生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_ゾニサミドおよびアカンプロセートを用いるアルツハイマー病および関連障害の処置のための併用組成物
出願番号:2011506698
年次:2011
IPC分類:A61K 31/423,A61K 31/155,A61K 31/42,A61K 31/522,A61K 31/4709,A61P 25/28,A61P 43/00


特許情報キャッシュ

コーアン,ダニエル チュマコフ,イリア ナビロシュカン,セルゲイ ゲラシメンコ,オクサナ ショレ,ナタリー JP 2011518860 公表特許公報(A) 20110630 2011506698 20090429 ゾニサミドおよびアカンプロセートを用いるアルツハイマー病および関連障害の処置のための併用組成物 ファーネクスト 510149471 PHARNEXT 津国 肇 100078662 齋藤 房幸 100116919 コーアン,ダニエル チュマコフ,イリア ナビロシュカン,セルゲイ ゲラシメンコ,オクサナ ショレ,ナタリー US 61/048,582 20080429 A61K 31/423 20060101AFI20110603BHJP A61K 31/155 20060101ALI20110603BHJP A61K 31/42 20060101ALI20110603BHJP A61K 31/522 20060101ALI20110603BHJP A61K 31/4709 20060101ALI20110603BHJP A61P 25/28 20060101ALI20110603BHJP A61P 43/00 20060101ALI20110603BHJP JPA61K31/423A61K31/155A61K31/42A61K31/522A61K31/4709A61P25/28A61P43/00 123 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW EP2009055176 20090429 WO2009133128 20091105 43 20101126 4C086 4C206 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC62 4C086BC68 4C086CB07 4C086DA20 4C086MA02 4C086MA04 4C086NA14 4C086NA15 4C086ZA16 4C086ZB21 4C206AA01 4C206AA02 4C206HA31 4C206MA02 4C206MA04 4C206NA14 4C206ZA16 4C206ZB21 本発明は、アルツハイマー病(AD)および関連障害の処置のための組成物および方法に関する。 ADは、皮質連合野の関与に起因し得る失語症(会話および会話の理解の機能障害が存在する言語障害)、統合運動障害(運動または感覚機能障害の非存在下で特定の目的のある動作および身振りを協調および実施することの能力障害)および失認(物体、人物、音、形状、または臭いを認識する能力)と一緒の記憶欠損によって特徴付けられる原型皮質認知症である。痙性対麻痺(下肢を冒す脱力)のような特殊な症候も関与し得る(1〜4)。 アルツハイマー病の発生率は年齢とともに劇的に増加する。ADは、現在、認知症の最も一般的な原因である。それは、ゆっくりと進行し、そして末期患者をベッドに結びつけ、失調させ、そして療護に依存したたままにする認知機能の包括的な減退によって臨床的に特徴付けられる。死亡は、平均で、診断の9年後に起こる(5)。 ADの発生率は年齢とともに劇的に増加する。国際連合人口予測は、80歳より高齢の人々の数は2050年までに3億7千万に近づくと見積もっている。現在、85歳より高齢の人々の50%がADに苦しんでいると見積もられている。それゆえ、世界中で1億人より多くの人々が50年のうちに認知症に罹患する。不断の介護および他の奉仕を必要とする多数の人々が医学的、金銭的および人的資源に厳しい影響を及ぼす(6)。 記憶障害は、疾患の初期の特徴であり、そしてそれにはエピソード記憶(毎日の出来事のための記憶)が関与する。意味記憶(言語的および視覚的意味のための記憶)は、より後期に疾患に関与する。対照的に、作業記憶(情報を一時的に貯蔵および操作するために使用される構造およびプロセスが関与する短期記憶)および手続記憶(技術および手順の長期記憶である無意識記憶)は後期まで保存される。疾患が進行するにつれて、言語機能障害、視覚的知覚および空間欠損、失認および失行のさらなる特徴が出現する。 アルツハイマー病の古典的臨床像は、症例の約80%における同定を可能にするために十分に特徴的である(7)。それにもかかわらず、臨床的不均一性が起こり、そしてこれは臨床管理のために重要であるだけでなく、機能的に異なる形態のための特定の薬物適用処置のさらなる意味を提供する(8)。 ADの病理学的特徴は、βアミロイド(Aβ)を含むアミロイド斑、タウを含む神経原線維変化(NFT)ならびにニューロンおよびシナプスの機能障害および損失を含む(9〜11)。この10年間の間に、ADの原因についての2つの主要な仮説が提唱されている:神経変性プロセスがアミロイド前駆体タンパク質(APP)の異常なプロセシングによって誘発される一連の事象であると述べる「アミロイドカスケード仮説」(12)、および細胞骨格の変化が誘発事象であると提唱する「ニューロン細胞骨格変性仮説」(13)。ADの進行を説明する最も広く受け入れられている理論はアミロイドカスケード仮説に留まっており(14〜16)、そしてAD研究者は主に、Aβタンパク質に関連する毒性の基礎をなす機構の決定に集中している。反対に、タウタンパク質は、根本的および実用的の両方の懸念の故に、アミロイドよりもずっと少ない注目を製薬業界から受けている。さらに、シナプス密度の変化は、他の2つよりも認知機能障害に最も良好に相関する病理学的病変である。研究により、アミロイド病理が、コリン作動性終末が最も脆弱に見え、グルタミン酸作動性終末および最後にGABA作動性終末が続く、神経伝達物質特異的様式で進行するようであることが明らかになった(11)。発明の概要 本発明の目的は、ADおよび関連障害を処置するための新たな治療アプローチを提供することである。 本発明者らは、ADの起源に関与する分子経路を同定し、そしてADおよび関連障害を寛解させるための新たな処置の開発のための、特に、新規の分子または他の適応症において以前に使用されている既存の分子を使用する併用療法の開発のための新規の標的を提供する。より特定すると、本発明者らは、単独でまたは組み合わせで、そのような経路に有効に影響を及ぼし、そしてADおよび関連障害の処置のための新たなそして有効な治療を表すいくつかの薬物を同定した。 それゆえ、本発明は、ADおよび関連障害を処置するための新規の組成物および方法を提供する。 より特定すると、本発明は、それを必要とする対象においてアルツハイマー病または関連障害を処置するために適切な組成物に関し、ここで組成物はシナプス機能を寛解させる薬物を含む。 本発明のさらなる目的は、それを必要とする対象においてアルツハイマー病または関連障害を処置するために適切な組成物に関し、ここで組成物は、併用の、別々のまたは逐次的な投与のための、少なくとも2つの、シナプス機能を寛解させる薬物の組み合わせを含む。 より好ましくは、シナプス機能を寛解させる薬物(単数または複数)は、ABAT、ABI1、ABL1、ADORA2A、ADORA2B、AKT、AMPK、ANKRA、APBA1、ARHGAP26、ATG5、BASSOON、BDNF、BECLIN1、BIN1、BKチャネル(KCNMA1、KCNMB1)、CACNA1C、CACNA2D3、CACNA2D4、CADPS2、CALCINEURIN、CALMODULIN、CASK、CASR、CAST、CBL、CDC2、CDC42、CDC42BPB、CDC42EP3、CDH13、CDH2、CDK5、CITRON、CNGB3、CORTACTIN、CRAM、CREB、CRMP、CTNNB1、DAB1、DCC、DEPDC2、DHFR、DLG2、DYN1、DYN3、EDNRA、ENDOPHILIN、EPHA3、EPHBR、EPHEXIN、EPHRINA、EPHRINB、ERBB4、ERK1、ERK2、FES、FYN、GABBR1、GABBR2、GABRA2、GABRG2、GAT1、GLRA1、GEPHYRIN、GIPC1、GIPC2、GLUD1、GRANUPHILIN、GRIA2、GRIA3、GRID1、GRID2、GRIK1、GRIK2、GRIN2B、GRIN3A、GRIP、GRM3、GRM5、GRM6、GRM7、GRM8、HOMER、HTR1B、HTR1D、KALIRIN、KCNA2、KCHIP1、KCHIP2.2、KCND2、KCNJ3、KCNJ12、KTN1、KYNU、LYN、MAML3、MINT1、MUC1、MUNC13、MUNC18A、MYO6、MYOL、NAV1、NBEA、NCAM1、NCK1、NCK2、NETRIN1、NFKB1、NGEF、NGF、NGFR、NIL16、NLGN1、NOC2、NOS1、NOTCH1、NOTCH2、NOTCH3、NPC1、NPC2、NPIST、NRG3、NRP1、NRP2、NRX3、NTF3、NTF5、NWASP、OPCML、OPRK1、PAK6、PAK7、PAR1、PARK2、PDE11A、PDE3A/3B、PDE4A/4B/4D、PI3K、PIAS1、PICALM、PICK1、PIP5K、PKA、PKCΑ、PLD2、PLEXA1、PP1C、PPFIBP1、PRKG1、PSD95、PTN、PTPRF、PYK2、RAB3B、RABPHILIN、RAC1、RAP1、RAS、RASGRF2、RBPJ、REELIN、RGNEF、RHOA、RHOG、RIM2、RIMS1、RIMS2、ROBO2、ROCK2、RPH3AL、SACM1L、SAPAP、SCN1A、SCN1B、SEC24D、SEMA3A、SEMA3C、SEMA3E、SEMA4C、SIAH1A、SLC12A1、SLC12A2、SLC12A5、SLC1A2、SLC6A1、SLC6A18、SLC9A1、SLIT1、SNAP25、SORBS2、SRC、SRGAP3、STX2、STXBP6、SUM1、SV2C、SYNAPTOJANIN、SYNTAXIN1A、SYT12、TACE、TBR1、TRIO、TRKB、TROMBIN、TSPO、UBE2A、ULK4、UNC13C、UNC5C、VAMP2、VAMP5、VELI、VINCULIN、WASPIP、WAVE、WWOX、YAP、およびYES1から選択される遺伝子によってコードされるタンパク質に結合するかまたはその活性を調節する。 そのような薬物の特定のそして好ましい例としては、限定するものではないが、アカンプロセート、アレンドロネート、アルフェンタニル、アミロライド、アムロジピン、アルガトロバン、アズトレオナム、バクロフェン、ブクリジン、ブメタニド、ブプレノルフィン、リドカイン、クロルゾキサゾン、シロスタゾール、シナカルセト、ダサチニブ、デシルジン、ジフィリン、エレトリプタン、エルゴタミン、フルニトラゼパム、ホスフェニトイン、イマチニブ、ケトチフェン、ミルリノン、ニトロプルシド、ペガプタニブ、ペンタゾシン、フェノバルビタール、フェンホルミン、プレガバリン、プロピルチオウラシル、スルフィソキサゾール、タダラフィル、テマゼパム、テルビナフィン、チアガビン、トピラメート、トリアムテレン、ビガバトリンおよびゾニサミド、またはその組み合わせから選択される化合物が挙げられる。 特定の実施態様において、本発明の組成物は、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、血管新生を調節する薬物をさらに含む。 あるいは、またはさらに、本発明の組成物は、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、細胞ストレス応答を調節する薬物をさらに含んでもよい。 本発明の組成物は、典型的には、薬学的に許容され得る担体または賦形剤をさらに含む。 本発明のさらなる目的は、アルツハイマー病または関連障害を処置するための薬物の製造方法であって、シナプス機能に対する活性について候補薬物を試験し、そしてシナプス機能を寛解させる候補薬物を選択する工程を含む、方法にある。 本発明はまた、アルツハイマー病または関連障害を処置するための組成物の製造方法であって、それを必要とする対象への同時の、別々のまたは逐次的な投与のための、シナプス機能を調節する薬物および血管新生または細胞ストレス応答を調節する薬物の組み合わせを調製すること、および薬物の組み合わせを処方することを含む、方法に関する。 本発明はさらに、アルツハイマー病または関連障害の処置方法であって、シナプス機能を寛解させる薬物または薬物の組み合わせを、それを必要とする対象に同時に、別々にまたは逐次的に投与することを含む、方法に関する。 本発明はさらに、アルツハイマー病または関連障害の処置方法であって、シナプス機能を調節する薬物および血管新生を調節する薬物および/または細胞ストレス応答を調節する薬物を、それを必要とする対象に同時に、別々にまたは逐次的に投与することを含む、方法に関する。 本発明はさらに、アルツハイマー病または関連障害を処置するための医薬の製造のための、シナプス機能を寛解させる薬物の使用に関する。 本発明はさらに、アルツハイマー病または関連障害を処置するための医薬の製造のための、少なくとも2つの、シナプス機能を寛解させる薬物の組み合わせの使用に関し、ここで少なくとも2つの薬物は一緒に、別々にまたは逐次的に投与される。 本願において考察するように、上記の治療および併用療法は、ヒト対象においてADを処置するための新規のそして有効なアプローチを提供する。βアミロイド中毒ラット初代皮質ニューロン培養物における神経突起成長に対する選択した薬物の効果。◇◇:p<0.01;◇◇◇◇:p<0.00001:ビヒクルとは有意に異なる。*:p<0.05;****:p<0.0001:Aβ25−35とは有意に異なる。両側スチューデントt検定。βアミロイド中毒ラット初代皮質ニューロン培養物における神経突起成長に対するフェンホルミン薬物の効果。◇◇:p<0.01:ビヒクルとは有意に異なる。*:p<0.05;**:p<0.001:Aβ25−35とは有意に異なる。両側スチューデントt検定。 