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タイトル:公開特許公報(A)_パーキンソン病の治療用医薬組成物及び治療方法
出願番号:2010101693
年次:2010
IPC分類:A61K 45/06,A61K 31/48,A61K 31/198,A61K 31/137,A61P 25/16,A61P 43/00,A61K 31/365,A61K 45/00


特許情報キャッシュ

ナンシー・ハサウエイ マージエリー・マーク JP 2010209093 公開特許公報(A) 20100924 2010101693 20100427 パーキンソン病の治療用医薬組成物及び治療方法 メルク フロスト カンパニー 305042046 ユニバーシテイ・オブ・メデイシン・アンド・デンテイストリー・オブ・ニユー・ジヤージー 505235738 川口 義雄 100062007 大崎 勝真 100103920 坪倉 道明 100124855 ナンシー・ハサウエイ マージエリー・マーク US 60/436,051 20021223 US 60/448,833 20030220 A61K 45/06 20060101AFI20100827BHJP A61K 31/48 20060101ALI20100827BHJP A61K 31/198 20060101ALI20100827BHJP A61K 31/137 20060101ALI20100827BHJP A61P 25/16 20060101ALI20100827BHJP A61P 43/00 20060101ALI20100827BHJP A61K 31/365 20060101ALI20100827BHJP A61K 45/00 20060101ALI20100827BHJP JPA61K45/06A61K31/48A61K31/198A61K31/137A61P25/16A61P43/00 121A61K31/365A61K45/00 1 2005510017 20031219 OL 16 4C084 4C086 4C206 4C084AA17 4C084AA20 4C084MA02 4C084MA17 4C084MA22 4C084MA23 4C084MA35 4C084MA37 4C084MA52 4C084MA57 4C084MA66 4C084NA05 4C084NA06 4C084ZA02 4C084ZC75 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA17 4C086CB20 4C086MA02 4C086MA04 4C086MA10 4C086MA17 4C086MA22 4C086MA23 4C086MA35 4C086MA37 4C086MA52 4C086MA57 4C086MA66 4C086NA05 4C086NA06 4C086ZA02 4C086ZC75 4C206AA01 4C206AA02 4C206FA09 4C206FA56 4C206MA02 4C206MA04 4C206MA17 4C206MA37 4C206MA42 4C206MA43 4C206MA55 4C206MA57 4C206MA72 4C206MA77 4C206MA86 4C206NA05 4C206NA06 4C206ZA02 4C206ZC75 本発明はパーキンソン病の治療におけるある医薬組成物の使用と治療方法に関する。特に、本発明は1種以上の抗パーキンソン病薬と併用するか又は併用せずにロフェコキシブ、エトリコキシブ、セレコキシブ及びバルデコキシブ等の選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬を使用するパーキンソン病の治療用医薬組成物と治療方法に関する。 シクロオキシゲナーゼ−2の阻害剤は非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)として知られる類の薬剤のサブクラスである。NSAIDはプロスタグランジンにより誘導される疼痛と炎症プロセスに関連する膨潤を軽減するのに作用するだけでなく、炎症プロセスに関連せずにプロスタグランジンにより制御される他のプロセスにも作用する。従って、最も一般的なNSAIDを高用量で使用すると、生命にかかわる潰瘍等の重大な副作用を生じることがあるため、その治療能が制限されている。NSAIDの代用としてコルチコステロイドも使用できるが、特に長期治療を要する場合には更に強い副作用がある。 従来のNSAIDは酵素シクロオキシゲナーゼ(COX)等のヒトアラキドン酸/プロスタグランジン経路の酵素を阻害することによりプロスタグランジンの産生を阻止することが分かっている。COX酵素には生理的機能に関与するCOX−1と炎症組織で誘導されるCOX−2の2種のアイソフォームが存在することが最近発見され、新規アプローチが取られるようになった。