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タイトル:公表特許公報(A)_ヒトおよび動物における生物学的老化、再生能、発癌リスク、加齢性疾患を発症するリスクおよび慢性疾患の予後を測定するための、DNA損傷およびテロメア機能不全を測定するためのマーカー
出願番号:2011505533
年次:2011
IPC分類:G01N 33/68,G01N 33/50,C12Q 1/68,C12Q 1/34


特許情報キャッシュ

ルドルフ、レンハルト JP 2011519030 公表特許公報(A) 20110630 2011505533 20090427 ヒトおよび動物における生物学的老化、再生能、発癌リスク、加齢性疾患を発症するリスクおよび慢性疾患の予後を測定するための、DNA損傷およびテロメア機能不全を測定するためのマーカー ルドルフ、レンハルト 510283982 中島 淳 100079049 加藤 和詳 100084995 西元 勝一 100085279 ルドルフ、レンハルト EP 08155176.4 20080425 G01N 33/68 20060101AFI20110603BHJP G01N 33/50 20060101ALI20110603BHJP C12Q 1/68 20060101ALI20110603BHJP C12Q 1/34 20060101ALI20110603BHJP JPG01N33/68G01N33/50 PC12Q1/68 AC12Q1/34 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW EP2009055059 20090427 WO2009130330 20091029 27 20101221 2G045 4B063 2G045AA26 2G045CA25 2G045CA26 2G045CB01 2G045CB03 2G045CB07 2G045DA14 2G045DA36 4B063QA19 4B063QQ35 4B063QQ53 4B063QR08 4B063QR42 4B063QR55 4B063QR57 4B063QR62 4B063QS25 4B063QS26 4B063QS36 4B063QX02 本発明は、生物学的老化、再生能ならびに加齢性疾患および慢性疾患における予後を測定するために使用してもよいマーカー、特に血液または血清から測定することのできるマーカーに関する。 世界中の大部分の国々において高齢で慢性疾患の人の数が増加しつつある(文献番号1)。生物学的老化、再生能または慢性および加齢性疾患における予後の測定は、基本的な医学的問題である。そのような問題のために使用され得るバイオマーカーは現在のところ利用できない。生物学的老化、再生能および老齢期の疾患のリスクを示す、容易に測定されるバイオマーカーの同定は、老齢期および慢性の疾患において改善(improving)治療および個人別(individualizing)治療に使用することができる(治療の開始、治療選択など)。その上、そのようなマーカーを用いて、生物学的老化を遅らせることのできる薬物、物質、食品/添加剤および治療法を開発することができる。 多くの加齢性および慢性疾患では、早期診断が臨床的に重要である。早期診断および予後は、具体的な疾患およびその個別の経過に正確に適合する治療を開始するために臨床的に必要である。これにより、患者がさらなる続発性疾患または合併症を発症する可能性があるリスクを低下することができる。その上、侵襲的治療もまた高齢者において高いリスクを意味する(represent)場合が多い。治療の副作用または合併症のリスクを推定することは、一層よい治療選択につながり得る。これは、特に、患者に何らかの再生準備(regenerative reserve)を必要とする治療、例えば外科手術、化学療法または放射線療法などに適応すると思われる。 老化、加齢性疾患および慢性疾患に関連する数少ない生物学的マーカーの一つは、テロメアの短縮である。テロメアは染色体の末端領域を形成する(文献番号2)。ヒト細胞において、テロメアの短縮は、一つ一つの細胞分裂で起こる(文献番号3)。これはヒト細胞の増殖能を50〜70分裂に制限する(文献番号3)。ヒトにおいて、老化の範囲内でのテロメアの短縮は、ほぼ全ての組織で起こる(文献番号4)。テロメアの短縮は、60〜75歳の高齢者の生存率に相関する(文献番号5)。