Aβ25−35 20μMは、ビヒクル処理ニューロンに比較して、有意な中毒(25%より高い)を生じる(図1−AおよびBならびに図2、赤色)。この中毒は、神経保護のためのポジティブコントロールとみなされる、10ng/mlのBDNFによって効果的に防止される。 この中毒はまた、薬物アカンプロセート(図1A)またはゾニサミド(図1B)のいずれかおよびフェンホルミン(図2)によって有意に防止される。発明の詳細な説明 本発明は、ADまたは関連障害を処置するための新たな治療アプローチを提供する。本発明は、そのような疾患の有効な矯正を可能にし、そして患者の処置のために使用され得る薬物または薬物の組み合わせの新規の使用を開示する。 用語「AD関連障害」は、アルツハイマー病(AD)、AD型老年認知症(SDAT)、パーキンソン病、レビー小体型認知症(Lewis body dementia)、血管性認知症、軽度認知機能障害(MCI)、加齢性記憶障害(AAMI)および加齢に関連する問題、脳炎後パーキンソニズム、ALSおよびダウン症候群を指す。 本明細書において使用する障害の「処置」は、障害によって誘発される症候の治療、防止、予防、遅延または低下を含む。処置なる用語は、特に、疾患の進行および関連する症候の制御を含む。 シナプス機能に言及する場合の用語「寛解」は、対象における既存の機能に比較してのシナプス機能の任意の増加を含む。そのような寛解は、回復(すなわち、正常レベルへの)、または、患者の状態を改善するためになお十分であるより低い増加を含み得る。そのような寛解を、実験の節において記載するような、公知の生物学的試験を使用して評価または検証することができる。 また、本発明の関連内での特定の化合物の指摘は、具体的に指名された分子だけでなく、その任意の薬学的に許容され得る塩、水和物、エステル、エーテル、異性体、ラセミ体、複合物、またはプロドラッグも含むことが意味される。 用語「組み合わせ」は、少なくとも2つ以上の薬物が対象に共投与されて、生物学的効果を引き起こす処置を指す。本発明による併用療法において、少なくとも2つの薬物を、一緒にまたは別々に、同時にまたは逐次的に投与してもよい。また、少なくとも2つの薬物を、異なる経路およびプロトコルを通して投与してもよい。その結果、それらは一緒に処方されてもよいが、組み合わせの薬物は別々に処方されてもよい。 上記で考察するように、本発明は、シナプス機能を寛解させる薬物または薬物の組み合わせを使用する、それを必要とする対象におけるアルツハイマー病または関連障害を処置するための組成物および方法に関する。 アルツハイマー病の様々な局面ならびに細胞シグナル伝達および機能的経路に存在する関連を描写する、細胞生物学研究、発現プロファイリング実験および遺伝子関連研究の結果をカバーする実験データの包括的統合により、本発明者らは、シナプス機能が、ADを有する対象において変化した重要な機構を表すこと明らかにした。機能的ネットワーク中に位置し、そしてアルツハイマー病に関係付けられる遺伝子を以下の基準によって選択した:(1) − アルツハイマー病の家族性症例を原因として担う遺伝子との直接的相互作用(APP、ApoE、プレセニリン、タウタンパク質)、(2) − 基準(1)によって選択される遺伝子の機能的パートナー;(3) − 基準(2)によって選択される遺伝子の最も近い機能的パートナー。 このプロセスを通して、本発明者らは、シナプス機能障害を担うネットワークがアルツハイマー病において冒されている主要な機能的ネットワークであることを確立することができた。 本発明者らは、シナプス損失が、進行性認知減退、記憶喪失および認知症を最終的に導くアルツハイマー病の機能的に関連する特徴であることをより具体的に確立した。重要なことに、シナプス損失は、神経原線維変化の発達またはアミロイド斑の沈着において顕在化される他のAD特異的細胞病変マーカーと比較して、アルツハイマー病理に特徴付けられる認知障害とより良好に相関する。結果的に、シナプス組織化およびシナプス可塑性は、アルツハイマー病の関連での治療介入のための重要な標的を表す。 APPタンパク質は、軸索輸送され、そしてシナプス前終末においてプロセシングされ、シナプスにおけるAβの高蓄積を導く。Aβ42のオリゴマーならびにアミロイド斑自体は、長期増強の阻害のために重要であり、そしてAD患者における記憶障害を主に担っている。 本発明者らのデータ統合手順は、ADにおけるシナプス歪みに関係付けられ、そして形式上3つの主な機能群に分けることができる一群の遺伝子を明らかにした:シナプス後肥厚部(「PSD」)の組織化およびシナプス後膜における正しい神経シグナル伝達に関与するタンパク質;神経伝達分子放出を保証するタンパク質;ならびに軸索成長およびシナプス機構の発達成熟に関与するタンパク質。 特定の実施態様において、本発明は、従って、シナプス後肥厚部に関与するタンパク質の活性を寛解させる薬物を使用する組成物および方法に関する。 興奮性シナプスの求心性部分(シナプス後肥厚部)は、足場タンパク質の堅固に組み込まれたネットワークおよび、記憶形成および学習を含む広範な認知機能を果たす神経伝達物質受容体から構成される。 本発明者らの分析によって同定された遺伝子のうち、DLG2遺伝子は、クラスター化膜結合受容体、細胞接着分子およびアクチンに基づく細胞骨格の間の界面を作るMAGUKファミリータンパク質をコードする。本発明者らはまた、興奮性シナプスにおいてDLG2タンパク質またはDLG2/PSD95タンパク質複合体と直接相互作用するグルタミン酸および増殖因子受容体の大きな群、すなわち、プレセニリンによってプロセシングされそして機能的に調節されるErbB4およびTrkB受容体(17〜18)、カイニン酸のイオンチャネル型グルタミン酸受容体(GRIK2)およびNMDA型(GRIN3A、GRIN2B)、δ型(GRID1、GRID2)グルタミン酸受容体、およびGタンパク質共役型代謝型グルタミン酸受容体(GRM3、GRM7、およびGRM8)、を同定した。また、本発明者らは、シナプス受容体の下流シグナル伝達に関与するいくつかのエフェクター/モジュレータータンパク質(Rho/Racエフェクタータンパク質であるシトロン、AMPA受容体をRAS/ERKキナーゼ、PARK2およびYES1キナーゼの活性化につなぐRASGFR2)を同定した。 本発明者らの分析によって明らかになった他のAD関連の機能的に重要な遺伝子としては、興奮性シナプスにおけるシナプス前およびシナプス後膜の動的同時調節に関与する機能的複合体を形成するシナプス前γ−ニューレキシン(NXR3)およびシナプス後ニューロリギン1(NLGN1)タンパク質が挙げられる。 一般に、アルツハイマー病に潜在的に関係付けられるPSDタンパク質の集団は、興奮性グルタミン酸作動性シナプスの組織化に関与する受容体によって富化される;少しの抑制性ニューロン受容体(GABA(A)およびGABA(B))のみが本発明者らのデータマイニングスクリーニングによって検出された。 別の特定の実施態様において、本発明は、好ましくはシナプス前膜における、神経伝達物質放出の調節に関与するタンパク質の活性を寛解させる薬物を使用する組成物および方法に関する。 シナプス前形質膜の制限されそして高度に特殊化された活性ゾーンにおける神経伝達物質の放出は、活動電位によって誘発され、そして電位依存性カルシウム選択性Cavチャネル(神経伝達物質放出の正のモジュレーター)、ならびに大コンダクタンス電位およびカルシウム感受性カリウムチャネルであるMaxiKチャネル(神経伝達物質放出の負のモジュレーター)の組み合わせのそして反対の作用によって制御されている。両方の型のチャネルが、本発明者らの分析によって、アルツハイマー病の処置のための関連する治療標的として選択された。さらに、シナプス前膜における神経伝達物質放出は、PRKG1キナーゼおよび/またはシナプス前GABA(B)受容体の活性に影響を及ぼす薬物の同時適用によって調節され得る。 本発明者らの分析により、活性ゾーンを構成するタンパク質とのシナプス小胞の成熟、結合および融合を担う神経伝達物質放出機構の構造的組織化に関与する一群のタンパク質(シナプス小胞融合に関与するSTX2およびSTXBP6タンパク質、シナプス小胞の成熟およびプライミングのために重要なBIN1、RAB3B、UNC13Cタンパク質、およびRIMS1/2足場タンパク質)も明らかとなった。本発明らの分析によって同定されたタンパク質は、シナプス小胞のエキソサイトーシス/エンドサイトーシスおよびリサイクリングに直接関与する構造タンパク質、およびその機能的活性依存性モジュレーターの両方を表す。 別の特定の実施態様において、本発明は、軸索成長およびガイダンスの調節に関与するタンパク質の活性を寛解させる薬物を使用する組成物および方法に関する。 軸索成長およびガイダンスの調節に関与するタンパク質は、正しい位置および結合性を確実にするようにニューロン前駆細胞および軸索が正しい目的地に向かって移動することを可能にする;それらはまた、新たに確立されたシナプスの発達成熟ならびにADにおける軸索およびシナプスの分解に関与する。これらのプロセスは、認知機能の遂行のための根本的な役割を果たし、そしてAβ沈着の毒性効果に対して非常に脆弱であるようである。 軸索成長およびガイダンスの継続的段階は、細胞外または膜繋留のネトリン、セマフォリン、エフリン、DLLおよびスリット分子ならびにそれらのそれぞれの機能的受容体(その大部分は本発明者らのデータマイニングアプローチによって明らかにされた)の組み合わせの作用によって堅固に制御されている。軸索成長受容体の大部分の活性化の機能的帰結は、低分子GTPaseであるRhoA、Rac1およびCdc42の活性をディファレンシャルに調節するそれらの能力に堅固に結びつけられ、RhoA GTPaseは神経突起退縮および成長円錐崩壊を主に担っている(19)。 選択された遺伝子のうち、DCC軸索ガイダンスネトリン受容体は、ニューロンの誘引および反発の両方に関与し、一方、UNC5Cネトリン受容体はむしろニューロン反発活性を有する(20);セマフォリンおよびエフリンは、発達の間の神経系における成長円錐崩壊および反発を媒介し、そして成体CNSにおけるシナプス可塑性において重要な役割を果たしている(21〜25)。スリットタンパク質は、2つの堅固に関連するプロセスである軸索の反発および分枝に同時に関与し、そしてネトリン受容体の活性を調節する(26)。最後に、ノッチ受容体は、アクチン細胞骨格の組織化を制御するRBPJ依存性およびRBPJ依存性の両方のABL1/DAB1/TRIO経路を通して軸索ガイダンスに影響を及ぼすようである(27)。 本発明において、本発明者らは、アルツハイマー病および他の神経変性障害において変化したシナプス機能を寛解させるために使用することができる新規の組成物を提唱する。特定の実施態様において、本発明の組成物および方法は、上記で列挙するような1つの遺伝子またはタンパク質とのその相互作用またはその調節を通してシナプス機能を寛解させる薬物を使用する。 より具体的には、本発明の組成物は、ABAT、ABI1、ABL1、ADORA2A、ADORA2B、AKT、AMPK、ANKRA、APBA1、ARHGAP26、ATG5、BASSOON、BDNF、BECLIN1、BIN1、BKチャネル(KCNMA1、KCNMB1)、CACNA1C、CACNA2D3、CACNA2D4、CADPS2、CALCINEURIN、CALMODULIN、CASK、CASR、CAST、CBL、CDC2、CDC42、CDC42BPB、CDC42EP3、CDH13、CDH2、CDK5、CITRON、CNGB3、CORTACTIN、CRAM、CREB、CRMP、CTNNB1、DAB1、DCC、DEPDC2、DHFR、DLG2、DYN1、DYN3、EDNRA、ENDOPHILIN、EPHA3、EPHBR、EPHEXIN、EPHRINA、EPHRINB、ERBB4、ERK1、ERK2、FES、FYN、GABBR1、GABBR2、GABRA2、GABRG2、GAT1、GLRA1、GEPHYRIN、GIPC1、GIPC2、GLUD1、GRANUPHILIN、GRIA2、GRIA3、GRID1、GRID2、GRIK1、GRIK2、GRIN2B、GRIN3A、GRIP、GRM3、GRM5、GRM6、GRM7、GRM8、HOMER、HTR1B、HTR1D、KALIRIN、KCNA2、KCHIP1、KCHIP2.2、KCND2、KCNJ3、KCNJ12、KTN1、KYNU、LYN、MAML3、MINT1、MUC1、MUNC13、MUNC18A、MYO6、MYOL、NAV1、NBEA、NCAM1、NCK1、NCK2、NETRIN1、NFKB1、NGEF、NGF、NGFR、NIL16、NLGN1、NOC2、NOS1、NOTCH1、NOTCH2、NOTCH3、NPC1、NPC2、NPIST、NRG3、NRP1、NRP2、NRX3、NTF3、NTF5、NWASP、OPCML、OPRK1、PAK6、PAK7、PAR1、PARK2、PDE11A、PDE3A/3B、PDE4A/4B/4D、PI3K、PIAS1、PICALM、PICK1、PIP5K、PKA、PKCΑ、PLD2、PLEXA1、PP1C、PPFIBP1、PRKG1、PSD95、PTN、PTPRF、PYK2、RAB3B、RABPHILIN、RAC1、RAP1、RAS、RASGRF2、RBPJ、REELIN、RGNEF、RHOA、RHOG、RIM2、RIMS1、RIMS2、ROBO2、ROCK2、RPH3AL、SACM1L、SAPAP、SCN1A、SCN1B、SEC24D、SEMA3A、SEMA3C、SEMA3E、SEMA4C、SIAH1A、SLC12A1、SLC12A2、SLC12A5、SLC1A2、SLC6A1、SLC6A18、SLC9A1、SLIT1、SNAP25、SORBS2、SRC、SRGAP3、STX2、STXBP6、SUM1、SV2C、SYNAPTOJANIN、SYNTAXIN1A、SYT12、TACE、TBR1、TRIO、TRKB、TROMBIN、TSPO、UBE2A、ULK4、UNC13C、UNC5C、VAMP2、VAMP5、VELI、VINCULIN、WASPIP、WAVE、WWOX、YAP、およびYES1から選択される遺伝子によってコードされるタンパク質への結合またはその活性の調節を通してシナプス機能を寛解させる薬物(単数または複数)を含む。 上記に列挙する遺伝子およびタンパク質の全ての配列は、遺伝子ライブラリーから入手可能であり、そして当技術分野において公知の技術によって単離され得る。