従来のNSAIDはCOX−1及びCOX−2酵素の両者を阻害するが、誘導性COX−2酵素が同定され、炎症とのその関係が確認されたため、炎症をより有効に軽減し、副作用を軽減する実現可能な阻害ターゲットとなった。ロフェコキシブ(VIOXX(登録商標))、エトリコキシブ(ARCOXIA(登録商標))、セレコキシブ(CELEBREX(登録商標))及びバルデコキシブ(BEXTRA(登録商標))をはじめとする多数のの選択的COX−2阻害薬が同定されており、この分野で多大な研究が続けられている。 錐体外路運動系の疾患は筋緊張亢進(固縮)を伴う運動低下(アキネジア)又は筋緊張低下を伴うことが多い異常不随意運動(ジスキネジア)の原因となる。パーキンソニズムと呼ばれるアキネジア−固縮症候群とジスキネジアは多様な運動障害の両極端である(詳細についてはC.D.Marsden in Oxford Textbook of Medicine,3rd Edition,Oxford University Press,1996,vol.3,pages 3998−4022参照)。 パーキンソン病は患者の50〜80%が片側の安静時4〜6Hz丸薬丸め様振戦から潜行的に始まる。振戦は安静時に最大であり、運動中は低下し、睡眠中は生じず、感情的緊張又は疲労により亢進する。一般に、手、腕、足がこの順で最も顕著である。顎、舌、額、及び瞼にも振戦を生じる場合があるが、音声は振戦を免れる。多くの患者では固縮のみが生じ、振戦は生じない。固縮が進行し、運動が緩慢になり(ブラジキネジア)、低下し(ハイポキネジア)、運動開始が困難になる(アキネジア)。固縮とハイポキネジアは筋肉痛と疲労感の原因となることがある。顔貌は仮面状になり、口が開いたままでまばたきが減り、鬱病と混同される場合がある。姿勢は前傾になる。患者は歩行を開始することが困難になり、小刻みに足を引きずるようになり、腕は腰につけたままで腕を振って歩かなくなる。無意識に歩調が早まり、患者は転倒しないように駆け足になることがある(加速歩行)。姿勢反射低下の結果、重心移動時に前方(前方突進)又は後方(後方突進)に倒れる傾向がある。言語機能が低下し、特徴的な単調で吃音の構音障害を示す。ハイポキネジアと末梢筋制御障害の結果、小字症を誘発し、日常生活行動が徐々に困難になる。患者の少なくとも50%が痴呆を伴い、多くが鬱病を伴う。 検査中に四肢の受動的運動は不自然で一様な鉛管様固縮を伴い、振戦が続くと歯車様になることがある。感覚検査は一般に正常である。自律神経系機能不全の徴候(例えば脂漏症、便秘、排尿躊躇、起立性低血圧)が認められることがある。筋力は一般に正常であるが、有効な力が低下することがあり、迅速な連続運動を実施する能力が低下する。反射は正常なままであるが、顕著な振戦又は固縮により反射しにくくなる場合がある。 まばたきの減少と表情喪失、運動低下、姿勢反射低下、及び特徴的歩行異常等の初期徴候により疾患が示唆される。患者の約70%ではまず振戦が生じるが、疾患が進行するにつれて目立たなくなることが多い。固縮はごく少ないか又は生じない場合もあるが、患者がパーキンソン病である場合にはその他の徴候が生じるので、上記特徴を伴わずに振戦がある場合には他の診断又は後日再検査を要する。本態性振戦(パーキンソン病と最も混同され易い疾患)の患者は正常外見及び運動速度であり、歩行障害がない。更に、パーキンソン病では安静時振戦が最も一般的てあるが、本態性振戦は動作時振戦である。運動が不自然になり、歩行が小刻みになり(リウマチ様)、軽度鬱病又は痴呆を伴う高齢者はパーキンソン病と区別しにくいことがある。病因は病歴から識別することができる。 数種の薬剤がパーキンソン病の治療に使用され、異なる程度の効果が得られている。これらの類としては抗ヒスタミン剤としてジフェンヒドラミン(例えばBENADRYL(登録商標))及びオルフェナドリン(例えばNORFLEX(登録商標));抗鬱薬としてアミトリプチリン(例えばELAVIL(登録商標))、ドキセピン(例えばSINEQUAN(登録商標))、イミプラミン及びノルトリプチリン;その他の抗コリン作動薬としてベンズトロピン(例えばCOGENTIN(登録商標))、ビペリジン(例えばAKINETON(登録商標))、プロシクリジン、及びトリヘキシフェニジル(例えばARTANE(登録商標))等の抗コリン作動薬が挙げられる。抗パーキンソン病薬としては更にドーパミン前駆体(脱炭酸酵素添加)としてカルビドパ/レボドパ(例えばSINEMET CR(登録商標));ドーパミン受容体アゴニストとしてブロモクリプチン(PARLODEL(登録商標))、ペルゴリド(例えばPERMAX(登録商標))、プラミペキソール(例えばMIRAPEX(登録商標))、カルベルゴリン(DOSTINEX(登録商標))及びロピニロール(例えばREQUIP(登録商標))等のドーパミン作動薬が挙げられる。