テロメアの短縮の加速は、アルツハイマー病(文献番号6)、真性糖尿病(文献番号7)、心血管疾患(文献番号8)および腫瘍形成(文献番号9)などの加齢性疾患に関連している。その上、テロメアの短縮は、疾患の進行ならびに肝炎(文献番号10)および骨髄異形成症状群(文献番号11)などの慢性疾患(chromic diseases)における臓器不全に相関する。Wolfgang Lutz, Warren Sanderson & Sergei Scherbov. 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Proc Nat Acad Sci 2008, 105:11299-304 テロメア長の決定は、技術的に複雑な方法、例えばサザンブロッティング、定量的蛍光、in situハイブリダイゼーションまたは定量的PCRなどをこの目的のために用いる必要があるため、未だに病院において定着していない。その上、試料を得ることが困難である場合が多い。従って、肝臓組織におけるテロメア短縮は、肝硬変に向かう慢性肝疾患の進行に相関する(文献番号10)。そのため、疾患の予後および経過を推定することのできる肝生検を行うことが必要であろう。 テロメア長の決定のもう一つの問題は、テロメア長それ自体が細胞機能および再生能に限定された重要性を有するという事実である。動物実験により、重大な意味を持つパラメータは、平均テロメア長よりもむしろ非常に(critically)短い機能不全のテロメアの数であることが示された(文献番号12)。従って、マウスモデルにおいて、機能不全のテロメアの数が増加する場合、たとえ平均テロメア長がそれでも比較的長い場合でも、早期老化および臓器保存の減少(reduction of organ preservation)が起こる(文献番号12)。これらの結果はヒト細胞の増殖能に対しても重要である。従って、老化の誘発、および従って細胞あたりの機能不全のテロメアの数が一定の程度を上回る場合に細胞の増殖の不可逆的減少が起こる(文献番号13)。 結論として、テロメア機能不全は、老化、加齢性疾患および慢性疾患の指標であると思われる。しかし、テロメア機能不全は方法に関して測定が困難であり、罹患臓器からの生検を入手できない場合が多いので、臨床マーカーとしてのテロメア機能不全の測定は確立されていない。 本発明の目的は、生物学的老化、再生能ならびに加齢性疾患および慢性疾患における予後の測定を、簡単な方法で達成することのできる方法を提供することである。 この目的は、現在、簡単な方法で、血清中で測定することのできる、テロメア機能不全(またはその他の形態のDNA損傷)に応答して細胞によって分泌されるマーカータンパク質の同定により実現される。テロメア機能不全およびDNA損傷のマーカーは、血液中で検出することができ、老化の過程において、かつ、慢性肝疾患において、腫瘍のリスクを示す。 A)EF1αの血清レベルは疾患の経過中に肝癌を発症したC型肝炎ウイルス感染患者(群1)の血液において、同じ観察期間中に肝癌を発症しなかった患者(群2)と比較して、有意に増加する(p=0.02)。 B)EF1α血清レベルの上昇した85歳の被験体(被験体の50%が平均血清レベルを上回る=青色の線)は、EF1α血清レベルの低い85歳の被験体(被験体の50%が平均血清レベルを下回る=赤色の線)と比較して、4年の経過中に癌に罹患するリスクが有意に高かった(p=0.002)。 C)キチナーゼ酵素活性は、疾患の経過中に肝癌を発症したC型肝炎ウイルスに感染した患者(群1)の血液において、同じ観察期間中に肝癌を発症しなかった患者(群2)と比較して有意に増加する(p=0.02)。 D)CRAMP血清レベルの増加した85歳の被験体(被験体の50%が平均血清レベルを上回る=青色の線)は、CRAMP血清レベルの低い85歳の被験体(被験体の50%が平均血清レベルを下回る=赤色の線)と比較して、4年の経過中に癌に罹患するリスクが有意に高かった(p=0.002)。テロメア機能不全およびDNA損傷のマーカーは、血液中で検出することができ、ライフスタイル(喫煙、スポーツ、肥満症)に影響される。 A〜C)ヒト血清中のEF1αおよびスタスミンのタンパク質レベルならびにキチナーゼ酵素活性は、運動のレベルと有意な逆相関を提示する。これらのデータは、より高いレベルの運動がDNA損傷の低下に関係していることを示す。 D)ヒト血清中のスタスミンのタンパク質レベルおよびキチナーゼ酵素活性は、喫煙との有意な正の相関を提示する(パックイヤー=1日あたりにタバコを1箱吸った生活年数、で測定)。これらのデータは、喫煙がDNA損傷の増加に関係していることを示す。 