さらに、これらの遺伝子およびタンパク質の活性を、実験の節において考察するような当技術分野において自体公知の技術によって評価することができる。 本発明はさらに、これらの標的遺伝子およびタンパク質を調節するために使用することができる薬物を記載する。本発明は、単独で、しかし好ましくは組合せで、上記の経路を調節し、そして前記疾患を処置するために使用され得る特定の薬物の同定および活性を開示する。特に、本発明者らは、文献中に既に存在するが、ヒト対象における異なる疾患を処置するために使用されている低分子を同定した。 この点で、最も好ましい実施態様において、本発明の組成物は、少なくともABATのインヒビター(好ましくは、ビガバトリン);および/またはABL1のインヒビター(好ましくは、イマチニブ);および/またはADORA2Bのモジュレーター(好ましくは、ジフィリン);および/またはAMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)および/またはCACNA1Cのインヒビター(好ましくは、アムロジピン);および/またはCACNA2D3のインヒビター(好ましくは、プレガバリン);および/またはCASRのモジュレーター(好ましくは、シナカルセト);および/またはCNGB3のモジュレーター(好ましくは、アミロライド)、および/またはDHFRのインヒビター(好ましくは、トリアムテレン)、および/またはEPHA3のインヒビター(好ましくは、ダサチニブ)、および/またはEDNRAエンドセリン受容体のアンタゴニスト(好ましくは、スルフィソキサゾール)、および/またはGABBR2およびグルタミン酸作動性受容体のモジュレーター(好ましくはバクロフェンおよびアカンプロセートから選択される)、および/またはGABRA2のモジュレーター(好ましくはフェノバルビタールおよびアズトレオナムから選択される)、および/またはGRIK1のアンタゴニスト(好ましくは、トピラメート)、および/またはGRIN2BおよびGRIN3Aのモジュレーター(好ましくは、アカンプロセート)、および/またはHTR1BおよびHTR1Dのモジュレーター(好ましくはエルゴタミンおよびエレトリプタンから選択される)、および/またはKCND2のアンタゴニスト(好ましくは、リドカイン)、および/またはKCNMA1のモジュレーター(好ましくは、クロルゾキサゾン)、および/またはNOS1のモジュレーター(好ましくはケトチフェンおよびプロピルチオウラシルから選択される)、および/またはNRP2のインヒビター(好ましくは、ペガプタニブ)、および/またはOPCMLのモジュレーター(好ましくは、アルフェンタニル)、および/またはOPRK1のモジュレーター(好ましくはブプレノルフィンおよびペンタゾシンから選択される)、および/またはトロンビン受容体PAR1のインヒビター(好ましくは、アルガトロバン)、および/またはPDE11AおよびPDE4A、PDE5Aホスホジエステラーゼのインヒビター(好ましくは、タダラフィル)、および/またはPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)、および/またはPDE4Dのインヒビター(好ましくは、ミルリノン)、および/またはPRKG1のアクチベーター(好ましくはニトロプルシド、タダラフィルおよびシロスタゾールから選択される)、および/またはRHOAのモジュレーター(好ましくはアレンドロネートおよびテルビナフィンから選択される)、および/またはナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)、および/またはSCN1A/Bのインヒビター(好ましくは、ホスフェニトイン)、および/またはSLC6A1のインヒビター(好ましくは、チアガビン)、および/またはSLC9A1のモジュレーター(好ましくは、ブクリジン)、および/またはSLC12A1のインヒビター(好ましくは、ブメタニド)、および/またはトロンビンのインヒビター(好ましくは、デシルジン)、および/またはTSPOのモジュレーター(好ましくはフルニトラゼパムおよびテマゼパムから選択される)、および/またはYES1のインヒビター(好ましくは、ダサチニブ)を含む。 上記で考察するように、本発明は、特に、ADおよび関連障害の機構に取り組むための併用療法をデザインすることを提唱する。この点で、最も好ましい標的および薬物の組み合わせの例を以下に開示する。 より好ましくは、本発明の組成物は、併用の、別々のまたは逐次的な投与のための、以下の薬物の組み合わせの少なくとも1つを含む: − AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)、 − AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびGABA作動性およびグルタミン酸作動性受容体のモジュレーター(好ましくは、アカンプロセート)、 − AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびEDNRAエンドセリン受容体のアンタゴニスト(好ましくは、スルフィソキサゾール)、 − GABA作動性およびグルタミン酸作動性受容体のモジュレーター(好ましくは、アカンプロセート)およびEDNRAエンドセリン受容体のアンタゴニスト(好ましくは、スルフィソキサゾール)、 − ナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)およびEDNRAエンドセリン受容体のアンタゴニスト(好ましくは、スルフィソキサゾール)、 − GABA作動性およびグルタミン酸作動性受容体のモジュレーター(好ましくは、アカンプロセート)およびPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)、 − ナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)およびアデノシン受容体ADORA2Bのモジュレーター(好ましくは、ジフィリン)、 − ナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)およびトロンビン受容体PAR1のインヒビター(好ましくは、アルガトロバン)、 − AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびアデノシン受容体ADORA2Bのモジュレーター(好ましくは、ジフィリン)、 − AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)、 − PDE11AおよびPDE4A、PDE5Aホスホジエステラーゼのインヒビター(好ましくは、タダラフィル)およびPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)、または − ナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)およびPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)。 本発明の組成物の最も好ましい例は、アカンプロセート、アレンドロネート、アルフェンタニル、アミロライド、アムロジピン、アルガトロバン、アズトレオナム、バクロフェン、ブクリジン、ブメタニド、ブプレノルフィン、リドカイン、クロルゾキサゾン、シロスタゾール、シナカルセト、ダサチニブ、デシルジン、ジフィリン、エレトリプタン、エルゴタミン、フルニトラゼパム、ホスフェニトイン、イマチニブ、ケトチフェン、ミルリノン、ニトロプルシド、ペガプタニブ、ペンタゾシン、フェンホルミン、フェノバルビタール、プレガバリン、プロピルチオウラシル、スルフィソキサゾール、タダラフィル、テマゼパム、テルビナフィン、チアガビン、トピラメート、トリアムテレン、ビガバトリンおよびゾニサミド、またはその組み合わせから選択される化合物を含む。 本発明の併用療法の最も好ましい例は、少なくとも以下の化合物の併用を含む:− フェンホルミンおよびゾニサミド、− フェンホルミンおよびアカンプロセート、− フェンホルミンおよびスルフィソキサゾール、− アカンプロセートおよびスルフィソキサゾール、− ゾニサミドおよびスルフィソキサゾール、− アカンプロセートおよびシロスタゾール、− アカンプロセートおよびゾニサミド、− アカンプロセートおよびシロスタゾール、− ゾニサミドおよびジフィリン、− ゾニサミドおよびアルガトロバン、− フェンホルミンおよびジフィリン、− フェンホルミンおよびシロスタゾール、− タダラフィルおよびシロスタゾール、または− ゾニサミドおよびシロスタゾール。 本発明の最も好ましい組成物は、同時の、別々のまたは逐次的な投与のための、ゾニサミド、ジフィリン、タダラフィル、アルガトロバン、アカンプロセート、シナカルセト、テルビナフィン、シロスタゾール、バクロフェン、フェンホルミン、アムロジピンおよびスルフィソキサゾール、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物を含む。 より好ましい実施態様において、本発明の組成物は、同時の、別々のまたは逐次的な投与のための、ゾニサミド、ジフィリン、タダラフィル、アルガトロバン、アカンプロセート、シナカルセト、テルビナフィン、シロスタゾール、バクロフェン、フェンホルミン、アムロジピンおよびスルフィソキサゾール、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物からなる群より選択される少なくとも2つの化合物の組み合わせを含む。 別の実施態様において、本発明による組成物は、ゾニサミド、ジフィリン、タダラフィル、アルガトロバン、アカンプロセート、シナカルセト、テルビナフィン、シロスタゾール、バクロフェン、フェンホルミン、アムロジピンおよびスルフィソキサゾール、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物からなる群より選択される少なくとも2つの化合物の組み合わせを含み、ここで、組成物は、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)および多発性硬化症(MS)からなる群より選択される神経変性障害において変化したシナプス機能を寛解させる。 別の好ましい実施態様において、本発明の組成物は、アルツハイマー病(AD)を処置するための、ゾニサミド、ジフィリン、タダラフィル、アルガトロバン、アカンプロセート、シナカルセト、テルビナフィン、シロスタゾール、バクロフェン、フェンホルミン、アムロジピンおよびスルフィソキサゾール、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物からなる群より選択される少なくとも2つの化合物の組み合わせを含む。 好ましくは、それを必要とする対象におけるアルツハイマー病または関連障害を処置するための組成物は、併用の、別々のまたは逐次的な投与のための、以下の薬物の組み合わせの少なくとも1つを含む:− フェンホルミンおよびゾニサミド、− フェンホルミンおよびアカンプロセート、− フェンホルミンおよびスルフィソキサゾール、− アカンプロセートおよびスルフィソキサゾール、− ゾニサミドおよびスルフィソキサゾール、− アカンプロセートおよびシロスタゾール、− アカンプロセートおよびゾニサミド、− アカンプロセートおよびシロスタゾール、− ゾニサミドおよびジフィリン、− ゾニサミドおよびアルガトロバン、− フェンホルミンおよびジフィリン、− フェンホルミンおよびシロスタゾール、− タダラフィルおよびシロスタゾール、または− ゾニサミドおよびシロスタゾール。 最も好ましい実施態様において、本発明による組成物は、同時の、別々のまたは逐次的な投与のための、少なくともゾニサミドおよびアカンプロセート、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物を含む。 別の好ましい実施態様において、本発明の組成物は、アルツハイマー病または関連障害を処置するための、少なくともゾニサミドおよび/またはアカンプロセート、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物を含む。 別の実施態様において、組成物は、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、シナプス機能を調節する薬物をさらに含む。 好ましくは、シナプス機能を調節するさらなる薬物は、ABATのインヒビター(好ましくは、ビガバトリン);および/またはABL1のインヒビター(好ましくは、イマチニブ);および/またはADORA2Bのモジュレーター(好ましくは、ジフィリン);および/またはAMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)および/またはCACNA1Cのインヒビター(好ましくは、アムロジピン);および/またはCACNA2D3のインヒビター(好ましくはプレガバリン);および/またはCASRのモジュレーター(好ましくは、シナカルセト);および/またはCNGB3のモジュレーター(好ましくは、アミロライド)、および/またはDHFRのインヒビター(好ましくは、トリアムテレン)、および/またはEPHA3のインヒビター(好ましくは、ダサチニブ)、および/またはEDNRAエンドセリン受容体のアンタゴニスト(好ましくは、スルフィソキサゾール)、および/またはGABBR2およびグルタミン酸作動性受容体のモジュレーター(好ましくはバクロフェンおよびアカンプロセートから選択される)、および/またはGABRA2のモジュレーター(好ましくはフェノバルビタールおよびアズトレオナムから選択される)、および/またはGRIK1のアンタゴニスト(好ましくは、トピラメート)、および/またはGRIN2BおよびGRIN3Aのモジュレーター(好ましくは、アカンプロセート)、および/またはHTR1BおよびHTR1Dのモジュレーター(好ましくはエルゴタミンおよびエレトリプタンから選択される)、および/またはKCND2のアンタゴニスト(好ましくは、リドカイン)、および/またはKCNMA1のモジュレーター(好ましくは、クロルゾキサゾン)、および/またはNOS1のモジュレーター(好ましくはケトチフェンおよびプロピルチオウラシルから選択される)、および/またはNRP2のインヒビター(好ましくは、ペガプタニブ)、および/またはOPCMLのモジュレーター(好ましくは、アルフェンタニル)、および/またはOPRK1のモジュレーター(好ましくはブプレノルフィンおよびペンタゾシンから選択される)、および/またはトロンビン受容体PAR1のインヒビター(好ましくは、アルガトロバン)、および/またはPDE11AおよびPDE4A、PDE5Aホスホジエステラーゼのインヒビター(好ましくは、タダラフィル)、および/またはPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)、および/またはPDE4Dのインヒビター(好ましくは、ミルリノン)、および/またはPRKG1のアクチベーター(好ましくはニトロプルシド、タダラフィルおよびシロスタゾールから選択される)、および/またはRHOAのモジュレーター(好ましくはアレンドロネートおよびテルビナフィンから選択される)、および/またはナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)、および/またはSCN1A/Bのインヒビター(好ましくは、ホスフェニトイン)、および/またはSLC6A1のインヒビター(好ましくは、チアガビン)、および/またはSLC9A1のモジュレーター(好ましくは、ブクリジン)、および/またはSLC12A1のインヒビター(好ましくは、ブメタニド)、および/またはトロンビンのインヒビター(好ましくは、デシルジン)、および/またはTSPOのモジュレーター(好ましくはフルニトラゼパムおよびテマゼパムから選択される)、および/またはYES1のインヒビター(好ましくは、ダサチニブ)から選択される。 