間インキュベートした。MICは、CLSIガイドライン(上述したNCCLS)により判定した。 SPL-7013粉末を1、5、10または30mg/mLの濃度でテストした感受性テストからのMICデータをTable 1(表1)に示す。Table 1 (表1)は、SPL-7013の30mg/mL (バクテロイデス・オバタス(B. ovatus)、プレボテラ・ビビア(P. bivia))、10mg/mL (ラクトバチルス・クリスパタス(L. crispatus))、または5mg/mL (ガードネレラ・バギナリス(G.vaginalis))のいずれかに感受性であった少数の嫌気性病原菌があったことを示している。 表1(Table 1)からわかるように、BVに関連する細菌、ガードネレラ・バギナリスは、5mg/mLでSPL-7013に感受性であったのに対し、正常な膣内細菌叢に存在するラクトバチルス種の多くは、SPL-7013に影響されなかったか、またはより高濃度で影響された(ラクトバチルス・クリスパタス、10mg/mL)。(実施例2) 水性SPL-7013の溶液の抗微生物特性を評価するために、2つの水溶液を、1つ目は5%w/vで、2つ目は28%w/vで調製した。1ヵ月間にわたって微生物の増殖を制限する各溶液の能力を試すために、標準的保存有効性テスト(USP<51>「抗微生物有効性テスト」に従って)を行った。 全ての試料は、250mL HDPEスクリューキャップバイアルで調製し、滅菌はしなかった。5%w/w溶液 SPL-7013の試料(7.5402g)を、溶解を促進するために試料を撹拌しながら水(150mL)に溶解した。得られた混合物は、5.0268%w/vとして計算された濃度を有した。28%w/w溶液 SPL-7013の試料(42.0012g)を、溶解を促進するために試料を撹拌しながら水(150mL)に溶解した。得られた混合物は、28.0008%w/vとして計算された濃度を有した。テスト方法 SPL-7013試料溶液は調製されたままの状態で使用し、USP<51>「抗微生物有効性テスト」に従ってテストした。この中で、溶液に5種類の微生物を負荷し、各微生物の集団を時間の関数としてモニターする。 負荷微生物は以下の通りであった。 緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、ATCC 9027 黄色ブドウ球菌、ATCC 6538 カンジダ・アルビカンス、ATCC 10231 黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)、ATCC 16404 大腸菌、ATCC 8739 接種後の最終濃度が製作物1mLあたり1×105から1×106cfuの間になるように、テスト接種物を各試料に添加する。各テスト調製物中の生存微生物の初回濃度は、プレートカウント法により判定した各々の標準化接種物における微生物の濃度に基づき推定する。接種した容器を22.5±2.5℃でインキュベートし、14および28日後にサンプリングする。サンプリング時に、各微生物の濃度をプレートカウント法により判定する。微生物濃度の変化を、log換算して表す。微生物濃度の増加が、以前に測定した濃度より0.5log値以下と定義されることはない。結果および考察 表2(Table 2)に示されているように、SPL-7013の5%w/v溶液は、14日間にわたって緑膿菌、黄色ブドウ球菌および大腸菌に対する殺菌薬として作用し、この後の微生物濃度の増加は観察されなかった。同じテスト溶液は、14日後、カンジダ・アルビカンスおよび黒色アスペルギルス接種物に関して殺菌効果の低下を示し、28日時点までに微生物濃度は徐々に低下した(すなわち>0.5log単位の減少)。 表3(Table 3)に示されているように、SPL-7013の28%w/v溶液は、14日間にわたって緑膿菌、黄色ブドウ球菌および大腸菌に対する殺菌薬として作用し、また28日にわたってカンジダ・アルビカンスに対しても殺菌薬として作用した。同じテスト溶液は、テスト期間中、黒色アスペルギルス接種物の増殖を防いだ。 USP<51>「抗微生物有効性テスト」により判定した2つのテスト溶液(水中5%および28%w/v SPL-7013)の抗細菌特性は、両溶液とも局所調製物に関するテストの合格基準を満たすことを示している。(実施例3) 臨床試験を実施し、臨床的に診断されたBVを有する66名の女性を4つの群に無作為化した。 1. 5g 3% SPL-7013ゲル、毎晩、7日間 2. 5g 1% SPL-7013ゲル、毎晩、7日間 3. 5g 0.5% SPL-7013ゲル、毎晩、7日間 4. 5g HECプラセボゲル、毎晩、7日間 試験への組み入れの基準は、Amselの基準、および>4のNugentスコアにより、BVと臨床診断された18〜45歳女性であった。対象は、その他の点では健康であった。対象が性感染症を有する場合は除外した。 各対象を治療の開始から9〜12日目に評価し(治療終了、EOT)、21〜30日目の間に再度評価した(治癒テスト、TOC)。 各対象を、EOTおよびTOCの両方の時点の臨床的治癒、Nugent治癒、治療的治癒、および治療的解消に関して評価した。