生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_ホスホジエステラーゼ2阻害剤
出願番号:2012114709
年次:2013
IPC分類:A61K 36/18,A61K 31/352,A61P 43/00,A61P 25/24,A61P 25/18,A61P 25/22,A61P 25/20,A61P 21/00,A61P 25/30,A61P 25/36,A61P 25/32,A61P 25/08,A61P 25/28,A61P 25/16,A61P 21/02,A61P 25/00,A61P 3/04,A61P 25/02,A61P 3/12,A61P 13/12,A61P 1/16,A61P 29/00,A61P 19/02,A61P 11/02,A61P 11/06,A61P 37/02,A23L 1/30,C12N 9/99


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川原田 千阿弥 田中 潤司 下田 博司 村井 弘道 JP 2013241354 公開特許公報(A) 20131205 2012114709 20120518 ホスホジエステラーゼ2阻害剤 オリザ油化株式会社 594045089 川原田 千阿弥 田中 潤司 下田 博司 村井 弘道 A61K 36/18 20060101AFI20131108BHJP A61K 31/352 20060101ALI20131108BHJP A61P 43/00 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/24 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/18 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/22 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/20 20060101ALI20131108BHJP A61P 21/00 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/30 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/36 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/32 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/08 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/28 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/16 20060101ALI20131108BHJP A61P 21/02 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/00 20060101ALI20131108BHJP A61P 3/04 20060101ALI20131108BHJP A61P 25/02 20060101ALI20131108BHJP A61P 3/12 20060101ALI20131108BHJP A61P 13/12 20060101ALI20131108BHJP A61P 1/16 20060101ALI20131108BHJP A61P 29/00 20060101ALI20131108BHJP A61P 19/02 20060101ALI20131108BHJP A61P 11/02 20060101ALI20131108BHJP A61P 11/06 20060101ALI20131108BHJP A61P 37/02 20060101ALI20131108BHJP A23L 1/30 20060101ALI20131108BHJP C12N 9/99 20060101ALI20131108BHJP JPA61K35/78 CA61K31/352A61P43/00 111A61P25/24A61P25/18A61P25/22A61P25/20A61P21/00A61P25/30A61P25/36A61P25/32A61P25/08A61P25/28A61P25/16A61P21/02A61P25/00A61P3/04A61P25/02A61P3/12A61P13/12A61P1/16A61P29/00 101A61P19/02A61P11/02A61P11/06A61P37/02A23L1/30 BC12N9/99 2 OL 10 4B018 4C086 4C088 4B018LB01 4B018LB07 4B018LB08 4B018LB10 4B018MD61 4B018ME14 4B018MF01 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA08 4C086GA17 