他の実施態様において、シナプス機能を調節するさらなる薬物は、以下から選択される遺伝子によってコードされるタンパク質に結合するかまたはその活性を調節する薬物(単数または複数)から選択される: ABAT、ABI1、ABL1、ADORA2A、ADORA2B、AKT、AMPK、ANKRA、APBA1、ARHGAP26、ATG5、BASSOON、BDNF、BECLIN1、BIN1、BKチャネル(KCNMA1、KCNMB1)、CACNA1C、CACNA2D3、CACNA2D4、CADPS2、CALCINEURIN、CALMODULIN、CASK、CASR、CAST、CBL、CDC2、CDC42、CDC42BPB、CDC42EP3、CDH13、CDH2、CDK5、CITRON、CNGB3、CORTACTIN、CRAM、CREB、CRMP、CTNNB1、DAB1、DCC、DEPDC2、DHFR、DLG2、DYN1、DYN3、EDNRA、ENDOPHILIN、EPHA3、EPHBR、EPHEXIN、EPHRINA、EPHRINB、ERBB4、ERK1、ERK2、FES、FYN、GABBR1、GABBR2、GABRA2、GABRG2、GAT1、GLRA1、GEPHYRIN、GIPC1、GIPC2、GLUD1、GRANUPHILIN、GRIA2、GRIA3、GRID1、GRID2、GRIK1、GRIK2、GRIN2B、GRIN3A、GRIP、GRM3、GRM5、GRM6、GRM7、GRM8、HOMER、HTR1B、HTR1D、KALIRIN、KCNA2、KCHIP1、KCHIP2.2、KCND2、KCNJ3、KCNJ12、KTN1、KYNU、LYN、MAML3、MINT1、MUC1、MUNC13、MUNC18A、MYO6、MYOL、NAV1、NBEA、NCAM1、NCK1、NCK2、NETRIN1、NFKB1、NGEF、NGF、NGFR、NIL16、NLGN1、NOC2、NOS1、NOTCH1、NOTCH2、NOTCH3、NPC1、NPC2、NPIST、NRG3、NRP1、NRP2、NRX3、NTF3、NTF5、NWASP、OPCML、OPRK1、PAK6、PAK7、PAR1、PARK2、PDE11A、PDE3A/3B、PDE4A/4B/4D、PI3K、PIAS1、PICALM、PICK1、PIP5K、PKA、PKCΑ、PLD2、PLEXA1、PP1C、PPFIBP1、PRKG1、PSD95、PTN、PTPRF、PYK2、RAB3B、RABPHILIN、RAC1、RAP1、RAS、RASGRF2、RBPJ、REELIN、RGNEF、RHOA、RHOG、RIM2、RIMS1、RIMS2、ROBO2、ROCK2、RPH3AL、SACM1L、SAPAP、SCN1A、SCN1B、SEC24D、SEMA3A、SEMA3C、SEMA3E、SEMA4C、SIAH1A、SLC12A1、SLC12A2、SLC12A5、SLC1A2、SLC6A1、SLC6A18、SLC9A1、SLIT1、SNAP25、SORBS2、SRC、SRGAP3、STX2、STXBP6、SUM1、SV2C、SYNAPTOJANIN、SYNTAXIN1A、SYT12、TACE、TBR1、TRIO、TRKB、TROMBIN、TSPO、UBE2A、ULK4、UNC13C、UNC5C、VAMP2、VAMP5、VELI、VINCULIN、WASPIP、WAVE、WWOX、YAP、およびYES1。 本発明者らは、上記の薬物および薬物の組み合わせが有効な矯正を導く改善されそして相乗的な生物学的効果またはADおよび関連障害に導く機能的調節不全の正常化を提供することを確立した。 上記の指名した化合物を以下の表1に、そのCAS番号と一緒に列挙する。上記で考察したように、本発明が上記の化合物ならびにその任意の薬学的に許容され得る塩、水和物、エステル、エーテル、異性体、ラセミ体、複合物、またはプロドラッグの使用を包含することを理解すべきである。プロドラッグは、処置の薬物動態パラメーターに対するより良好な制御を与えるように(例えば、薬物を適切な担体に結合することによって)調製され得る。 薬学的に許容され得る塩の例としては、薬学的に許容され得る酸付加塩、薬学的に許容され得る塩基付加塩、薬学的に許容され得る金属塩、アンモニウムおよびアルキル化アンモニウム塩が挙げられる。酸付加塩としては、無機酸および有機酸の塩が挙げられる。適切な無機酸の代表的な例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などが挙げられる。適切な有機酸の代表的な例としては、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ケイ皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p−アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、グリセロリン酸塩、ケトグルタル酸塩などが挙げられる。薬学的に許容され得る無機または有機酸付加塩のさらなる例は、例えば、J. Pharm. Sci. 1977, 66, 2(本明細書に参照により組み入れる)に列挙されている。金属塩の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム塩などが挙げられる。アンモニウムおよびアルキル化アンモニウム塩の例としては、アンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ヒドロキシエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基の例としては、リジン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミン、コリンなどが挙げられる。 本発明による治療を、単独で、または薬物の組み合わせとして、そして/または、同じ経路を標的化するかまたは異なる作用様式を有する、任意の他の治療と共同で行ってもよい。それは、家、医師のオフィス、クリニック、病院の外来、または病院で、医師が治療の効果を綿密に観察でき、そして必要とされる任意の調整を行えるように、提供され得る。 特定の実施態様において、本発明の組成物は、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、血管新生を調節する、好ましくは血管新生を増加させる薬物をさらに含む。より好ましくは、少なくとも1つの、血管新生を調節する薬物は、アルブテロール、アレンドロネート、アンブリセンタン、アミノカプロン酸、バルサラジド、ベカプレルミン、カベルゴリン、クロピドグレル、ジヒドロエルゴタミン、エプレレノン、フェノルドパム、酢酸フルドロコルチゾン、ゲムフィブロジル、ヘスペレチン、レフルノミド、L−ヒスチジン、リオチロニン、マリマスタット、メロキシカム、メパクリン、メタゾラミド、メチマゾール、モンテルカスト、ネチルマイシン、ニトログリセリン、フェニルブチレート、ピリメタミン、スニチニブ、チエチルペラジン、チロフィバン、トポテカン、ビダラビンおよびワルファリンから選択される(以下の表2参照)。 あるいは、または先行する実施態様に加えて、本発明の組成物は、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、細胞ストレス応答を調節する、好ましくは細胞ストレス応答を阻害する薬物をさらに含んでもよい。最も好ましい細胞ストレス応答を調節する薬物は、アラビトール、マンニトール、メタラミノール、オメプラゾール、プリロカイン、ラパマイシン、リファブチン、チオグアニンおよびトレハロースから選択される(以下の表3参照)。 特定の実施態様において、本発明は、同時の、別々のまたは逐次的な投与のための、シナプス機能を寛解させる薬物、血管新生を増加させる薬物、および細胞ストレス応答を阻害する薬物を含む組成物に関する。 本発明の組成物は、典型的には、1つまたはいくつかの薬学的に許容され得る担体または賦形剤を含む。治療の持続期間は、処置される疾患のステージ、使用される組み合わせ、患者の年齢および状態、ならびに患者が処置にどのように応答するかに依存する。 組み合わせの各成分の投与量、頻度および投与様式を独立して制御することができる。例えば、1つの薬物を経口投与し、第2の薬物を筋肉内投与してもよい。患者の身体が任意の不測の副作用から回復する機会を有するように、併用療法を、休息期間を含む断続(on-and-off)サイクルで与えてもよい。1つの投与が全ての薬物を送達するように、薬物を一緒に処方してもよい。 組み合わせの各々の薬物の投与は、他の成分と組み合わせて、ADに関係付けられる経路の機能を矯正できる薬物の濃度を生じる任意の適切な手段により得る。 組み合わせの活性成分を純粋な化学薬品として投与することは可能であるが、それらを医薬組成物(この関連で医薬処方物ともいう)として提供することが好ましい。可能な組成物としては、経口、直腸、局所(経皮、頬側および舌下を含む)、または非経口(皮下、筋肉内、静脈内および皮内を含む)投与に適切なものが挙げられる。 より一般的には、これらの医薬処方物は、単一の包装、通常ブリスター包装中に別個の処置期間の間の使用のための計量された単位用量の投与のための数投薬単位(number dosing unit)または他の手段を含む「患者パック(patient pack)」中で患者に処方される。患者パックは、伝統的な処方を上回る利点を有する。ここで、薬剤師は医薬の患者の供給を原体供給から分け、その中で、患者は常に患者パック中に含まれる包装挿入物(伝統的な処方においては通常紛失される)を利用できる。包装挿入物を含めることは、医師の指示についての患者のコンプライアンスを改善することが示されている。従って、本発明はさらに、処方物に適切な包装材料と組み合わせた、本明細書において上記したような医薬組成物を含む。そのような患者パックにおいて、併用処置のための処方物の意図される使用を、処置のために最も適切な処方物の使用を助ける説明書、設備、規定、適用および/または他の手段によって推量することができる。そのような基準は、患者パックを、本発明の組み合わせでの処置のための使用に特に適切にしそしてそれに適合させる。 薬物は、任意の適切な量で任意の適切な担体物質中で含まれ得、そして組成物の全重量の1〜99重量%の量で存在し得る。組成物は、経口、非経口(例えば、静脈内、筋肉内)、直腸、皮膚、鼻、膣、吸入、皮膚(パッチ)、または眼投与経路に適切な投与形態で提供され得る。従って、組成物は、例えば、錠剤、カプセル、丸剤、散剤、顆粒剤、懸濁液、乳濁液、溶液、ゲル(ヒドロゲルを含む)、ペースト、軟膏、クリーム、プラスター、水薬、浸透圧送達デバイス、坐薬、浣腸、注射剤、インプラント、スプレー、またはエアロゾルの形態であり得る。 医薬組成物は、従来の医薬習慣に従って処方され得る(例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy (20th ed.), ed. A. R. Gennaro, Lippincott Williams & Wilkins, 2000およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technology, eds. J. Swarbrick and J. C. Boylan, 1988-1999, Marcel Dekker, New York参照)。 本発明による医薬組成物は、投与に際して実質的に即時に、または投与後の任意の所定の時点もしくは期間に、活性薬物を放出するように処方され得る。 放出制御処方物としては、(i)延長された期間にわたって身体内で実質的に一定の薬物濃度を生じる処方物;(ii)所定の時間経過後に、延長された期間にわたって身体内で実質的に一定の薬物濃度を生じる処方物;(iii)活性薬物物質の血漿レベルの変動に関連する所望されない副作用の同時の最小化をともなって、身体における相対的に一定の有効な薬物レベルを維持することによって所定期間、薬物作用を持続させる処方物;(iv)例えば疾患組織または器官の近くまたはその中への放出制御組成物の空間的配置によって、薬物作用を局在化させる処方物;および(v)特定の標的細胞型に薬物を送達するために担体または化学誘導体を使用することによって薬物作用を標的化する処方物が挙げられる。 