E〜G)ヒト血清中のEF1α、スタスミンおよびCRAMPのタンパク質レベルは、肥満症(肥満度指数として測定)と有意な正の相関を提示する。これらのデータは、肥満症がDNA損傷の増加に関係していることを示す。 テロメア機能不全またはDNA損傷に応答して細胞より分泌される4種類のタンパク質の群が同定された、Jiang, Rudolph, Schiffer, Mischak et al., 2008、および未公開データ)。これらのタンパク質は、機能不全のテロメアをもつテロメラーゼノックアウト(Terc−/−)マウスの骨髄細胞の培養上清において同定された。予備調査において、Terc−/−マウスは骨髄細胞においてテロメア機能不全を生じること、および造血幹細胞および前駆細胞の機能はそれにより制限されることが示された。テロメア機能不全のマーカータンパク質の同定のため、これらのマウス由来の骨髄細胞を短時間培養(4時間)に供した。次に、細胞培養上清中の分泌タンパク質のプロテオーム(proteoma)分析を、CE/TOF−MS(毛細血管電気泳動/飛行時間型質量分析)によって行った。この方法で、テロメア機能不全マウスの老化に特異的に関連している4種類のタンパク質を同定した。 これらのタンパク質は以下の通りである: 1.延長因子1−α(EF−1α):このタンパク質は翻訳タンパク質合成を制御し、増殖喪失(老化(senescence))に応答してヒト細胞中で上方制御される(文献番号18、文献番号19)。 2.キチナーゼ3様タンパク質3(Chi3L3):このタンパク質は、これも自然免疫系の活性化に応答して活性化される、キチナーゼのファミリーに属する(文献番号15、文献番号16)。キチナーゼファミリーのメンバーの上方制御は、ヒト軟骨細胞の老化に関連してきた(文献番号17)。継続的な研究により、キトビオシダーゼ、キチナーゼ、キチビアーゼおよび/またはN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性の測定を、ヒトにおいて年齢、ならびに加齢性疾患および癌を発症するリスクの測定に使用することができることが示された。この場合、キトビオシダーゼ、キチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの全てまたは一部の個別活性が測定される。 3.カテリシジン関連抗菌タンパク質(Cathelicidin-related anti-microbial protein)(CRAMP、ヒトにおいてLL−37とも称される):このタンパク質は、自然免疫系の活性化に応答して活性化され、細菌感染に対する保護に役割を有すると考えられる(文献番号14)。 4.スタスミン(OP18):このタンパク質は、微小管、細胞運動および有糸分裂の安定性を制御する(文献番号20)。 測定は、血液または血清試料から行われることが好ましい。 これらの4種類のタンパク質マーカーは、テロメア機能不全マウスの様々な臓器(腎臓、肝臓、肺、脳、脾臓および心臓)において上方制御されることが見出された。その上、これらのマーカータンパク質のタンパク質発現は、機能不全のテロメアをもつ老化マウスの血清中で増加する。これらのマーカータンパク質の上方制御は長いテロメアをもつ野生型マウスでは起こらないので、これらのマーカーはテロメア機能不全に起因する老化に特異的であると考えられる。この研究はまた、老化の過程で老化ヒト細胞(線維芽細胞)において、および、若年ヒト細胞において放射線に誘導されたDNA損傷に応答して、同じマーカータンパク質が上方制御されることも示す。 マウス系で同定されたマーカータンパク質のオルソロガスタンパク質は、ヒトにおいて4種類のタンパク質のうち3種類:EF−1α、スタスミン、CRAMPについて公知である。Chi3L3のオルソログは現在ヒトにおいては知られていない。しかし、ヒト試料中のキトビオシダーゼ、キチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性を決定することが可能である。本研究は、これらの酵素活性を、年齢、ならびに加齢性疾患および癌を発症するリスクを測定するために使用可能であることを初めて示した。キトビオシダーゼの測定が特に好ましい。 老化の本質的な特徴は、DNA損傷の蓄積である。DNA損傷シグナル経路の活性化は、テロメア機能不全に応答して細胞で起こるので、テロメア機能不全の蓄積も、この背景の前に理解されるはずである(文献番号21)。