抗パーキンソン病薬としては更にセレギリン(例えばELDEPRYL(登録商標))等のモノアミンオキシダーゼB型(MAO−B)阻害薬が挙げられる。これらの類としては更に作用メカニズムが完全に解明されていない薬剤もあり、例えばアマンタジン(例えばSYMMETREL(登録商標))(NMDA受容体アンタゴニストである可能性が最も高い)が挙げられる。更に、レボドパとエンタカポン(例えばCOMTAN(登録商標))やトルカポン(例えばTASMAR(登録商標))等の末梢作用カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬による治療も考えられる。 ドーパミンの代謝前駆物質であるレボドパは血液脳関門を通過して基底核に移動し、脱炭酸化されてドーパミンを形成し、失われた神経伝達物質の後を継ぐ。ブラジキネジアと固縮はほぼ回復し、振戦は多くの場合に実質的に低下する。軽度患者はほぼ正常まで回復することができ、寝たきりの患者は歩行できるようになる。末梢脱炭酸酵素阻害薬カルビドパを併用投与すると、レボドパ異化を妨げることにより必要用量を低減し、副作用(悪心、動悸、発赤)を少なくし、レボドパの脳送達をより有効にすることができる。カルビドパ/レボドパは10/100、25/100、25/250の固定比製剤や、25/100及び50/200mg制御放出錠剤として市販されている。 治療は25/100mg錠1錠tidから開始することが多い。患者耐性に従って最大効果に達するまで必要に応じて用量を漸増する。用量を慎重に漸増し、(大量の蛋白質はレボドパの吸収を妨げる恐れがあるが)薬剤を食事と同時又は食後に投与することにより副作用を最少限にすることができる。殆どの軽度〜重度患者はレボドパ400〜1000mg/日を2〜5時間おきに投与すると共に、末梢副作用を最少限にするためにカルビドパ少なくとも100mg/日を投与する。患者によってはレボドパ2000mg/日までとカルビドパ少なくとも200mgが必要な場合もある。 レボドパの副作用である口腔顔面又は四肢舞踏病又はジストニアとしての不随意運動(ジスキネジア)により用量が制限されることが多い。このような症状は低用量でも投与を継続するうちに生じる傾向がある。患者によっては、ある程度のジスキネジアを生じずにこの薬剤によりパーキンソン病を緩和することができない。2〜5年間投与後に、患者の>50%はレボドパに対する反応が変動し始める(効果の減弱又は頻度は低いが、オンオフ)。薬剤各回投与後の改善時間は短くなり、ジスキネジア運動が続く結果、強いアキネジアから制御不能な活動亢進までの変動が生じる。従来、このような変動はレボドパの1回の用量をできるだけ低く抑え、1〜2時間おき程度の短い間隔で投与することにより対処されている。ドーパミンアゴニスト薬剤である制御放出レボドパ/カルビドパやセレギリンは有用な補助薬であると思われる。レボドパの他の副作用としては起立性低血圧、悪夢、幻覚、及び場合により中毒性譫妄が挙げられる。幻覚と譫妄は高齢痴呆患者に最もよく見られる。 専門家によっては、早期レボドパ投与は問題(例えばジスキネジア、オンオフ効果)の出現を早めるので、ドーパミンアゴニストの早期使用によりレボドパの使用をできるだけ控えるべきだという意見もある。また、これらの現象を疾患の過程の一部とみなし、クオリティオブライフの最大改善を得るためにはレボドパとカルビドパの併用を早期に開始すべきだという意見もある。 患者の50%の早期軽度パーキンソニズムを治療し、疾患後期にレボドパの効果を増すにはアマンタジン100〜300mg/日poが有用である。その作用メカニズムはまっきり分かっておらず、ドーパミン作動性活性、抗コリン作動性効果、又はその両者を増加することにより作用すると考えられるが、NMDA受容体に活性をもつことが最近示されている。アマンタジンは変動患者で抗パーキンソン病効果を増加しながらジスキネジアを低減するのに有効であることも最近示されている。アマンタジンは単独で使用した場合には数カ月後に効力が低下することが多い。副作用としては末端水腫、網状皮斑、及び錯乱が挙げられる。 ブロモクリプチンとペルゴリドは基底核でドーパミン受容体を直接活性化する麦角アルカロイドであり、プラミペキソールとロピニロールはD2受容体に対してより特異的な非麦角ドーパミンアゴニストである。ブロモクリプチン5〜60mg/日はパーキンソン病用に販売された最初のアゴニストであったが、4種の薬剤のうちでは最も効力が低く、現在ではあまり使用されていない。ペルゴリド0.1〜5.0mg/日、プラミペキソール0.5〜4.5mg/日、及びロピニロール0.75〜24mg/日 poは疾患の全段階で有用であり、レボドパに対する反応が低下するか又はオンオフ効力が顕著な場合には特に後期段階で有用である。悪心、起立性低血圧、錯乱、譫妄、及び精神病等の副作用の発生率が高いために使用を制限されることが多い。副作用はレボドパの用量を減らすことにより抑えることができる。