放出制御処方物の形態の薬物の投与は、薬物(単独または組み合わせのいずれか)が、(i)狭い治療指数(すなわち、有害な副作用または有毒な反応を導く血漿濃度と、治療効果を導く血漿濃度との間の差が小さい;一般に、治療指数(TI)は半有効量(ED50)に対する半致死量(LD50)の比として定義される);(ii)胃腸管における狭い吸収ウインドウ(absorption window);または(iii)治療レベルで血漿レベルを持続させるために1日の間の頻繁な投薬が必要とされるような非常に短い生物学的半減期を有する場合、特に好ましい。 問題の薬物の代謝の速度に放出の速度がまさる放出制御を得るために、いくつかのストラテジーの任意のものを実行することができる。放出制御を、例えば、種々の型の放出制御組成物およびコーティングを含む種々の処方パラメーターおよび成分の適切な選択によって得てもよい。従って、薬物は、投与に際して、制御された様式で薬物を放出する医薬組成物(単または多単位錠剤またはカプセル組成物、油溶液、懸濁液、乳濁液、マイクロカプセル、マイクロスフェア、ナノ粒子、パッチ、およびリポソーム)に、適切な賦形剤を用いて処方される。経口使用のための固体投与形態 経口使用のための処方物としては、非毒性の薬学的に許容され得る賦形剤との混合物中に活性成分を含む錠剤が挙げられる。これらの賦形剤は、例えば、不活性な希釈剤または充填剤(例えば、スクロース、微結晶セルロース、デンプン(バレイショデンプンを含む)、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、またはリン酸ナトリウム);造粒および崩壊剤(例えば、セルロース誘導体(微結晶セルロースを含む)、デンプン(バレイショデンプンを含む)、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸塩、またはアルギン酸);結合剤(例えば、アカシア、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、デンプン、アルファ化デンプン、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、またはポリエチレングリコール);ならびに潤滑剤、滑剤(glidant)、および抗接着剤(例えば、ステアリン酸、シリカ、またはタルク)であり得る。他の薬学的に許容され得る賦形剤は、着色料、香料、可塑化剤、湿潤剤、緩衝剤などであり得る。 錠剤は無コーティングであってもよく、またはそれは、場合により、胃腸管における崩壊および吸収を遅延させ、それにより長期間にわたる持続性の作用を提供するように、公知の技術によってコーティングされてもよい。コーティングを、所定のパターンで活性薬物物質を放出するように適合させてもよく(例えば、放出制御処方物を達成するために)またはそれを、胃の通過後まで活性薬物物質を放出しないように適合させてもよい(腸溶コーティング)。コーティングは、糖衣、フィルムコーティング(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルソース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アクリレートコポリマー、ポリエチレングリコール、および/またはポリビニルピロリドンに基づく)、または腸溶コーティング(例えば、メタクリル酸コポリマー、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ポリビニルアセテートフタレート、シェラック、および/またはエチルセルロースに基づく)であってもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはグリセリルジステアレートのような時間遅延材料を用いてもよい。 固体錠剤組成物としては、所望されない化学的変化(例えば、活性薬物物質の放出前の化学的分解)から組成物を保護するように適合させられたコーティングが挙げられ得る。コーティングは、Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されるのと同様に固体投与形態上に適用され得る。 いくつかの薬物を、錠剤中で一緒に混合してもよく、または分割してもよい。例えば、第2の薬物の実質的部分が第1の薬物の放出前に放出されるように、第1の薬物は錠剤の内側に含まれ、そして第2の薬物は外側である。 経口使用のための処方物を、咀嚼錠として、または活性成分が不活性固体希釈剤(例えば、バレイショデンプン、微結晶セルロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリン)と混合されている硬ゼラチンカプセルとして、または活性成分が水または油媒質(例えば、流動パラフィン、またはオリーブ油)と混合されている軟ゼラチンカプセルとして提供してもよい。散剤および顆粒剤を、従来の方法で錠剤およびカプセルについて上記した成分を使用して調製してもよい。 経口使用のための放出制御組成物を、例えば、活性薬物物質の溶解および/または拡散を制御することによって活性薬物を放出するように構築してもよい。 溶解または拡散放出制御を、薬物の錠剤、カプセル、ペレット、もしくは顆粒剤処方物の適切なコーティングによって、または適切なマトリックス中に薬物を組み込むことによって達成することができる。放出制御コーティングは、上記のコーティング物質、および/または、例えば、シェラック、ミツロウ、グリコワックス、ヒマロウ、カルナウバロウ、ステアリルアルコール、モノステアリン酸グリセリン、グリセリルジステアレート、パルミトステアリン酸グリセロール、エチルセルロース、アクリル樹脂、dl−ポリ乳酸、セルロースアセテートブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリレート、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシメタクリレート、メタクリレートヒドロゲル、1,3ブチレングリコール、エチレングリコールメタクリレート、および/またはポリエチレングリコールの1つ以上を含んでもよい。放出制御マトリックス処方物において、マトリックス材料は、例えば、水和メチルセルロース、カルナウバロウおよびステアリルアルコール、カルボポール934、シリコーン、三ステアリン酸グリセリン、メチルアクリレート−メチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、および/またはハロゲン化フルオロカーボンを含んでもよい。 本発明の組み合わせの薬物の1つ以上を含む放出制御組成物は、浮揚性の錠剤またはカプセル(すなわち、経口投与に際して、特定の期間、胃内容物の上部に浮かぶ錠剤またはカプセル)の形態であってもよい。薬物の浮揚性錠剤処方物を、薬物の、賦形剤および20〜75%w/wの親水コロイド、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、またはヒドロキシプロピルメチルセルロースとの混合物を造粒することによって調製することができる。次いで、得られた顆粒を錠剤に圧縮することができる。胃液と接触して、錠剤は実質的に水不透過性のゲルバリアをその表面の周囲に形成する。このゲルバリアは、1未満の密度の維持に関与し、それにより錠剤が胃液中に浮揚したままになることを可能にする。経口投与のための液剤 水の添加による水性懸濁液の調製に適切な粉末、分散粉末、または顆粒は、経口投与のための好都合な投与形態である。懸濁液としての処方物は、活性成分を、分散または湿潤剤、懸濁剤、および1つ以上の保存料との混合物中で提供する。適切な懸濁剤は、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどである。非経口組成物 医薬組成物を、注射、注入または埋め込みによって(静脈内、筋肉内、皮下など)、従来の非毒性の薬学的に許容され得る担体および佐剤を含む投与形態、処方物中で、または適切な送達デバイスもしくはインプラントを介して非経口で投与してもよい。そのような組成物の処方および調製は医薬処方物の当業者に周知である。 非経口使用のための組成物を、単位投与形態で(例えば、単一用量アンプル中で)、またはいくつかの用量を含みそして適切な保存料を添加してもよいバイアル中で提供してもよい(下記参照)。組成物は、溶液、懸濁液、乳濁液、注入デバイス、もしくは埋め込みのための送達デバイスの形態であってもよく、またはそれは、使用前に水または別の適切なビヒクルで再構成されるべき乾燥粉末として提供されてもよい。活性薬物のほかに、組成物は適切な非経口的に許容され得る担体および/または賦形剤を含んでもよい。活性薬物を、放出制御のために、マイクロスフェア、マイクロカプセル、ナノ粒子、リポソームなどに組み入れてもよい。組成物は、懸濁剤、可溶化剤、安定化剤、pH調整剤、および/または分散剤を含んでもよい。 本発明による医薬組成物は、無菌注射のために適切な形態であってもよい。そのような組成物を調製するために、適切な活性薬物は、非経口的に許容され得る液体ビヒクル中に溶解または懸濁される。用いられ得る許容され得るビヒクルおよび溶媒の中には、水、適切な量の塩酸、水酸化ナトリウムまたは適切な緩衝剤の添加によって適切なpHに調整された水、1,3−ブタンジオール、リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液がある。水性処方物は、1つ以上の保存料(例えば、メチル、エチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシ安息香酸)を含んでもよい。薬物の1つが乏しくまたはわずかにのみ水中に可溶性である場合、溶解増強剤または可溶化剤を添加することができるか、または溶媒に10〜60%w/wのプロピレングリコールなどを含めてもよい。 放出制御非経口組成物は、水性懸濁液、マイクロスフェア、マイクロカプセル、磁性マイクロスフェア、油溶液、油懸濁液、または乳濁液の形態であってもよい。あるいは、活性薬物を、生体適合性担体、リポソーム、ナノ粒子、インプラント、または注入デバイス中に組み入れてもよい。マイクロスフェアおよび/またはマイクロカプセルの調製における使用のための材料は、例えば、生分解性/生物腐食性ポリマー、例えば、ポリガラクチン、ポリ(イソブチルシアノアクリレート)、ポリ(2−ヒドロキシエチル−L−グルタミン)である。放出制御非経口処方物を処方する場合に使用し得る生体適合性担体は、炭水化物(例えば、デキストラン)、タンパク質(例えば、アルブミン)、リポタンパク質、または抗体である。インプラントにおける使用のための材料は、非生分解性(例えば、ポリジメチルシロキサン)または生分解性(例えば、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(グリコール酸)もしくはポリ(オルトエステル))であることができる。直腸組成物 直腸適用について、組成物に適切な投与形態としては、坐薬(乳濁液または懸濁液型)、および直腸ゼラチンカプセル(溶液または懸濁液)が挙げられる。典型的な坐薬処方物において、活性薬物は、適切な薬学的に許容され得る坐薬基材、例えばカカオバター、エステル型脂肪酸、グリセリン化ゼラチン、および種々の水溶性または分散性基材、例えば、ポリエチレングリコールと組み合わされる。種々の添加物、増強剤または界面活性剤を組み込んでもよい。経皮および局所組成物 医薬組成物を、マイクロスフェアおよびリポソームを含む、従来の非毒性の薬学的に許容され得る担体および賦形剤を含む投与形態または処方物中で経皮吸収のために皮膚上に局所的に投与してもよい。処方物としては、クリーム、軟膏、ローション、リニメント、ゲル、ヒドロゲル、溶液、懸濁液、スティック、スプレー、ペースト、プラスター、および他の種類の経皮薬物送達システムが挙げられる。薬学的に許容され得る担体または賦形剤は、乳化剤、抗酸化剤、緩衝剤、保存料、湿潤剤、浸透増強剤、キレート剤、ゲル形成剤、軟膏基材、香料、および皮膚保護剤を含んでもよい。乳化剤は天然ガム(例えば、アカシアガムまたはトラガカントガム)であってもよい 保存料、湿潤剤、浸透増強剤は、パラベン、例えば、メチルまたはプロピルp−ヒドロキシ安息香酸、および塩化ベンザルコニウム、グリセリン、プロピレングリコール、尿素などであってもよい。 皮膚上の局所投与について上記した医薬組成物を、処置しようとする身体の部分上へのまたはその近くの局所投与に関連して使用してもよい。組成物を、直接適用のために、または、ドレッシングあるいはプラスター、パッド、スポンジ、ストリップ、または他の形態の適切な可動性材料のような特殊な薬物送達デバイスによる適用のために適合させてもよい。投与量および処置の持続期間 組み合わせの薬物が同時に(同じかまたは異なるかのいずれかの医薬処方物中で)または逐次的に投与され得ることが理解される。逐次的な投与が存在する場合、第2の(または、追加の)活性成分の投与の遅延は、活性成分の組み合わせの有効な効果の利益が失われるようにすべきでない。本説明に従う組み合わせのための最小の要件は、組み合わせが、活性成分の組み合わせの有効な効果の利益を有して併用のために意図されるべきであるということである。意図される組み合わせの使用を、本発明による組み合わせの使用を助ける設備、規定、適用および/または他の手段によって推量することができる。 本発明の活性薬物を分割用量で(例えば、1日に2回または3回)投与してもよいが、組み合わせ中の各薬物の単一1日用量が好ましく、単一の医薬組成物中の全ての薬物の単一1日用量(単位投与形態)が最も好ましい。 用語「単位投与形態」は、各々の単位が、必要とされる医薬担体と共同で所望の治療効果を生じるように算出された所定量の活性材料(単数または複数)を含む、ヒト対象のための単位投薬として適切な物理的に分離した単位(例えば、カプセル、錠剤、またはロードしたシリンジシリンダー)を指す。 投与は、1日に1回〜数回、数日間〜数年間であることができ、そして患者の生涯にわたりさえし得る。慢性のまたは少なくとも定期的に反復される長期投与の必要が大部分の症例において示される。 さらに、特定の患者についての薬理ゲノミクス(治療の薬物動態、薬力学または効力プロファイルに対する遺伝子型の効果)情報が、使用される投与量に影響を及ぼし得る。 より高い投与量が必要とされ得る特に損なわれているAD疾患症例に応答する場合以外、組み合わせ中の各薬物の好ましい投与量は通常、長期維持処置のために通常処方されるかまたは大きな第3相臨床試験において安全であると判明した用量を上回らない範囲内にある。 