ヒトにおける多数の早期老化症状群の数は、DNA安定性を維持するために必要な遺伝子の変異に関連する。本発明者らの研究は、同定したマーカータンパク質が、ヒト細胞においても放射線に誘導されたDNA損傷に応答して上方制御されることを示した。従ってRNAおよびタンパク質レベルへのマーカータンパク質の著しい上方制御は、照射に応答して起こる。その上、マーカータンパク質の上方制御は、非照射ヒト細胞と比較して、照射されたヒト細胞の細胞培養液中に検出され得る。 さらに、ELISAを用いてヒトの血清中の3種類のオルソロガスマーカータンパク質を検出するための方法が確立された。その上、ヒト試料においてキチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性を決定するための市販のキットが提供されている。 マーカータンパク質の検出のためのさらなる方法には、マーカータンパク質の定量的PCRが含まれる。さらに、ヒト組織試料中のマーカータンパク質の免疫組織化学的検出に使用することのできる、さらなる抗体が定義された。 同定されたタンパク質は、DNA損傷およびテロメア機能不全のバイオマーカーであり、ヒトおよび動物において、生物学的年齢、再生能、発癌リスク、加齢性疾患を発症するリスクを測定するために、かつ、慢性疾患の予後を測定するために使用することができる。この方法は、体液または生検の生体外検査に関する。 この方法は、哺乳類および特にヒトに適用することができる。生体外測定が好ましい。 以下の目的は、本発明に従う方法により実現することができる: 1.DNA損傷および機能不全のテロメアの存在の測定 DNA損傷およびテロメア機能不全は、加齢性疾患、老化、再生能の低下および癌の進行の根底にある基本的な機構である。DNA損傷およびテロメア機能不全の検出は困難である。現在、体液の血液で測定することができ、DNA破損またはテロメア機能不全の存在を示すことのできる、簡単に検出できる血清マーカーはない。定義されたマーカーは、この用途のために使用することができる。実施例において、同定されたマーカーが、テロメア機能不全またはDNA損傷に応答して血清中で増加することを初めて示す。DNA損傷およびテロメア機能不全が基本的に加齢性疾患および癌の進行の根底にあることへの認識が増加したことに起因して、本発明は、実質的な医学の進歩を表し、使用することのできる新規なバイオマーカーを提供する。 2.生物学的年齢および平均余命の測定: 個人の生物学的年齢は、その暦年から外れる可能性がある。遺伝的要因、生活条件、生活習慣、食習慣、外的要因および多くのその他の要因が生物の老化に影響を及ぼすことは知られている。生物学的年齢は、一部分において、その暦年よりも、老化した個人の平均余命および適応度(fitness)により強い影響を及ぼす。老化の遅い60歳のヒトは、一部分において、年齢不相応に老化した50歳のヒトよりも健康で長い平均余命を有する可能性がある。 本明細書において定義されるバイオマーカーの発現を測定することにより、DNA損傷およびテロメア機能不全の存在および程度を測定することができる。これらの2つのパラメータが個体の生物学的年齢およびそれらの平均余命と相関するという、増大する一連の証拠がある。この測定は、体液(例えば、血清、血液、尿、唾液、脳脊髄液)において、または組織および臓器生検ならびに試料において行うことができる。染色、PCRおよび遺伝子アレイによる測定に加えて、マーカーは、現代的なイメージング法(分子イメージング)によっても測定することができる。これらの方法は、臓器の老化状態を測定するため、または変性のリスクの増加した、老化した細胞クローンを同定するために適している。 これらのマーカーによる生物学的年齢および平均余命の測定は、以下の分野に適している: a)個人的な人生計画:個人の人生計画のため、人はどのくらい長く、一般的に健康で仕事に適していると推定されるか、および、各自の平均余命はどのくらいかを推定できることは重要である。本明細書に定義されるバイオマーカーの測定は、個人の生物学的年齢および平均余命を測定するために使用することができる。これは、個人の個人的な人生計画に役立ち得る。 b)医学分野:医学分野では、患者の生物学的年齢および平均余命を測定することができるような治療計画が重要である。これは特に侵襲的治療(外科手術、集中治療医学、臓器移植など)において重要である。本明細書において定義されるバイオマーカーの測定は、個体の生物学的年齢および平均余命を測定するために用いることができる。これは、医師が個々の治療指示をより的確に決めるために役立ち得る。 