結果を表4(Table 4)に示す。 同じ臨床試験プロトコルを用いた追加の参加者における試験のさらなる結果を、表5(Table 5)に示す。 表4(Table 4)の結果は、臨床的治癒が、SPL-7013ゲルで治療した対象の62.2%においてEOT時に達成され、TOC時にSPL-7013で治療した対象の27%において達成されたことを示している。驚くべきことに1% SPL-7013ゲル製剤は、EOT時(83%臨床的治癒)およびTOC時(55%臨床的治癒)に他のSPL-7013製剤よりも著しく良好な成績であった。 表4(Table 4)の結果は、Nugentスコアが、3% SPL-7013ゲルで治療した対象の約25%、1% SPL-7013ゲルで治療した対象の約33%、および0.5% SPL-7013ゲルで治療した対象の14%においてEOT時に正常まで低下したことを示している。Nugentスコアは、3% SPL-7013ゲルで治療した対象の0%、1% SPL-7013ゲルで治療した対象の27%、および0.5% SPL-7013ゲルで治療した対象の約10%においてTOC時に正常まで低下したことを示している。 表4(Table 4)の結果は、EOT時の治療的治癒が、1% SPL-7013ゲルで治療した対象の約25%であり、TOC時には1% SPL-7013ゲルで治療した対象の27%であったことを示している。これは、SPL-7013ゲルの他の用量で見られるより高い治癒率である。EOT時およびTOC時のプラセボ群の治療的治癒は0%であった。 同様に、表4(Table 4)は、1% SPL-7013ゲルがAmselの基準の解消に関してもより良好な成績であったことを示している。EOT時、1% SPL-7013ゲルによる膣分泌物の解消は100%、臭気テストは92%、膣pHは50%、クルー細胞は92%であった(3% SPL-7013ゲルのそれぞれ82%、64%、55%および64%、ならびに0.5% SPL-7013ゲルのそれぞれ86%、57%、29%および64%と比較して)。TOC時、1% SPL-7013ゲルに関する膣分泌物の解消は64%、臭気テストは64%、膣pHは50%、クルー細胞は73%であった(3% SPL-7013ゲルのそれぞれ20%、20%、10%、および20%、ならびに0.5% SPL-7013ゲルのそれぞれ46%、55%、18%および27%と比較して)。 試験中、SPL-7013ゲルを受けた参加者は、1人も治療中に重大な有害事象(AE)を経験せず、HECプラセボゲルを受けた2名の参加者は、治療中に重度のAEを経験した。1名の参加者のみは重篤なAEを経験したが、これはいずれかの試験製品の投与前であった。これらのデータは、本試験におけるAEの極めて低いレベルを示すものである。 これらの結果は、1%製剤がEOT時およびTOC時にBVの治療においてより良好な成績であったという点で、上の表4(Table 4)に示されたデータと一致している。(実施例4)BVの再発の予防に関する臨床試験 BVの再発の予防のため経膣的に投与されたSPL-7013ゲルの安全性および有効性を判定するための二重盲検、多施設、無作為化、プラセボ対照、用量範囲探索試験を計画する。 試験は、0.5%、1%、および3% SPL-7013ゲルから選択した2つの用量レベルの臨床的有効性を、プラセボゲルと比較して評価し、0.5%、1%、および3% SPL-7013ゲルから選択した2つの用量レベルの微生物学的および全般的有効性を判定し、安全性および耐容性を判定し、患者に知覚される症状解消を判定する。主要評価項目 主要評価項目は、SPL-7013ゲルの16週間の使用の終了時のBVの存在または非存在である。副次評価項目8週間の追跡調査来院時(24週目)のBVの存在または非存在初回メトロニダゾール治療の終了からBVの再発までの時間対象が報告した症状、Amselの基準、Nugentスコア基準、およびBV Blue(登録商標)テスト結果を含む、BVの個々の基準の存在または非存在薬物療法に関する治療満足質問票(Treatment Satisfaction Questionnaire for Medication)(TSQM)を用いて評価した治療認容性BV以外の膣感染症の発生 安全性評価項目は、AEの発生ならびに性器の炎症の徴候および症状の通常の採点を含む。試験集団 BVの現在のエピソードおよび再発性BVの既往(現在のエピソードを含む、過去12ヵ月における少なくとも3回の文書化されたエピソードとして定義)を含んだ18〜45歳の女性対象。期間/参加者 最大1週間のスクリーニング期間、7日間の非盲検期間のメトロニダゾールによる治療(「急性治療段階」)、16週間のSPL-7013ゲルまたはHECプラセボゲルによる治療(「二重盲検治療段階」)、および8週間の追跡調査期間(「追跡調査段階」)を含む、約26週間の全期間。試験手順 書面によるインフォームドコンセントの提供および最大1週間のスクリーニング期間後、適格参加者は、7日間コースの経口投与メトロニダゾール(1日2回500mg)を受ける。参加者は次いで、メトロニダゾールによる非盲検治療の終了後4日目+/-1日にBVの評価を持つ。 