最も好ましい投与量は、長期維持処置のために通常処方されるものの1%〜10%の量に対応する。例えば: ・ダサチニブ、経口、1日当たり約1〜10mg、およびアカンプロセート、経口、約7〜70mg、1日3回、 ・アズトレオナム、経口、4分割用量で1日当たり約20〜1400mg、およびチアガビン、経口、1日当たり約0.3〜3mg、 ・クロルゾキサゾン、経口、約5〜50mg、1日当たり3または4回、およびタダラフィル、経口、1日当たり約0.05〜0.5mg、 ・クロルゾキサゾン、経口、約5〜50mg、1日当たり3または4回、およびシロスタゾール、経口、1日当たり約1〜10mg、 ・クロルゾキサゾン、経口、約5〜50mg、1日当たり3または4回、およびテルビナフィン、経口、約2.5〜25mg、1日1回または2回、 ・クロルゾキサゾン、経口、約5〜50mg、1日当たり3または4回、およびダサチニブ、経口、1日当たり約1〜10mg、 ・ダサチニブ、経口、1日当たり約1〜10mg、およびテルビナフィン、経口、約2.5〜25mg、1日1回または2回、 ・シナカルセト、経口、1日当たり約0.3〜3mg、およびアカンプロセート、経口、約7〜70mg、1日3回、 ・アズトレオナム、経口、4分割用量で1日当たり約20〜1400mg、およびビガバトリン、経口、約20〜200mg、1日当たり1回または2回、 ・トピラメート、経口、1日当たり約2〜60mg、およびジフィリン、経口、2または3分割用量で1日当たり約6〜60mg。 実際に投与される薬物の量が、処置しようとする状態(単数または複数)、投与しようとする正確な組成物、個々の患者の年齢、体重、および応答、患者の症候の重症度、および選択された投与経路を含む関連事情の見地から、医師よって決定されることが理解される。それゆえ、上記の投与量範囲は、本明細書における教示のための一般的な案内および支持を提供することが意図され、本発明の範囲を限定することは意図されない。 以下の実施例は、例証の目的のために与えられ、そして限定としては与えられない。実施例1.インビトロアッセイを使用する薬物検証 インビトロアッセイは、ADに関係付けられる経路に作用する薬物およびその組み合わせの改良のための強力なツールである。本発明の薬物およびその組み合わせを、本発明において同定されたADネットワークに従って適合させた特異的インビトロアッセイに対する作用によって最適化する。その後、これらの分子またはその組み合わせを、ADのインビボモデルにおいて試験する。 これらのインビトロ試験は、APP遺伝子発現のレベルの研究、およびそれに続く、Aβタンパク質の毒性効果に曝露された細胞に対する薬物の神経保護潜在力のアッセイで開始する。関係付けられる経路における薬物を個々に試験し、続いてその組み合わせの作用のアッセイを行う。その後の段階で、個々の経路における標的に対して作用する最も効率的な組み合わせを、組み合わせそして神経保護試験において試験する。 ADにおいて、タンパク質は、原線維Aβタンパク質(アミロイド)の不溶性βプリーツシートの凝集物を形成する。可溶性形態から原線維形態への立体構造変化は、Aβのより高い濃度とともに増加する自発性事象であるようであり、いずれもの、正常より多量のAβの産生(またはAβのより大きな、より可溶性でない形態の産生)が斑形成を増加させる傾向にある。一旦Aβ斑が形成され始めると、他の分子は新生斑と相互作用して、その付随するニューロン細胞死領域を伴って最終的に成熟斑を生じさせることができる。これを考慮して、本発明者らは、アミロイドβタンパク質に曝露された細胞の生存率に対する薬物の効果の試験に優先順位を与えた。細胞培養 初代ラット皮質ニューロンを、Singer et al., 1999によって記載されるように培養する。簡潔には、妊娠15日の妊娠雌性ラットを頸部脱臼によって屠殺し(Wistarラット;Janvier)、そして胎児を子宮から取り出す。皮質を取り出し、そして1%のペニシリン−ストレプトマイシン(PS;Invitrogen)および1%のウシ血清アルブミン(BSA;Sigma)を含むLeibovitzの氷冷培地(L15;Invitrogen)中に入れる。20分間37℃でのカルシウムおよびマグネシウム不含PBS中で希釈したトリプシン処理によって(Trypson EDTA 1X;Invitrogen)皮質を解離させる。反応を、DNaseIグレードII(0.1mg/ml;Roche Diagnostic)および10%のウシ胎仔血清(FCS;Invitrogen)を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM;Invitrogen)の添加によって停止する。次いで、細胞を、10mlピペットを3回通過させることによって機械的に解離させる。次いで、細胞を180×gで10分間10℃で遠心分離する。上清を捨て、そしてペレットの細胞を、B27(2%;Invitrogen)、L−グルタミン(0.2mM;Invitrogen)、1%のPS溶液および10ng/mlの脳由来神経栄養因子(BDNF、Pan Biotech)を補充したNeurobasal(Invitrogen)からなる規定培養培地中に再懸濁する。生存細胞をNeubauer血球計数盤中でトリパンブルー排除試験を使用して計数する。細胞を96ウェルプレート(ウェルはポリ−L−リジンで事前コーティングされている(10μg/ml;Sigma))中30000細胞/ウェルの密度で播種し、そして37℃で湿潤空気(95%)/CO2(5%)雰囲気中で培養する。 6日間の培養の後、細胞を薬物(5つの濃度)とともにインキュベートする。1時間後に、BDNF不含であるが薬物と一緒の規定培地中、20μMのβアミロイド(25−35;Sigma)によって細胞を中毒させる。皮質ニューロンを2日間中毒させる。BDNF(10ng/ml)をポジティブ(神経保護)コントロールとして使用する。条件当たり2回の独立した培養を行う(条件当たり6つのウェル)。神経突起長定量 細胞を、エタノール(5%)および酢酸(5%)の冷溶液を用いて10分間固定する。0.1%のサポニンを用いる透過処理の後、細胞を2時間10%ヤギ血清を含むPBSを用いてブロックする。次いで、細胞を、微小管結合タンパク質2に対するモノクローナル抗体とともにインキュベートする(MAP−2;Sigma)。この抗体は、細胞体および神経突起を特異的に明らかにする。使用する二次抗体はAlexa Fluor 488ヤギ抗マウスIgG(Molecular probe)である。ニューロンの核を、蛍光色素(Hoechst溶液、SIGMA)によって明らかにする。InCell Analyzer(商標)1000(GE Healthcare)を拡大率20×で使用して、ウェル当たり20の像を取る。全ての像を同じ条件で取る。Developerソフトウェア(GE Healthcare)を使用して神経突起長を定量する。結果 図1に示す結果は、2つの独立した培養物(条件当たり6つのウェル)から抽出されている。全ての値を平均±s.e.平均で表す。両側スチューデントt検定分析が生データに対して行われている。結果を、コントロール(ビヒクル)と比較した、神経突起長の百分率で表す。 薬物を、2日間続くAβ25−35 20μM中毒の1時間前にラット初代皮質ニューロンとともにインキュベートする(40)。 このインキュベーションの2日後に、軸索細胞成長を反映する、神経突起のネットワークの長さを定量した。本発明者らは、3つの薬物が、このAβ25−35中毒に対する神経保護効果を明らかに発揮することを観察した(図1および2)。インビボ試験 インビトロ試験において活性な化合物およびその組み合わせを、アルツハイマー病のインビボモデルにおいて試験した。アルツハイマー病関連変異ヒトアミロイドβタンパク質前駆体(APP)トランスジーンの過剰発現は、多数の研究においてAD疾患モデルとして作用するトランスジェニックマウスの脳におけるAβの沈着を促進する最も信頼できる手段であった。加齢とともに、これらの変異APPマウスは強いアミロイド病理および他のAD様特徴(減少したシナプス密度、反応性グリオーシス、およびいくらかの認知障害を含む)を発達させる。多くの変異APPマウスモデルは、明白なニューロン損失および神経原線維変化(NFT)病理の証拠をほとんど示さない。このBRI−Aβ42トランスジーンについてヘミ接合型のマウスは、正常な寿命を有して生存可能でありそして繁殖性である。トランスジェニックBRI−Aβ42 mRNAは、マウスプリオンタンパク質プロモーターに特徴的なパターンで発現される;最高のトランスジーン発現レベルは小脳顆粒細胞および海馬、続いて皮質、脳橋、視床、および中脳において検出される。トランスジェニック融合タンパク質において、Aβ1−42はフューリン様切断部位でBRIタンパク質のC末端に融合されており、その結果、切断によって管腔または細胞外空間中への効率的なAβ1−42分泌が生じる。それゆえ、これらのマウスはAβ1−42アイソフォームを特異的に発現する。ヘミ接合型BRI−Aβ42マウスは、加齢とともに界面活性剤不溶性アミロイドβを蓄積し、そして3月齢ほどの早期に小脳においてコア斑(cored plaque)を発達させる。前脳病理の発達が後に起こり、12月齢まで海馬および嗅内/梨状葉皮質中に細胞外Aβ斑は一貫して存在しない。アミロイドβ沈着(コア斑)は、3ヶ月ほどの早期にトランスジェニックマウスの小脳の分子層において観察され得、そして加齢とともにより明白になる;ところどころの細胞外斑が6月齢で嗅内/梨状葉皮質および海馬において見られるが、>12月齢まで一貫して見出されない。最高齢のマウスは、小脳、皮質、海馬、および嗅球におけるコアおよび拡散斑を有して広範な病理を示す。細胞外アミロイド斑は、放射型原線維を有して密なアミロイドコアを示す;多くの異栄養性神経突起の束がこれらの斑の末梢において観察される。反応性グリオーシスが斑に付随する。薬物処置 トランスジェニックTg(Prnp−ITM2B/APP695*42)A12E mcマウス(31)をJackson Laboratoryから得た(http://jaxmice.jax.org/strain/007002.html)。最高のAβ42血漿レベルを有するマウス樹立系統BRI−Aβ42A(12e)を混合B6C3バックグラウンド上で維持した。成体雄性トランスジェニックマウスは食物および水への自由な接近を有する。承認されたInstitutional Animal Care and Use Committeeプロトコルに従って、マウスを秤量し、そしてコントロール溶液(プラセボ)または様々な用量で調製したPXT薬物のいずれかを10〜20週間連続して1日に1回i.p.注射するかまたは強制摂取した。生存分析 Kaplan-Meier方法を使用して生存率を分析した。Holm-Sidak方法(post hoc)を全ての多重対比較検定のために使用した。外来性の死亡を検閲する。いずれもの、バックグラウンド系統の差異からの潜在的に混乱させる効果を制限するために、全ての比較を同腹仔間で行った。行動試験 行動試験を数人の著者らによって公開された方法に従ってデザインしそして実施した(32〜35)。モーリス水迷路(MWM)における空間学習および記憶 この実験を、白色プラスチックで作製され、そして乳白色の水を満たした直径90cmの円形プール中で行う。透明プラスチックで作製された直径8cmの避難プラットフォームを水面下0.5cmに水没させた。A4サイズの文字で印刷し、そして4つの周囲の壁(プールからの距離は50〜70cmであった)に配置した様々な幾何学形態によって視覚的目印を提供する。各々のマウスに4日間1日に4回の試行を与えた(試行の間5〜7分間隔、合計16回の試行)。各々の試行を4つの異なる開始点の1つから行った。マウスの移動をVideotrack Software(View Point)を使用してモニターする。避難プラットフォームを位置付けるためにかかった時間(避難潜伏期;60秒まで)を決定した。プラットフォームを位置付けた後、マウスをその上に15秒間座らせた。60秒以内にプラットフォームを見出せなかったマウスを、それに導き、そしてその上に15秒間留めた。60秒の潜伏期をそのような出来事について記録に入れる。1日目の1回目の試行以外、1日当たりの4回の試行の全てを統計分析のために平均した。9日目(最後の訓練の5日後)に、マウスを、プラットフォームを取り外しそしてマウスにそれを探索させる60秒間探索試行に供した。各動物が各四分円において費やした時間を記録した(四分円探索時間)。雄性マウスのいくつかの群を3、7、10、および12月で使用した。 いくつかの少しのマウスは試験を強く妨害するすくみ行動(例えば、水中で動かないで横たわり、そして泳ぎを拒む)を示し、これらの動物をデータ分析から除外した。 全ての行動試験を静かな減光環境下で行う。放射状水迷路における作業記憶試験 この認識に基づく作業記憶の高感度の測定を、6つの放射状に分布した水泳アームを作製するようにアルミニウムインサートを装着した直径100cmの水を満たしたプール(モーリス水迷路およびプラットフォーム認識課題のためにも使用)からなる器具の助けで得た。試験は、連続した9〜12日間、1日のセッション当たり5回の1分間試行からなる。各セッションの開始時に、透明な水没させたプラットフォームを6つの水泳アームの1つの末端に配置する(ランダムに選択、毎日変更)。最初の4回の獲得試行の各々について、動物を非プラットフォーム含有アームの1つに配置し(ランダム化した順序)、そしてプラットフォームを探索させる。60秒間試行の間、動物が別の非プラットフォーム含有アームに入る毎に、静かにそれをその出発位置に戻し、そしてエラーを記録する。第4の試行の後、動物を30分間休ませ、続いて最後の非プラットフォーム含有水泳アームにおいて始める第5の(保持)試行を行う。エラー(正しくないアームの選択)の数および避難潜伏期(プラットフォームに到達する時間、最大60秒)を各試行について記録する。円形プラットフォーム試験における空間参照学習および記憶 この認識に基づく課題試験を、外周の周りに等距離間隔で配置した16個の「避難」孔を有する直径69cmの円形プラットフォームからなる器具の助けで行う。避難所は孔の1つの下に取り付けられており、そしてその上に種々の視覚的合図が配置されている黒色のカーテンがプラットフォームを取り囲んでいる。動物を単一の5分間試行の開始時にプラットフォームの中央に配置し、そして嫌悪刺激(明光、ファンの風)を与える。