c)ライフスタイルおよびウェルネス産業:スポーツおよびウェルネスの適用は、老化に有益な影響を及ぼし得ることが示されている。老化を遅らせたい人にどのプログラム/適用が最も適しているかは分からない。その上、そのような方法の成功を客観的に測定することはできない。本明細書において定義されるバイオマーカーの測定は、そのような方法の使用を最適化し、その過程で手段の成功を評価するために使用することができる。 d)健康食品/食品添加物:食事は老化に有益な影響を及ぼし得ることが示されている。老化を遅らせたい人にどの食品/食品添加物が最も適しているかは分からない。その上、そのような方法の成功を測定することは困難である。本明細書において定義されるバイオマーカーの測定は、そのような方法の使用を最適化し、その過程で手段の成功を評価するために使用することができる。 e)適応度、臓器機能および平均余命を改良するための薬物/物質:老齢期の老化および適応度に有益な影響を及ぼす可能性のある薬物および物質は順調に増加している。老化を遅らせたい人にどの薬物/物質が最も適しているかは分からない。その上、そのような薬物/物質の成功を測定することは困難である。本明細書において定義されるバイオマーカーの測定は、そのような薬物/物質の使用を最適化し、その過程で手段の成功を評価するために使用することができる。 f)科学捜査/犯罪学:本明細書において定義されるマーカーの測定は、凶悪犯罪および事故の被害者の生物学的年齢を決定するために使用することができる。 g)家畜、ペットおよびスポーツに従事している動物の生物学的年齢および平均余命の測定:家畜、ペットおよびスポーツに従事している動物(例えば、競走馬、ショージャンパー、ラクダ、猟犬など)との取引は、動物の適応度および予期される有用な年数に関する医学専門家の意見が添えられる場合が多い。本明細書において定義されるマーカーの測定は、動物の生物学的年齢および予期される適応度の範囲および平均余命を測定するために使用することができる。 h)スポーツ医学/専門的職業のスポーツ:上述のマーカーの測定は、運動選手の生物学的年齢および適応度を測定するために使用することができる。 i)保険:上述のマーカーの測定は、被保険者の生物学的年齢および適応度を測定するために使用することができる。 j)職業病/環境医学:本明細書において定義されるマーカーの測定は、個人の生物学的老化および適応度への特定の職業の影響および環境的要因の影響を測定するために使用することができる。 3.DNA損傷およびテロメア機能不全の蓄積が組織および臓器の再生能を制限することが、実験によって示されている。そのため、本明細書において定義されるバイオマーカーは、組織および臓器の再生を測定するために使用することができる。測定は、体液(例えば、血清、血液、尿、唾液、脳脊髄液)中で、または組織および臓器生検/試料中で行うことができる。これらのマーカーによる臓器および組織の再生能の測定は、次の分野に適している: a)慢性疾患における予後および治療計画の決定:多数の慢性疾患は、罹患した臓器を最終段階で機能させなくする。その経過は個人個人で非常に異なり得る。個人の経過を予測することは、侵襲的治療(例えば、臓器移植)のタイミングをより良く計画するために臨床上重要である。本明細書において定義されるマーカーの測定は、慢性疾患(例えば、肝炎、肺線維症、貧血、慢性炎症性疾患)の個々の予後を測定するために使用することができる。 b)急性疾患および外傷における予後および治療計画の決定。 多数の急性疾患および外傷は、罹患した臓器が機能しなくなり患者を死に至らせる可能性がある。その経過は個人個人で非常に異なり得る。個人の経過を予測することは、侵襲的治療(例えば、外科手術、集中治療措置)のタイミングおよび有用性を推定するために臨床上重要である。本明細書において定義されるマーカーの測定は、急性疾患および外傷において個人の予後を測定するために使用することができる。 4.DNA損傷およびテロメア機能不全の蓄積が、加齢性疾患の発生のリスクおよび予後を測定するという兆候(indication)が増加している。そのため、本明細書において定義されるマーカーの測定は、加齢性疾患の発生のリスクおよび予後を測定するために使用することができる。測定は、体液(例えば、血清、血液、尿、唾液、脳脊髄液)において、または組織および臓器生検/試料において行うことができる。 本明細書において定義されるマーカーによる加齢性疾患の発生のリスクおよび予後の測定は、以下の分野に適している: a)加齢性疾患の発生のリスクの測定:幅広い種類の疾患が老化に関係している(血管疾患、真性糖尿病、認知症、卒中など)。