治療に反応した(臨床症状なし(無症候性)および4つのAmselの基準のうちわずか2つと定義された解消)ことが見出された女性、ならびにパート2の組み入れおよび除外基準を満たす女性が、二重盲検治療段階に入るのに適格となる。連続16週間、隔日で晩(就寝前)に経膣的に投与される用量5gでの0.5%、1%および3% SPL-7013ゲルまたはHECプラセボゲルから選択される、2つの用量レベルを受けるために、適格参加者を1:1:1の比で無作為化する。 16週間の二重盲検治療段階中、参加者は4週間ごとにクリニックに来院する。16週目の終わりに、治療終了(EOT)来院が行われる。参加者は次いで追跡調査段階へ入り、クリニック来院が20週目および24週目に行われる。 試験来院で行われる手順の詳細を、表6(Table 6)試験評価および手順のスケジュールに示す。 1週間のメトロニダゾール治療レジメンに反応しない(プロトコル定義による)試験参加者は、「メトロニダゾール非応答者」として指定され、さらなる試験評価から打ち切られる。 二重盲検治療段階中または二重盲検治療段階後(すなわち、来院1(ベースライン)の間)に、BVの再発(プロトコル定義による)を経験する参加者は、地域の診療に沿って経口投与される抗生物質(例えば、メトロニダゾール、クリンダマイシン)のみを含むはずの救援療法が提供される。救援療法を受ける参加者は、試験薬によるさらなる治療を中止し、早期終了来院手続きを完了させ、試験から打ち切られる。安全性パラメータ 試験責任医師により観察され、もしくは試験責任医師に報告され、または対象日記カードに書かれた有害事象ならびに性器の炎症の徴候および症状が評価される。BV以外の膣感染症の発生、併用薬使用、および治療レジメンの遵守も評価される。追加の安全性パラメータは、検尿、理学的および骨盤内/婦人科検査、病歴および性交歴、バイタルサイン、尿妊娠テストならびに症状評価を含む。統計分析 1次分析は、2つの選択されたSPL-7013ゲル用量(0.5%または1%または3%からの) vs HECプラセボゲルの比較である。 16週目の来院まで再燃しない女性の割合は、SPL-7013ゲルが65〜70%の間、およびHECプラセボゲルが40%であると想定すると、1治療群あたり最低54名の評価可能な対象のサンプルサイズは、アルファ有意水準0.05で治療差を検出する80%検出力を提供する。 両方のシナリオは、メトロニダゾール治療失敗率12%、および4ヵ月時点の参加者脱落率12%を想定している。 1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量を、対象に投与するステップを含み、前記有効量が1日あたり巨大分子40mgから100mgである、対象における細菌性膣炎の治療または予防の方法。 有効量が1日あたり巨大分子40mgから60mgである、請求項1に記載の方法。 有効量が単回用量で投与される、請求項1または請求項2に記載の方法。 投与が膣投与による、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。 巨大分子がゲル製剤で投与される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。 対象における細菌性膣炎の1つもしくは複数の症状および/または1つもしくは複数の診断基準の軽減または予防の方法であって、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量を、対象に投与するステップを含み、1つまたは複数の症状および/または診断基準が、 i)Nugentスコア、 ii)クルー細胞、 iii)臭気テスト、 iv)膣分泌物、 v)膣pH、および vi)悪臭から選択される前記方法。 有効量が1日あたり巨大分子40mgから100mgである、請求項6に記載の方法。 有効量が1日あたり巨大分子40mgから60mgである、請求項7に記載の方法。 投与が膣投与による、請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。 巨大分子がゲル製剤で投与される、請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。 2つ以上の症状または診断基準が軽減される、請求項6から10のいずれか一項に記載の方法。 3つ以上の症状または診断基準が軽減される、請求項11に記載の方法。 対象における細菌性膣炎の再発の予防または減少の方法であって、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量を、対象に投与するステップを含み、前記有効量が1週間に1から7回投与される前記方法。 有効量が1用量あたり30mgから200mgである、請求項13に記載の方法。 有効量が1用量あたり40mgから160mgである、請求項14に記載の方法。 投与が1週間に3から4回である、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。 投与が1日おきである、請求項16に記載の方法。 巨大分子がゲル製剤で投与される、請求項13から17のいずれか一項に記載の方法。 