エラー(非避難孔中へ頭を突くこと)の総数および避難潜伏期(避難孔に到達する時間)を記録する。プラットフォーム認識試験における認識能力 この認識に基づく探索課題は、物体同定および認識能力を評価する。標的物体は、直径100cmの円形プール中の水表面の0.8cm上に配置されている10cm×40cm黒色の旗を装着した直径9cmの円形プラットフォームからなる。試験は、連続した4日間の各々の日当たり4回の60秒間試行からなる。各々の日に、標的物体を各試行についてプールの異なる四分円中に配置し、そして動物を4回全ての試行についてプールの外周に沿った同じ位置で放す。全潜伏期(最大60秒)を各試行について記録する。改変Irwin検査 Irwinから改変した包括的スクリーニングを、マウスのいずれかがその遺伝子型に関連する生理的な、行動の、または感覚運動の機能障害を示したかどうかを決定するために使用する。運動習熟、協調、および筋力を調査するために、マウスを2つの高さ30cmの柱の間に張ったワイヤー上に配置し、そしてワイヤー上でバランスを取るその能力を評価する。さらに、少なくとも5秒間4つ全部の足でワイヤーを掴みそしてそれにぶら下がり、そしてワイヤー上に登って戻るその能力を決定する。血管アミロイド沈着の定量 脳アミロイドアンギオパチー(CAA)の定量のために、頭頂葉皮質または小脳皮質軟膜を通した30μm間隔の5μmパラフィン包埋切片を、一晩4℃でビオチン化Ab9抗体(抗Aβ1−16、1:500)を用いて免疫染色する(各齢群における遺伝子型当たりn=5〜7匹のマウス、マウス当たりn=6切片)。陽性に染色された血管を、改変Vonsattelスコアリングシステムを使用して視覚的に評価する(36)。CAA重症度スコアを、CAA血管数にCAA重症度グレードを掛けることによって算出する。組織学:免疫組織化学および免疫蛍光 3〜12月のTgおよびWTマウスを麻酔し、そして0.1mol/Lリン酸緩衝食塩水(PBS)(pH7.4)中の0.9%NaClおよび4%パラホルムアルデヒドまたは0.1mol/L PBS(pH7.4)中の10%ホルマリンおよび4%パラホルムアルデヒドで順次経心的に灌流する。脳および脊髄を取り出し、そして4%パラホルムアルデヒド中で貯蔵する。いくつかの試料をパラフィン中に包埋し、そしてスライディングミクロトーム上で10μmの厚さで切断する。凍結切片(14μm)をクリオスタット上で切断し、そしてクロムミョウバンコーティングしたスライド上にマウントする。内在性ペルオキシダーゼを、切片を0.3%H2O2を含むメタノールで30分間処理することによってクエンチする。切片を10%ウマ血清中でブロックする。一次抗体を使用し、そして一晩4℃で1%ウマ血清の存在下でインキュベートする。全ての二次ビオチン化またはフルオレセイン、Texas Red、およびAMCA結合抗体、蛍光色素、ABCキット、およびペルオキシダーゼ活性用の色素原としての3,3’−ジアミノベンジジンは、Vector Laboratoriesからである。二次抗体とのインキュベーションを室温で1時間保持する。全ての洗浄工程(3〜10分)および抗体希釈をリン酸緩衝食塩水(0.1mol/L PBS、pH7.4)またはTris緩衝食塩水(0.01mol/L Tris、0.15mol/L NaCl、pH7.4)を使用して行う。ABC複合体とのインキュベーションおよび3,3’−ジアミノベンジジンを用いる検出を、製造業者のマニュアルに従って行う。ヘマトキシリン対比染色を標準的手順に従って行う。遺伝子型、齢および性別当たり最小3匹のマウスを各々の決定のために使用する(37)。脳抽出物の調製 脳を迅速に氷上で最終注射後90〜120分の間に回収し、そして−80℃で凍結する。各マウスからの右大脳半球を、凍結後秤量する。中央絶対偏差による半球質量の分析により、本発明者らがセットの残りから4中央絶対偏差を超える試料を除外することが可能になる。大脳半球をホモジナイズし、そして全タンパク質を含む細胞溶解物を、酵素アッセイキットのための製造業者の説明書に従って調製する(R&D Systems, Inc.)。簡潔には、脳皮質を800μlの低塩含有1×抽出緩衝液(R&Dキット)中でホモジナイズし、そして氷上で10分間インキュベートする。次いで、ホモジネートを13,000gで15分間4℃で遠心分離する。各試料中のタンパク質濃度をビウレット由来アッセイに従って見積もる(Pierce)。APP、Aβ40、およびAβ42のレベルを、記載されるようにそれぞれウエスタンイムノブロッティングおよびサンドイッチELISA技術により測定する(28)。さらに、α、β、およびγセクレターゼの活性を同じ抽出物から測定し得る。マウス大脳皮質抽出物における全APPのレベルのアッセイ 等タンパク質量の脳抽出物を各ゲルにおいてロードする(試料当たりレーン当たり30μg)。各ゲルは8つの処置を含んだ:コントロール;薬物1 7.5mg/kg用量;およびいくつかの用量の薬物2。ゲル内変動を最小にするために、各ゲルは3セットの全ての処置群を含んだ。各ブロットを22C11抗体を用いてプローブする。また、各ブロットを、トランスファー効率の規準化のためにβアクチン抗体用いてプローブする。APPバンドシグナルの強度をβアクチンのものを用いて規準化する。ブロット−ブロット変動について試験するために、2つの試料「コントロール」を各ゲル/ブロットにおいてロードする。記載されるように、ブロットの分析を2つの方法で行う:ゲル−ゲル変動について試験するためのブロット式(blot-wise)(n=3);および組み合わせのブロット(n=9または10)(38〜39)。n=3でのブロット式分析は、n=9または10用量での最終分析と同じ傾向を示す。組み合わせの分析の結果を示す。AβサンドイッチELISA 脳Aβ ELISAのために、前脳および後脳のAβレベルを独立して決定し、そして嗅球を分析から除外する。血漿Aβ分析のために、心臓穿刺の後に血液をEDTAコーティングしたチューブ中に収集する。血液試料を3000rpmで10分間4℃で遠心分離し、そして血漿を小分けしそして使用するまで−80℃で貯蔵する。Aβレベルを、Aβ40用の捕捉AbとしてのAb9(抗Aβ1−16 Ab)、Aβ40用の検出Abとしての13.1.1−HRP(抗Aβ35−40 Ab)、Aβ42用の捕捉Abとしての2.1.3(抗Aβ35−42 Ab)、およびAβ42用の検出AbとしてのAb9−HRPを使用する末端特異的サンドイッチELISAによって決定する(各齢群において遺伝子型当たりn=5〜7マウス)。記載されるように、可能なELISA変動を最小にするためにマウスの同じセットを内部コントロールとして使用してAβレベルを以前の結果に対して規準化する(28)。ウエスタンブロッティング 急速冷凍した前脳試料を、1%プロテアーゼインヒビター混合物(Roche)を含む放射性免疫沈降アッセイ(RIPA)緩衝液(Boston BioProducts, Worcester, MA)中でホモジナイズする。ホモジネートを100,000×gで1時間4℃で遠心分離する。上清中のタンパク質濃度をBCAタンパク質アッセイを使用して決定する(Pierce)。タンパク質試料(20μg)をBis−Tris 12%XTゲルまたはBis−Tris 4−12%XTゲル(Bio-Rad, Hercules, CA)上で泳動し、そして0.2μmニトロセルロースメンブランにトランスファーする。ブロットを、2分間0.1M PBS中で2回マイクロ波に供し、そして記載されるようにAb 82E1(抗Aβ1−16、1:1000;IBL, Gunma, Japan)および抗APP C末端20アミノ酸(1:1000)を用いてプローブする(28)。ブロットをストリップし、そしてローディングコントロールとしての抗βアクチン(1:1000;Sigma)を用いて再プローブする。相対的バンド強度をImageJソフトウェアを使用して測定する。実質アミロイド沈着の定量 半脳を10%ホルマリン中で浸漬固定し、そしてパラフィン包埋のために加工する。脳組織切片(5μm)を抗全Aβ抗体(Ab)を用いて免疫染色した。切片をヘマトキシリンで対比染色する。海馬、梨状葉皮質(ブレグマ、−1.70〜−2.80mm)、または小脳(傍片葉、係蹄状脚(crus ansiform)、および単小葉;ブレグマ、−5.40〜−6.36mm)を通した、脳当たり6つの切片を定量のために使用する(各齢群において遺伝子型当たりn=5〜7マウス)。Aβ斑負担を、MetaMorphソフトウェア(Molecular Devices, Palo Alto, CA)を使用して決定する。コア斑の定量のために、Aβ負担について分析したものの連続した切片をチオフラビンS(ThioS)で染色し、そして海馬、嗅内/梨状葉皮質、または小脳におけるThioS陽性斑の数を計数する。上記の分析の全てを盲検法で行う。インビボデータの統計分析 全ての実験からの結果をSTATISTICA 8.0(Statsoft)を用いて分析する。 Aβレベル、アミロイド斑負担、およびCAA重症度を、post hoc Holm-Sidak多重比較検定または両側スチューデントt検定とともにANOVAを使用することによって分析する。データのセットがパラメトリックな検定仮定を満たさない場合は、Kruskal-Wallis検定およびそれに続くpost hoc Dunn多重比較またはMann-Whitney順位和検定のいずれかを行う。2トランスジェニック(bitransgenic)マウスにおけるAβレベルが単一トランスジェニック同腹仔におけるAβレベルの加算合計と一致するかどうかを試験するために、切片検定なしの多重線形回帰を使用する。全ての比較を同腹仔間で行う。 コントロール(0mg/kg)試料を除外して薬物応答モデリングを行う。ED50は、実験における最大薬物誘導応答の50%を誘導するために必要とされる用量(mg/kg)に対応する。それをED50の対数についてHill式モデルを使用して算出する。参考文献1. 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Neuroscience, 1999, 19(7):2455-2463. 同時の、別々のまたは逐次的な投与のための、ゾニサミド、ジフィリン、タダラフィル、アルガトロバン、アカンプロセート、シナカルセト、テルビナフィン、シロスタゾール、バクロフェン、フェンホルミン、アムロジピンおよびスルフィソキサゾール、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物からなる群より選択される少なくとも2つの化合物の組み合わせを含む組成物。 ゾニサミド、ジフィリン、タダラフィル、アルガトロバン、アカンプロセート、シナカルセト、テルビナフィン、シロスタゾール、バクロフェン、フェンホルミン、アムロジピンおよびスルフィソキサゾール、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物からなる群より選択される少なくとも2つの化合物の組み合わせを含む組成物であって、組成物が、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)および多発性硬化症(MS)からなる群より選択される神経変性障害において変化したシナプス機能を寛解させる、組成物。 アルツハイマー病(AD)を処置するための、ゾニサミド、ジフィリン、タダラフィル、アルガトロバン、アカンプロセート、シナカルセト、テルビナフィン、シロスタゾール、バクロフェン、フェンホルミン、アムロジピンおよびスルフィソキサゾール、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物からなる群より選択される少なくとも2つの化合物の組み合わせを含む、請求項1記載の組成物。 併用の、別々のまたは逐次的な投与のための、以下の薬物の組み合わせの少なくとも1つを含む組成物:− AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)、− AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびGABA作動性およびグルタミン酸作動性受容体のモジュレーター(好ましくは、アカンプロセート)、− AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびEDNRAエンドセリン受容体のアンタゴニスト(好ましくは、スルフィソキサゾール)、− GABA作動性およびグルタミン酸作動性受容体のモジュレーター(好ましくは、アカンプロセート)およびEDNRAエンドセリン受容体のアンタゴニスト(好ましくは、スルフィソキサゾール)、− ナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)およびEDNRAエンドセリン受容体のアンタゴニスト(好ましくは、スルフィソキサゾール)、− GABA作動性およびグルタミン酸作動性受容体のモジュレーター(好ましくは、アカンプロセート)およびPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)、− ナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)およびアデノシン受容体ADORA2Bのモジュレーター(好ましくは、ジフィリン)、− ナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)およびトロンビン受容体PAR1のインヒビター(好ましくは、アルガトロバン)、− AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびアデノシン受容体ADORA2Bのモジュレーター(好ましくは、ジフィリン)、− AMPKのモジュレーター(好ましくは、フェンホルミン)およびPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)、− PDE11AおよびPDE4A、PDE5Aホスホジエステラーゼのインヒビター(好ましくは、タダラフィル)およびPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)、− ナトリウムチャネルSCN1AのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、ゾニサミド)およびPDE3A/3BおよびPDE4A/4BホスホジエステラーゼのインヒビターおよびBKチャネルのアクチベーター(好ましくは、シロスタゾール)。 