症状が生じるよりも早期に予防的または治療的対策を始めるために、そのような疾患の発生のリスクを推定することができることは臨床上重要であり得る。本明細書において定義されるマーカーの測定は、個人の加齢性疾患に罹患するリスクを測定するために使用することができる。 b)加齢性疾患の予後の測定:幅広い種類の疾患が老化に関係している(血管疾患、真性糖尿病、認知症、卒中など)。個人の経過に適合した治療的処置をとるために、そのような疾患の予後を推定することができることは臨床上重要であり得る。本明細書において定義されるマーカーの測定は、加齢性疾患における個人の経過および予後を測定するために使用することができる。 5.DNA損傷およびテロメア機能不全の結果として癌の形成がもたらされるという兆候(indication)が増加している。そのため、本明細書において定義されるマーカーの測定は、慢性疾患における、および老化の過程における発癌リスクを測定するために使用することができる。測定は、体液(例えば、血清、血液、尿、唾液、脳脊髄液)において、または組織および臓器生検/試料において行うことができる。 本明細書において定義されるマーカーによる発癌リスクの測定は、以下の分野に適している: a)老化の過程における発癌リスクの測定。老化の過程において、癌に対するリスクが増加する。本明細書において定義されるマーカーは、老化の過程における発癌リスクを示す。発癌リスクの測定を用いて、癌スクリーニングを個人の癌に対するリスクに適合させることができる。 b)慢性疾患における発癌リスクの測定。多くの慢性疾患(例えば、肝炎、炎症性腸疾患)において、癌に対するリスクが増加する。本明細書において定義されるマーカーは、慢性疾患における個人の発癌リスクを示す。発癌リスクの測定を用いて、癌スクリーニングを個人の癌に対するリスクに適合させることができる。その上、予防措置(外科手術/移植)のタイミングを向上することができる。 c)遺伝的素因および遺伝病における発癌リスクの測定。多くの遺伝病(例えば、リー・フラウメニ症状群、大腸腺腫症)が、癌に対するリスクの増大を伴う。本明細書において定義されるマーカーの測定は、個人の遺伝的素因における発癌リスクを示すことができ、従って癌スクリーニングを向上するため、かつそのような疾患の予防措置のタイミングの改善のために使用することができる。 d)一般的な癌スクリーニング:「一般的な癌スクリーニング」は、老化の過程において多くの癌の種類(例えば、結腸癌、前立腺癌、乳癌)について推奨され、スクリーニングの時期および頻度に関する一般的な医学的指針に従う。個人の癌に罹患するリスクはこれらの尺度に考慮されない。本明細書において定義されるマーカーの測定は、個人の発癌リスクを示すことができ、かつ、個人のリスクに適合させた改善された「一般的な癌スクリーニング」に使用することができる。 以下の実施例により、本発明をさらに説明する。 EF−1α:このタンパク質の上方制御は、培養下のヒト細胞の増殖喪失(老化(senescence))に関連してきた(文献番号18、文献番号19)。ヒト老化と加齢性疾患との関係は説明されていない。さらに、EF1αがDNA損傷およびテロメア機能不全によって上方制御されることも示されていない。さらに、EF1αがDNA損傷およびテロメア機能不全によって上方制御されることも示されていない。 研究により、このタンパク質が、テロメア機能不全およびDNA損傷に応答して血清中で増加することが初めて示される(Jiang et al.,2009)。その上、研究により、EF−1αタンパク質がヒト血液中で検出可能であり、老化の過程において、かつ加齢性疾患および慢性疾患において増加することが初めて示される(Jiang et al.,2009)。従って、EF−1αの血清レベルは、老人ホームにいる高齢者(n=20、平均年齢85歳、EF−1α=1.5単位)において、若年者(n=31、平均年齢35歳、EF−1α=1単位)と比較して有意に高い(p=0.0004)。もう一つの増加は、高齢者の患者において観察することができる(n=72、平均年齢73歳、EF−1α=1.7単位、p=0.0115)。その上、マーカーは、血清および罹患組織の両方において、慢性疾患(例えば、肝硬変および骨髄異形成症状群)の最終段階での発現の増加を示した。 その上、研究は、マーカーの血清タンパク質レベルが老齢期および慢性疾患において発癌リスクを示すことを初めて示す(図1A)。