投与が性行為に近接して行われる、請求項13から18のいずれか一項に記載の方法。 投与が月経中または月経後に行われる、請求項13から19のいずれか一項に記載の方法。 1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量を、対象に投与して細菌性膣炎を治療するステップを含む、細菌性膣炎の治療中または治療後の対象における真菌感染症または他の微生物感染症の発生を減少させる方法。 真菌感染症が、カンジダ・アルビカンス(鵞口瘡)、紅色白癬菌、毛瘡白癬菌、および有毛表皮糸状菌から選択される、請求項21に記載の方法。 真菌感染症がカンジダ・アルビカンスである、請求項22に記載の方法。 他の微生物感染症が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、単純ヘルペスウイルス(HSV)、伝染性軟属腫、ナイセリア・ゴノレア(淋病)、クラミジア・トラコマチス(クラミジア)、膣トリコモナス、軟性下疳(ヘモフィルス・デュクレイ)、エシェリキア属種、クロストリジウム属種、フゾバクテリウム属種、サッカロミセス属種、アスペルギルス属種、および黄色ブドウ球菌から選択される、請求項21に記載の方法。 スルホン酸含有部分が、-NH(CH2)nSO3-、-(CH2)nSO3-、から選択され、式中、nは0または1〜20の整数、mは1または2の整数、pは1から3の整数である、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。 スルホン酸含有部分が、から選択される、請求項25に記載の方法。 スルホン酸含有部分が、である、請求項26に記載の方法。 スルホン酸含有部分が、リンカーによりデンドリマー末端アミノ基に結合している、請求項1から27のいずれか一項に記載の方法。 リンカーは、1つもしくは複数の非隣接炭素原子が任意選択により酸素原子もしくは硫黄原子で置換されているアルキレン基もしくはアルケニレン基、または基-X1-(CH2)q-X2-であり、式中、X1およびX2は-NH-、-C(O)-、-O-、-S-および-C(S)から独立に選択され、qは0または1から10の整数であり、1つまたは複数の非隣接(CH2)基は-O-または-S-で置換されていてもよい、請求項28に記載の方法。 スペーサーが#-O- CH2-C(O)-*であり、式中、#はスルホン酸含有部分への結合を示し、*はデンドリマーの末端アミノ基への結合を示す、請求項28に記載の方法。 デンドリマーが2〜4世代を有する、請求項1から30のいずれか一項に記載の方法。 デンドリマーが3〜4世代を有する、請求項31に記載の方法。 デンドリマーがポリリジンデンドリマーである、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。 デンドリマーがであり、式中、Rはである、請求項33に記載の方法。 有効量が巨大分子40mgから100mgである、細菌性膣炎の治療または予防のための医薬品の製造における、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量の使用。 1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーを含み、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分を有する巨大分子の有効量の使用であって、 i)Nugentスコア、 ii)クルー細胞、 iii)臭気テスト、 iv)膣分泌物、 v)膣pH、および vi)悪臭から選択される、細菌性膣炎の1つもしくは複数の症状または1つもしくは複数の診断基準の軽減または予防のための医薬品の製造における、前記使用。 細菌性膣炎の再発の予防または減少のための医薬品の製造における、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーを含み、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分を有する巨大分子の有効量の使用。 細菌性膣炎の治療中または治療後の真菌感染症または他の微生物感染症の発生を減少させるための医薬品の製造における、1から5世代のポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、デンドリマーの最も外側の世代の1つまたは複数の表面アミノ基に結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量の使用。 本発明は、細菌性膣炎の治療または予防の方法、細菌性膣炎の再発の防止の方法、および細菌性膣炎の症状または診断基準の軽減または防止の方法に関する。ポリリジン、ポリアミドアミン、ポリ(エーテルヒドロキシルアミン)またはポリ(プロピレンイミン)デンドリマーと、これに結合した1つまたは複数のスルホン酸含有部分とを含む巨大分子の有効量の投与を含む方法。


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