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA01 4C086ZA02 4C086ZA05 4C086ZA06 4C086ZA11 4C086ZA12 4C086ZA15 4C086ZA16 4C086ZA18 4C086ZA20 4C086ZA34 4C086ZA59 4C086ZA62 4C086ZA70 4C086ZA75 4C086ZA81 4C086ZA94 4C086ZA96 4C086ZB07 4C086ZB11 4C086ZB15 4C086ZC02 4C086ZC20 4C086ZC21 4C086ZC35 4C086ZC39 4C088AB81 4C088AC13 4C088BA14 4C088CA08 4C088MA52 4C088NA14 4C088ZA01 4C088ZA02 4C088ZA05 4C088ZA06 4C088ZA11 4C088ZA12 4C088ZA15 4C088ZA16 4C088ZA18 4C088ZA20 4C088ZA34 4C088ZA59 4C088ZA62 4C088ZA70 4C088ZA75 4C088ZA81 4C088ZA94 4C088ZA96 4C088ZB07 4C088ZB11 4C088ZB15 4C088ZC02 4C088ZC20 4C088ZC21 4C088ZC35 4C088ZC39本発明は、新規成分のホスホジエステラーゼ2(PDE2)阻害剤に関する。 大多数の組織の機能は、ホルモン、神経伝達物質などのような内因性物質、又は外因性物質により調節される。これらの物質の幾つかの生物学的作用は、アデニル酸シクラーゼ又はグアニル酸シクラーゼのような酵素エフェクターにより細胞の内部で伝達される。前記酵素の刺激により、多くの細胞活性の制御に関与する二次メッセンジャーである、サイクリックAMP(cAMP)又はサイクリックGMP(cGMP)の細胞内レベルが上昇する。これらのサイクリックヌクレオチドは、酵素のファミリー−少なくとも7つのグループを含むホスホジエステラーゼ(PDE)により分解される。それらのうちの1つである、ホスホジエステラーゼ2(PDE2)は、cAMPとcGMPの両方を加水分解し、cGMPで活性化されうる。生理学的条件において、PDE2は、cAMPの加水分解を増強することにより、高濃度のcGMPに応答する。このグループは、多くの組織(脂肪細胞、副腎、脳、心臓、肝臓、肺、血管など)に存在する。PDE2阻害剤は、cAMPとcGMPの両方の細胞内レベルを増加する、又は維持することができ、それ自体、種々の病状の処置における使用が見出される。 さらに、PDE2阻害剤は、重要な中枢効果(抗痙攣、抗不安、鎮痛、抗うつ)又は末梢効果(抗リウマチ性、自己炎症性疾患に対する、年齢関連肝不全に対する)を有する。 したがって、神経系(中枢及び末梢)、特に中枢の病理を処置する医薬組成物の調製のためにPDE2阻害剤を使用することができる。より詳細には、神経伝達物質の機能の調節解除又は神経伝達物質(例えば、ドーパミン、ルエピネフリン、アセチルコリンなど)、特にドーパミンの放出における欠損に起因するもの、より詳細には、うつ病、統合失調症、不安、双極性障害、注意欠陥障害、睡眠障害、強迫性障害、線維筋痛症、トゥーレット症候群、薬物依存症(薬物、薬剤、アルコールなど)、てんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、肥満症及びレビー小体型痴呆からなる群より選択される病状にPDE2阻害剤を使用することができる。また、PDE2阻害剤は、一般に末梢神経系及び末梢器官に関連する他の障害、特に、とりわけ年齢に起因する、ナトリウム排泄(natriuria)の減少、急性腎不全、肝機能障害、急性肝不全の種類の病状、並びにプロラクチン分泌の機能障害に起因するか、又は関連する病状、例えば、不穏下肢症候群、リウマチ性、アレルギー性又は自己炎症性障害、例えば、慢性関節リウマチ、鼻炎及び喘息を処置することにも使用できる。 このような背景の下、本発明者は、黒ショウガ抽出物及びその主要成分である5,7-ジメトキシフラボンにPDE2阻害作用を見出し、本発明を完成させた。 即ち、本発明は、新規なPDE2阻害剤を提供することを目的とする。上記課題を解決するための本発明の技術的特徴は以下のとおりである。1.黒ショウガの抽出物を有効成分とするPDE2阻害剤。2.5,7-ジメトキシフラボンを有効成分とするPDE2阻害剤。黒ショウガ抽出物(実施例1)のPDE2阻害作用を示すグラフである。5,7-ジメトキシフラボンのPDE2阻害作用を示すグラフである。 以下、本発明を詳細に説明する。本発明に用いる「黒ショウガ」とは、ケンフェリア・パルビフローラ(Kaempferiaparviflora)という学名をもつ植物で、東南アジアに分布しておりショウガ科ケンフェリア属に属する。 タイやラオスなどの伝承医学において、精力増進、滋養強壮、血糖値の低下、体力回復、消化器系の改善、膣帯下、痔核、痔疾、むかつき、口内炎、関節痛、胃痛の改善などに利用されている。PDE2阻害剤に使用される黒ショウガは根茎を用いる。