85歳を超えた被験体において、次の4年以内に癌に罹患するリスクは、EF−1α血清レベルの低い被験体と比較して(<中央値、243名のうち22名の被験体が腫瘍を生じた)、EF−1α血清レベルが高い場合(>中央値、243名のうち46名の被験体が腫瘍を生じた)に有意に高かった(p=0.001)。その上、疾患の経過中に肝癌を発症した肝硬変患者のEF−1α血清レベルは、肝癌を発症しなかった肝硬変患者と比較して有意に高かった(図1B)。 その上、本発明者らの研究は、マーカーの血清タンパク質レベルがライフスタイルに大きく影響されることを初めて示す(スポーツおよび肥満症、図2A、E)。 CRAMP(ヒトにおいてLL−37とも称される):研究は、このタンパク質がテロメア機能不全に応答して血清中で上昇することを初めて示す(文献番号22)。その上、本発明者らの研究は、このタンパク質がヒト老化の経過において、かつ加齢性疾患の経過においてヒト血液中で増加することを初めて実証する(文献番号22)。従って、CRAMPの血清レベルは、老人ホームにいる高齢者(n=20、平均年齢85歳、CRAMP=18ng)において、若年者(n=31、平均年齢35歳、CRAMP=8ng)と比較して、有意に高い(p<0.0001)。もう一つの増加は、高齢者の患者において観察することができる(n=72、平均年齢73歳、CRAMP=22ng、p=0.0007)。その上、マーカーは、血清および罹患組織の両方において、慢性疾患(例えば、肝硬変および骨髄異形成症状群)の最終段階での発現の増加を示す。その上、マーカーは老齢期および慢性疾患において発癌リスクを示す。 これらの研究は、85歳の被験体のヒト血液中のCRAMPの血清レベル(LL−37)が次の4年以内に癌に罹患するリスクを示すことを初めて示す(図1C)。CRAMP血清レベルの上昇した(>中央値)被験体は、CRAMP血清レベルの低い被験体(<中央値、243名のうち24名の被験体が腫瘍を生じた)と比較して、有意に高い悪性腫瘍の発生率(243名のうち44名の被験体が腫瘍を生じた)を示した(p=0.006)。その上、肝癌を伴う肝硬変患者におけるCRAMP血清レベルは、肝癌でない肝硬変患者と比較して有意に高かった。 その上、本研究は、CRAMPの血清レベルが肥満症により大きく影響されることを初めて示す(図2G)。 スタスミン:本研究は、このタンパク質がテロメア機能不全に応答して血清中で上昇することを初めて示す(22)。その上、本研究は、このタンパク質が、ヒト老化の過程で、かつ、加齢性疾患の過程でヒト血液中で増加することを初めて実証する(22)。従って、スタスミンの血清レベルは、老人ホームにいる高齢者(n=20、平均年齢85歳、スタスミン=1.3単位)において、若年者(n=31、平均年齢35歳、スタスミン=1単位)と比較して有意に高い(p=0.0001)。その上、マーカーは、血清および罹患組織の両方において、慢性疾患(例えば、肝硬変および骨髄異形成症状群)の最終段階での発現の増加を示した。 その上、マーカーは、老齢期および慢性疾患における発癌リスクを示す。肝癌を伴う肝硬変患者におけるスタスミン血清レベルは、肝癌でない肝硬変患者と比較して有意に高い。 その上、本研究は、マーカーの血清タンパク質レベルがライフスタイルにより大きく影響されることを初めて示す(スポーツ、喫煙および肥満症(図2A、D、F))。 キチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性:高齢のヒトの軟骨細胞の細胞培養中および関節炎患者中でのキチナーゼ様タンパク質の分泌の増加が記載されている(17)。DNA損傷、テロメア機能不全、老化または疾患の結果としてヒト血液またはヒト組織/臓器中のキチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性が増加することは、まだ記載されていない。 本研究は、血清中のキトビオシダーゼ、キチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性がテロメア機能不全に応答して増加することを初めて示す(22)。その上、本研究は、ヒト老化の経過および加齢性疾患においてこれらの酵素活性がヒト血液中で増加することを初めて実証する(22)。従って、キチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性は、老人ホームにいる高齢者の血清において(n=20、平均年齢85歳、キチナーゼ酵素活性52単位)、若年者と比較して(n=31、平均年齢35歳、酵素活性=24単位)有意に高い(p=0.0004)。