それを必要とする対象におけるアルツハイマー病または関連障害を処置するための、請求項1記載の組成物であって、組成物が、併用の、別々のまたは逐次的な投与のための、以下の薬物の組み合わせの少なくとも1つを含む、組成物:− フェンホルミンおよびゾニサミド、− フェンホルミンおよびアカンプロセート、− フェンホルミンおよびスルフィソキサゾール、− アカンプロセートおよびスルフィソキサゾール、− ゾニサミドおよびスルフィソキサゾール、− アカンプロセートおよびシロスタゾール、− アカンプロセートおよびゾニサミド、− アカンプロセートおよびシロスタゾール、− ゾニサミドおよびジフィリン、− ゾニサミドおよびアルガトロバン、− フェンホルミンおよびジフィリン、− フェンホルミンおよびシロスタゾール、− タダラフィルおよびシロスタゾール、または− ゾニサミドおよびシロスタゾール。 組成物が、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、シナプス機能を調節する薬物をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物。 少なくとも1つの、シナプス機能を調節する薬物が、ABATのインヒビター、(好ましくは、ビガバトリン);および/またはABL1のインヒビター(好ましくは、イマチニブ);および/またはCACNA2D3のインヒビター(好ましくはプレガバリン);および/またはCASRのモジュレーター(好ましくは、シナカルセト);および/またはCNGB3のモジュレーター(好ましくは、アミロライド)、および/またはDHFRのインヒビター(好ましくは、トリアムテレン)、および/またはEPHA3のインヒビター(好ましくは、ダサチニブ)、および/またはGABRA2のモジュレーター(好ましくはフェノバルビタールおよびアズトレオナムから選択される)、および/またはGRIK1のアンタゴニスト(好ましくは、トピラメート)、および/またはHTR1BおよびHTR1Dのモジュレーター(好ましくはエルゴタミンおよびエレトリプタンから選択される)、および/またはKCND2のアンタゴニスト(好ましくは、リドカイン)、および/またはKCNMA1のモジュレーター(好ましくは、クロルゾキサゾン)、および/またはNOS1のモジュレーター(好ましくはケトチフェンおよびプロピルチオウラシルから選択される)、および/またはNRP2のインヒビター(好ましくは、ペガプタニブ)、および/またはOPCMLのモジュレーター(好ましくは、アルフェンタニル)、および/またはOPRK1のモジュレーター(好ましくはブプレノルフィンおよびペンタゾシンから選択される)、および/またはPDE4Dのインヒビター(好ましくは、ミルリノン)、および/またはPRKG1のアクチベーター(好ましくは、ニトロプルシド)、および/またはRHOAのモジュレーター(好ましくは、アレンドロネート)、および/またはSCN1A/Bのインヒビター(好ましくは、ホスフェニトイン)、および/またはSLC6A1のインヒビター(好ましくは、チアガビン)、および/またはSLC9A1のモジュレーター(好ましくは、ブクリジン)、および/またはSLC12A1のインヒビター(好ましくは、ブメタニド)、および/またはトロンビンのインヒビター(好ましくは、デシルジン)、および/またはTSPOのモジュレーター(好ましくはフルニトラゼパムおよびテマゼパムから選択される)、および/またはYES1のインヒビター(好ましくは、ダサチニブ)から選択される、請求項6記載の組成物。 少なくとも1つの、シナプス機能を調節する薬物が、ABAT、ABI1、ABL1、ADORA2A、ADORA2B、AKT、AMPK、ANKRA、APBA1、ARHGAP26、ATG5、BASSOON、BDNF、BECLIN1、BIN1、BKチャネル(KCNMA1、KCNMB1)、CACNA1C、CACNA2D3、CACNA2D4、CADPS2、CALCINEURIN、CALMODULIN、CASK、CASR、CAST、CBL、CDC2、CDC42、CDC42BPB、CDC42EP3、CDH13、CDH2、CDK5、CITRON、CNGB3、CORTACTIN、CRAM、CREB、CRMP、CTNNB1、DAB1、DCC、DEPDC2、DHFR、DLG2、DYN1、DYN3、ENDOPHILIN、EDNRA、EPHA3、EPHBR、EPHEXIN、EPHRINA、EPHRINB、ERBB4、ERK1、ERK2、FES、FYN、GABBR1、GABBR2、GABRA2、GABRG2、GAT1、GLRA1、GEPHYRIN、GIPC1、GIPC2、GLUD1、GRANUPHILIN、GRIA2、GRIA3、GRID1、GRID2、GRIK1、GRIK2、GRIN2B、GRIN3A、GRIP、GRM3、GRM5、GRM6、GRM7、GRM8、HOMER、HTR1B、HTR1D、KALIRIN、KCNA2、KCHIP1、KCHIP2.2、KCND2、KCNJ3、KCNJ12、KTN1、KYNU、LYN、MAML3、MINT1、MUC1、MUNC13、MUNC18A、MYO6、MYOL、NAV1、NBEA、NCAM1、NCK1、NCK2、NETRIN1、NFKB1、NGEF、NGF、NGFR、NIL16、NLGN1、NOC2、NOS1、NOTCH1、NOTCH2、NOTCH3、NPC1、NPC2、NPIST、NRG3、NRP1、NRP2、NRX3、NTF3、NTF5、NWASP、OPCML、OPRK1、PAK6、PAK7、PAR1、PARK2、PDE11A、PDE3A/3B、PDE4A/4B/4D、PI3K、PIAS1、PICALM、PICK1、PIP5K、PKA、PKCΑ、PLD2、PLEXA1、PP1C、PPFIBP1、PRKG1、PSD95、PTN、PTPRF、PYK2、RAB3B、RABPHILIN、RAC1、RAP1、RAS、RASGRF2、RBPJ、REELIN、RGNEF、RHOA、RHOG、RIM2、RIMS1、RIMS2、ROBO2、ROCK2、RPH3AL、SACM1L、SAPAP、SCN1A、SCN1B、SEC24D、SEMA3A、SEMA3C、SEMA3E、SEMA4C、SIAH1A、SLC12A1、SLC12A2、SLC12A5、SLC1A2、SLC6A1、SLC6A18、SLC9A1、SLIT1、SNAP25、SORBS2、SRC、SRGAP3、STX2、STXBP6、SUM1、SV2C、SYNAPTOJANIN、SYNTAXIN1A、SYT12、TACE、TBR1、TRIO、TRKB、TROMBIN、TSPO、UBE2A、ULK4、UNC13C、UNC5C、VAMP2、VAMP5、VELI、VINCULIN、WASPIP、WAVE、WWOX、YAP、およびYES1から選択される遺伝子によってコードされるタンパク質に結合するかまたはその活性を調節する薬物から選択される、請求項6記載の組成物。 組成物が、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、血管新生を調節する薬物をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物。 少なくとも1つの、血管新生を調節する薬物が、アルブテロール、アレンドロネート、アンブリセンタン、アミノカプロン酸、バルサラジド、ベカプレルミン、カベルゴリン、クロピドグレル、ジヒドロエルゴタミン、エプレレノン、フェノルドパム、酢酸フルドロコルチゾン、ゲムフィブロジル、ヘスペレチン、レフルノミド、L−ヒスチジン、リオチロニン、マリマスタット、メロキシカム、メパクリン、メタゾラミド、メチマゾール、モンテルカスト、ネチルマイシン、ニトログリセリン、フェニルブチレート、ピリメタミン、スニチニブ、チエチルペラジン、チロフィバン、トポテカン、ビダラビンおよびワルファリンから選択される、請求項9記載の組成物。 組成物が、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、細胞ストレス応答を調節する薬物をさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項記載の組成物。 少なくとも1つの、細胞ストレス応答を調節する薬物が、アラビトール、マンニトール、メタラミノール、オメプラゾール、プリロカイン、ラパマイシン、リファブチン、チオグアニンおよびトレハロースから選択される、請求項11記載の組成物。 薬学的に許容され得る担体または賦形剤を含む、請求項1〜12のいずれか1項記載の組成物。 組成物が対象に反復して投与される、請求項1〜13のいずれか1項記載の組成物。 アルツハイマー病または関連障害を処置するための薬物の製造方法であって、シナプス機能に対する活性について候補薬物を試験し、そしてシナプス機能を寛解させる候補薬物を選択する工程を含む、方法。 候補薬物が、請求項8に記載する遺伝子またはタンパク質に結合するか、またはその活性を調節するかどうかを決定することを含む、請求項15記載の方法。 アルツハイマー病または関連障害を処置するための組成物の製造方法であって、それを必要とする対象への同時の、別々のまたは逐次的な投与のための、シナプス機能を調節する薬物および血管新生または細胞ストレス応答を調節する薬物の組み合わせを調製することを含む、方法。 アルツハイマー病または関連障害の処置方法であって、シナプス機能を調節する薬物および血管新生または細胞ストレス応答を調節する薬物を、それを必要とする対象に同時に、別々にまたは逐次的に投与することを含む、方法。 同時の、別々のまたは逐次的な投与のための、少なくともゾニサミドおよびアカンプロセート、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物を含む組成物。 アルツハイマー病または関連障害を処置するための、少なくともゾニサミドおよび/またはアカンプロセート、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物を含む組成物。 本発明は、アルツハイマー病および関連障害の処置のための組成物および方法に関する。より特定すると、本発明は、前記疾患を処置するためにシナプス機能を調節する併用療法に関する。 20110105A16333全文3 アルツハイマー病の処置における使用のための、ゾニサミド、またはその塩、プロドラッグ、誘導体もしくは徐放性処方物を含む組成物。 ゾニサミドとの併用の、別々のまたは逐次的な投与のための、ジフィリン、タダラフィル、アルガトロバン、アカンプロセート、シナカルセト、テルビナフィン、シロスタゾール、バクロフェン、フェンホルミン、アムロジピンおよびスルフィソキサゾール、その塩、プロドラッグ、誘導体もしくは徐放性処方物の群より選択される少なくとも1つの化合物をさらに含む、請求項1記載の組成物。 組成物が以下の薬物の組み合わせの少なくとも1つを含み、組み合わせ中の薬物が併用の、別々のまたは逐次的な投与のためのものである、請求項2記載の組成物:− フェンホルミンおよびゾニサミド、− ゾニサミドおよびスルフィソキサゾール、− アカンプロセートおよびゾニサミド、− ゾニサミドおよびジフィリン、− ゾニサミドおよびアルガトロバン、または− ゾニサミドおよびシロスタゾール。 組成物が、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、シナプス機能を調節する薬物をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。 組成物が、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、血管新生を調節する薬物をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。 組成物が、併用の、別々のまたは逐次的な使用のための、少なくとも1つの、細胞ストレス応答を調節する薬物をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物。 薬学的に許容され得る担体または賦形剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。 組成物が対象に反復して投与される、請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。 アルツハイマー病を処置するための薬物の製造方法であって、シナプス機能に対する活性について候補薬物を試験し、そしてシナプス機能を寛解させる候補薬物を選択する工程を含む、方法。 以下の薬物の組み合わせ、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物の少なくとも1つを含み、組み合わせ中の薬物が併用の、別々のまたは逐次的な投与のためのものである、組成物:− フェンホルミンおよびゾニサミド、− ゾニサミドおよびスルフィソキサゾール、− アカンプロセートおよびゾニサミド、− ゾニサミドおよびジフィリン、− ゾニサミドおよびアルガトロバン、または− ゾニサミドおよびシロスタゾール。 アルツハイマー病(AD)の処置における使用のための、フェンホルミン、またはその塩、プロドラッグ、誘導体もしくは徐放性処方物を含む組成物。 組成物が以下の薬物の組み合わせの少なくとも1つを含み、組み合わせ中の薬物が併用の、別々のまたは逐次的な投与のためのものである、請求項11記載の組成物:− フェンホルミンおよびアカンプロセート、− フェンホルミンおよびスルフィソキサゾール、− フェンホルミンおよびジフィリン、または− フェンホルミンおよびシロスタゾール。 以下の薬物の組み合わせ、またはその塩もしくはプロドラッグもしくは誘導体もしくは徐放性処方物の少なくとも1つを含み、組み合わせ中の薬物が併用の、別々のまたは逐次的な投与のためのものである、組成物:− フェンホルミンおよびアカンプロセート、− フェンホルミンおよびスルフィソキサゾール、− フェンホルミンおよびジフィリン、または− フェンホルミンおよびシロスタゾール。


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