黒ショウガの形態は、特に限定するものではなく、未熟根茎、完熟根茎、乾燥根茎等のいずれでもよい。なお、根茎を絞って得られる搾汁液の使用も同様に好ましい。搾汁液の形態は、特に限定するものではなく液状でも濃縮乾燥した粉末状のいずれでもよい。しかしながら、生の根茎や搾汁液の場合は保管に注意が必要なため、根茎をスライスして乾燥させたものがもっとも好ましい。スライスした乾燥根茎を使用する場合には、抽出効率を高めるために、あらかじめ根茎を粉砕機等で40メッシュ程度に粉砕しておくことが好ましい。抽出に使用する溶媒や温度条件等については、特に限定されるものではなく、任意に選択、設定することができる。抽出溶媒としては、水、酸、塩基等といった非有機溶媒や、親水性溶媒、アセトン等といった有機溶媒を選択することができる。親水性溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール及びブチルアルコールからなる低級アルコール群から選択される1種類以上が、操作性、抽出効率の点から好ましい。ただし、有機溶媒による抽出よりもむしろ非有機溶媒による抽出が好ましく、なかでも水、温水や熱水、及びわずかに酸を添加した水、エタノールのいずれかの選択がよい。このとき使用する酸としては、特に限定するものではなく、大部分の酸を使うことができる。ただし、入手のしやすさ及び安全性、後処理の観点から、酢酸の使用が好ましい。さらに、上記の抽出において、抽出残渣に対して再度抽出工程を1回またはそれ以上繰り返すことが好ましく、この方法によれば抽出効率を向上させることができる。この場合の抽出に用いる溶媒は、同じものであっても異なるものであってもよい。上記の抽出物は、そのままでも使用できるが、濾過、遠心分離及び分留といった処理を行って、不溶性物質及び溶媒を取り除くことがより好ましい。このような処理を行うことで、より純度が高くなり、応用範囲も広くなる。抽出物及びその画分はこのままで使用することも可能であるが、必要に応じて噴霧乾燥や凍結乾燥等の手段により乾燥粉末化させて使用することも可能である。また、本発明のPDE2阻害剤は、5,7-ジメトキシフラボンを有効成分とすることを特徴とする。5,7-ジメトキシフラボンは下記化学式(1)にて示される化合物である。 5,7-ジメトキシフラボンを得る方法は特に限定されないが、植物からの抽出したものを用いても良いし、化学的に合成したものを用いても良い。更に市販品(たとえばINDOFINE Chemical Company製)を用いても良い。植物から抽出する場合は黒ショウガから抽出精製することが好ましい。高濃度の5,7-ジメトキシフラボンを含有しているからである。 本発明のPDE2阻害剤は、各種飲食品の素材として使用することができる。飲食品としては、例えば、食用油(サラダ油)、菓子類(ガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、クッキー、スナック、ゼリー、グミ、錠菓等)、麺類(そば、うどん、ラーメン等)、乳製品(ミルク、アイスクリーム、ヨーグルト等)、調味料(味噌、醤油等)、スープ類、飲料(ジュース、コーヒー、紅茶、茶、炭酸飲料、スポーツ飲料等)をはじめとする一般食品や、健康食品(錠剤、カプセル等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)が挙げられる。これらの飲食品に本発明のPDE2阻害剤を適宜配合するとよい。 これら飲食品には、その種類に応じて種々の成分を配合することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等の食品素材を使用することができる。 さらに、健康維持機能をもった本PDE2阻害剤には、他の抗酸化物質や健康食品素材などの配剤、例えば、抗酸化物質(還元型アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、還元型グルタチン、トコトリエノール、ビタミンA誘導体、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、フコキサンチン、尿酸、ユビキノン、コエンザイムQ10、葉酸、ニンニクエキス、アリシン、セサミン、リグナン類、カテキン、イソフラボン、カルコン、タンニン類、フラボノイド類、クマリン、イソクマリン類、ブルーベリーエキス)、健康食品素材(V.