もう一つの増加は、高齢者の患者において観察することができる(n=72、平均年齢73歳、酵素活性=56単位、p=0.0216)。その上、キチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性は、血清において慢性疾患(例えば、肝硬変および骨髄異形成症状群)の最終段階で増加する。 その上、本研究は、血清中で測定されるキトビオシダーゼ、キチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性が慢性疾患における発癌リスクを示すことを初めて示す。肝癌を伴う肝硬変患者におけるキトビオシダーゼ、キチナーゼ、キチビアーゼおよびN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性は、同じ経過観察期間に肝癌を発症しなかった肝硬変患者と比較して有意に高かった(図1D)。 その上、本研究は、キチナーゼ酵素活性がライフスタイルにより大きく影響されることを初めて示す(スポーツおよび喫煙、図2CA、D)。 ヒトまたは動物におけるDNA損傷およびテロメア機能不全の存在および程度を測定する方法であって、 血液または血清試料中の少なくとも1種類のタンパク質マーカーのレベルまたは活性を測定することを含み、前記タンパク質が、EF1α、キトビオシダーゼ、スタスミンおよびCRAMPからなる群から選択される、方法。 生物の老化状態を測定するための方法であって、 試料中の少なくとも1種類のタンパク質マーカーのレベルまたは活性を測定することを含み、前記タンパク質が、(i)EF1α、(ii)CRAMP、(iii)スタスミンおよび(iv)キチナーゼ遺伝子ファミリーからなる群から選択される、方法。 キトビオシダーゼ、キチナーゼ、キチビアーゼおよび/またはN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性が、前記キチナーゼ遺伝子ファミリーの前記活性として測定されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。 発現の測定が、 前記タンパク質を測定すること、 前記タンパク質の断片を測定すること、 前記タンパク質をコードするmRNAを測定すること、 前記タンパク質をコードするmRNA断片を測定すること、 前記タンパク質の前記生物活性を測定すること、 前記タンパク質または前記タンパク質の前記活性の画像描写(分子イメージング)により行われることを特徴とする、請求項1〜3に記載の方法。 前記測定が、体液中または組織および臓器生検または試料中で行われることを特徴とする、請求項1〜3に記載の方法。 前記体液が、血液、尿、唾液および脳脊髄液から、特に血清から選択されることを特徴とする、少なくとも請求項5に記載の方法。 前記方法が、生物学的年齢、平均余命、組織および臓器の再生、加齢性疾患の発生リスクおよび予後を測定するため、慢性疾患における発癌リスクを測定するため、老化の過程における発癌リスクを測定するため、慢性疾患の過程における発癌リスクを測定するのに働くことを特徴とする、請求項2〜6の少なくとも一項に記載の方法。 (i)CRAMP、(ii)EF1α、(iii)スタスミンおよび(iv)キチナーゼ遺伝子ファミリーからなる群から2、3または4種類のタンパク質マーカーが測定されることを特徴とする、請求項1〜7の少なくとも一項に記載の方法。 前記キチナーゼの活性が、キトビオシダーゼ、キチナーゼ、キチビアーゼおよび/またはN−アセチルグルコサミニダーゼの酵素活性として測定されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。 前記マーカーまたは前記マーカー活性が、イメージングにより表される(分子イメージング)ことを特徴とする、請求項1〜9の少なくとも一項に記載の方法。 本発明は、ヒトおよび動物においてDNA損傷およびテロメア機能不全の存在および程度を測定するための方法に関し、前記方法は、以下の工程、すなわち、血液または血清試料中の少なくとも1種類のタンパク質マーカーの量または活性を測定することを含み、前記タンパク質は、EF1α、キトビオシダーゼ、スタスミンおよびCRAMPからなる群から選択される。


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