(ビタミン)A、V.B1、V.B2、V.B6、V.B12、V.C、V.D、V.E、V.P、コリン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸カルシウム、EPA、オリゴ糖、食物繊維、スクアレン、大豆レシチン、タウリン、ドナリエラ、プロテイン、オクタコサノール、DHA、卵黄レシチン、リノール酸、ラクトフェリン、マグネシウム、亜鉛、クロム、セレン、カリウム、ヘム鉄、カキ肉エキス、キトサン、キチンオリゴ糖、コラーゲン、コンドロイチン、ウコン、カンゾウ、シジミエキス、スッポン、カンゾウ、クコシ、ケイヒ、サンザシ、霊芝、オオバコ、カミツレ、カモミール、セイヨウタンポポ、ハイビスカス、ハチミツ、ボーレン、ローヤルゼリー、ライム、ラベンダー、ローズヒップ、ローズマリー、セージ、ビフィズス菌、フェーカリス菌、ラクリス、小麦胚芽油、ゴマ油、シソ油、大豆油、中鎖脂肪酸、アガリクス、イチョウ葉エキス、ウコン、コンドロイチン、玄米胚芽エキス、レイシ、タマネギ、DHA、EPA、DPA、甜茶、冬虫夏草、ニンニク、蜂の子、パパイヤ、プーアル、プロポリス、メグスリの木、ヤブシタケ、ロイヤルゼリー、ノコギリヤシ、ヒアルロン酸、コラーゲン、ギャバ、ハープシールオイル、サメ軟骨、グルコサミン、レシチン、ホスファチジルセリン、田七ニンジン、桑葉、大豆抽出物、エキナセア、エゾウコギ、大麦抽出物、オリーブ葉、オリーブ実、ギムネマ、バナバ、サラシア、ガルシニア、キトサン、セントジョーンズワート、ナツメ、ニンジン、パッションフラワー、ブロッコリー、プラセンタ、ハトムギ、ブドウ種子、ピーナッツ種皮、ブラックコホシュ、マリアアザミ、月桂樹、セージ、ローズマリー、ラフマ、黒酢、ゴーヤー、マカ、紅花、亜麻、ウーロン茶、花棘、カフェイン、カプサイシン、キシロオリゴ糖、グルコサミン、ソバ、シトラス、食物繊維、プロテイン、プルーン、スピルリナ、大麦若葉、核酸、酵母、椎茸、梅肉、アミノ酸、深海鮫抽出物、ノニ、カキ肉、スッポン、シャンピニオン、オオバコ、アセロラ、パイナップル、バナナ、モモ、アンズ、メロン、イチゴ、ラズベリー、オレンジ、フコイダン、メシマコブ、クランベリー、コンドロイチン硫酸、亜鉛、鉄、セラミド、シルクペプチド、グリシン、ナイアシン、チェストツリー、L-システイン、赤ワイン葉、ミレット、ホーステール、ビオチン、センテラアジアティカ、ハスカップ、ピクノジェノール、フキ、ルバーブ、クローブ、ローズマリー、カテキン、プーアル、クエン酸、ビール酵母、メリロート、ブラックジンガー、ショウガ、ガジュツ、ナットウキナーゼ、ベニコウジ、トコトリエノール、ラクトフェリン、シナモン、韃靼ソバ、ココア、ユズ種子エキス、シソの実エキス、α−リポ酸)なども配合することができる。尚、これらは1種のみを配合しても良いし、2種類以上併用しても良い。 具体的な製法としては、本発明のPDE2阻害剤を粉末セルロースとともにスプレードライまたは凍結乾燥し、これを粉末、顆粒、打錠または溶液にすることで容易に飲食品(インスタント食品等)に含有させることができる。また、本発明のPDE2阻害剤を、例えば、油脂、エタノール、グリセリンあるいはこれらの混合物に溶解して液状にし、飲料に添加するか、固形食品に添加することが可能である。必要に応じてアラビアガム、デキストリン等のバインダーと混合して粉末状あるいは顆粒状にし、飲料に添加するか固形食品に添加することも可能である。 本発明のPDE2阻害剤を飲食品に適用する場合の添加量としては、健康を維持することが主な目的であるので、飲食品に対して有効成分の含量が合計0.001〜20wt%であるのが好ましい。 本発明のPDE2阻害剤は薬品(医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いてもよい。薬品製剤用の原料に、本発明のPDE2阻害剤を適宜配合して製造することができる。 本発明を薬品として本発明のPDE2阻害剤に配合しうる製剤原料としては、例えば、賦形剤(ブドウ糖、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等)、結合剤(蒸留水、生理食塩水、エタノール水、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(アルギン酸ナトリウム、カンテン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖、アラビアゴム末、ゼラチン、エタノール等)、崩壊抑制剤(白糖、ステアリン、カカオ脂、水素添加油等)、吸収促進剤(第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等)、吸着剤(グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、硅酸等)、滑沢剤(精製タルク、ステアリン酸塩、ポリエチレングリコール等)などが挙げられる。 上記薬品の投与方法は、一般的には、錠剤、丸剤、軟・硬カプセル剤、細粒剤、散剤、顆粒剤、液剤等の形態で経口投与することができるが、非経口投与であってもよい。非経口剤として投与する場合は、溶液の状態、または分散剤、懸濁剤、安定剤などを添加した状態で、ハップ剤、ローション剤、軟膏剤、チンキ剤、クリーム剤などの剤形で適用することができる。 投与量は、投与方法、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、大人では、通常、1日当たり有効成分として0.5〜1000mg、子供では通常0.5〜500mg程度投与することができる。 PDE2阻害剤の配合比は、剤型によって適宜変更することが可能であるが、通常、経口または粘膜吸収により投与される場合は約0.3〜15.0wt%、非経口投与による場合は、0.01〜10wt%程度にするとよい。なお、投与量は種々の条件で異なるので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要のある場合もある。 以下に、本発明を具体化した実施例について説明する。尚、本発明は下記実施例に限定されない。実施例1:黒ショウガ抽出物の調製黒ショウガをスライスして乾燥させ、乾燥物100kgを得た。この乾燥物10kgを破砕し、エタノール濃度70wt%の含水エタノール80℃で2時間抽出し、エタノール抽出液を乾固させて黒ショウガ抽出物(実施例1)1.15kgを得た。なお、黒ショウガ抽出物(実施例1)の含有成分をHPLC分析したところ、5,7-ジメトキシフラボン2.5wt%以上、総フラボノイド10wt%以上含有されていた。実施例2:5,7-ジメトキシフラボンについて実施例2として5,7-ジメトキシフラボン(INDOFINE Chemical Company製)のものを用いた。試験例:PDE2阻害作用の評価方法:PDEassay kit (BPS Bioscience)を用いて行った。即ち,PDE2 (150 pg/ul)と基質であるcAMPおよび各サンプルを混合し1時間反応後,蛍光結合剤を加えさらに1時間反応させた。蛍光は,488 nm/530 nmの励起/蛍光波長を測定し,阻害率を算出した。その結果を図1に示す。尚、本試験においてはサンプルとして実施例1の黒ショウガ抽出物1及び10μg/ml、並びに比較例として、ヒハツエキスパウダーMF(丸善製薬)100μg/ml及びショウガオイリーエキス(日本粉末薬品,6-ジンゲロール:15.6%)100μg/mlを用いた。 更に、サンプルとして、実施例2の5,7-ジメトキシフラボン3及び30μMを用いて上記と同じ試験を行った。その結果を図2に示す。結果及び実施例の効果黒ショウガ抽出物(実施例1)にPDE2阻害作用が認められた(図1)。また,主成分である5,7-ジメトキシフラボンにも濃度依存的なPDE2阻害作用が認められた(図2)。ヒハツエキスおよびショウガエキスと比較した結果,黒ショウガ抽出物に強いPDE2阻害作用が認められた(図1)。以上の事より,黒ショウガエキスはPDE2阻害による記憶機能改善を有し、更に、うつ病、統合失調症、不安、双極性障害、注意欠陥障害、睡眠障害、OCD−強迫性障害、線維筋痛症、トゥーレット症候群、薬物依存症(薬物、薬剤、アルコールなど)、てんかん、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、肥満症及びレビー小体型痴呆からなる群より選択される病状の治療に期待できる。 以下に本発明のPDE2阻害剤の配合例を挙げるが、下記配合例は本発明を限定するものではない。 配合例1:錠剤 乳糖 54.0wt% 結晶セルロース 30.0 澱粉分解物 10.0 グリセリン脂肪酸エステル 5.0 PDE2阻害剤 1.0 100.0wt% 配合例2:錠菓 砂糖 76.4wt% グルコース 19.0 ショ糖脂肪酸エステル 0.2 PDE2阻害剤 0.5 精製水 3.9 100.0wt%配合例3:顆粒内服剤(医薬品) PDE2阻害剤 1.0wt% 乳糖 30.0 コーンスターチ 60.0 結晶セルロース 8.0 ポリビニールピロリドン 1.0 100.0wt% 配合例4:チューインガム 砂糖 53.0wt% ガムベース 20.0 グルコース 10.0 水飴 16.0 香料 0.5 PDE2阻害剤 0.5 100.0wt% 配合例5:グミ 還元水飴 40.0wt% グラニュー糖 20.0 ブドウ糖 20.0 ゼラチン 4.7 水 9.68 キウイ果汁 4.0 キウイフレーバー 0.6 色素 0.02 PDE2阻害剤 1.0 100.0wt% 配合例6:キャンディー 砂糖 50.0wt% 水飴 33.0 水 14.4 有機酸 2.0 香料 0.2 PDE2阻害剤 0.4 100.0wt% 配合例7:ヨーグルト(ハード・ソフト) 牛乳 41.5wt% 脱脂粉乳 5.8 砂糖 8.0 寒天 0.15 ゼラチン 0.1 乳酸菌 0.005 PDE2阻害剤 0.4 香料 微量 水 残余 100.0wt% 配合例8:ソフトカプセル 米胚芽油 87.0wt% 乳化剤 12.0 PDE2阻害剤 1.0 100.0wt% 配合例9:清涼飲料 果糖ブドウ糖液糖 30.0wt% 乳化剤 0.5 PDE2阻害剤 0.05 香料 適量 精製水 残余 100.0wt% 以上説明したように、本発明は新規なPDE2阻害剤を提供することができる。黒ショウガの抽出物を有効成分とするホスホジエステラーゼ2阻害剤。5,7-ジメトキシフラボンを有効成分とするホスホジエステラーゼ2阻害剤。 【課題】本発明は新規なPDE2阻害剤を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明のPDE2阻害剤は、黒ショウガの抽出物を有効成分とすることを特徴とする。また、本発明のPDE2阻害剤は、医薬品、飲食品に含有することができる。【選択図】 無し


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