治療早期にドーパミンアゴニストを使用すると、薬剤に起因する不随意運動とオンオフ効果の発生を遅らせることができるが、この効果は証明されていない。この効果はその半減期が長いためであると考えられ、これらの薬剤によるドーパミン受容体刺激の延長は(血漿半減期が短い)レボドパよりも生理的であるので、シナプス後ドーパミン受容体の完全性が維持され、薬剤応答はより正常になる。しかし、疾患が進行するにつれて適切な抗パーキンソン病効果のためにアゴニストをレボドパで補充することが必要になる。 モノアミンB型(MAO−B)酸化酵素阻害薬であるセレギリンは脳でドーパミンを分解する2大酵素の一方を阻害することにより、レボドパの各回用量の作用を延長する。5〜10mg/日 poの用量では、A及びBアイソエンザイムを阻害する非選択的MAO阻害薬に共通する高血圧の危険(チラミン又はチーズ効果)を生じない。軽度オンオフ問題のある患者では、セレギリンがレボドパの効果の最終用量減弱を軽減するのに役立つ場合がある。(夜遅くに投与する場合の不眠症を除いて)ほぼ副作用はないが、セレギリンはレボドパにより生じるジスキネジア、精神的副作用、及び悪心を増強する恐れがあるので、レボドパの用量を減らすべきであると思われる。セレギリンを早期治療として使用すると、レボドパの開始を約1年遅らせることができる。セレギリンは早期パーキンソン病患者の脳で残留ドーパミンを増加させるか又は脳でドーパミンの酸化代謝を低下させ、神経変性プロセスを遅らせるとも考えられるが、このメカニズムは推測的傾向が高い。 今日ではあまり使用されていないが、抗コリン作動薬は治療の早期段階で単独使用し、後期にレボドパの補充として使用ことができる。一般に使用されている抗コリン作動薬としてはベンズトロピン0.5〜2mg po tid及びトリヘキシフェニジル2〜5mg po tidや、抗コリン作用をもつ抗ヒスタミン薬(例えばジフェンヒドラミン25〜200mg/日 po及びオルフェナドリン50〜200mg/日 po)が挙げられ、これらの薬剤は振戦を治療するためのみに有用である。抗コリン三環系抗鬱薬(例えば就寝時アミトリプチリン10〜150mg po)はレボドパの補助薬として有用であると共に、鬱病及び二次性不眠を治療するのに有用であることが多い。早期には用量を少なくすべきであり、その後、耐性に応じて用量を増す。副作用としては口渇、尿閉、便秘、及び視力障害が挙げられる。高齢患者では錯乱、譫妄、及び発汗低下による体温調節障害が特に問題となる。 トルカポンやエンタカポン等のカテコールO−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬はドーパミンの末梢(腸内)分解を阻害するので、レボドパ補助薬として有用であり、レボドパなしには使用されない。 パーキンソン病振戦が活動又は意志により低下せずに亢進する場合にはプロプラノロール10mg bid〜40mg po qidが有効な場合がある。 表1はパーキンソン病の治療に治療価値があることが分かっている用量の例証である。 治療薬の使用に関する他の情報は最近The Lancetに掲載された。 パーキンソニズム等のアキネジア−固縮症状の治療には一般にレボドパ、抗コリン作動薬又はドーパミンアゴニストが使用されている。レボドパは脳で酵素ドーパ脱炭酸酵素によりドーパミンに変換される。しかし、この酵素は消化管壁、肝臓、腎臓及び脳毛細血管にも存在するので、レボドパ代謝産物の末梢形成は悪心、嘔吐、不整脈及び起立性低血圧等の副作用を生じる恐れがある。この末梢脱炭酸化は脳にそれ自体浸透しないカルビドパやベンセラジド等の選択的脳外脱炭酸酵素阻害薬の付加により主に阻止される。レボドパとカルビドパ(SINEMET(登録商標))又はベンセラジド(MADOPAR(登録商標))の併用は現在レボドパを指定する場合の選択治療である。にも拘わらず、この併用療法はジスキネジアや精神障害等の副作用を生じる恐れがある。 ベンズヘキソールやオルフェナドリン等の抗コリン作動薬を使用してもよいが、抗コリン作動薬は口渇、視力障害及び便秘等の原因となる恐れのある末梢副交感神経遮断を生じると共に、緑内障、尿閉及び中毒性錯乱状態を生じる恐れもある。 ブロモクリプチン(PARLODEL(登録商標))、リスリド、ペルゴリド(CELANCE(登録商標))、プラミペキソール(MIRAPEX(登録商標))及びロピニロール(REQUIP(等))のドーパミンアゴニストはドーパミン受容体に直接作用し、レボドパと同様の副作用特徴がある。 しかし、既存療法の欠点に鑑み、パーキンソン病の新規で安全で有効な治療が必要とされている。C.D.Marsden in Oxford Textbook of Medicine,3rd Edition,Oxford University Press,1996,vol.3,pages 3998−4022THE LANCET Vol.359 May 4,2002 本発明はパーキンソン病を治療するための所定医薬組成物の使用と治療方法に関する。特に、本発明は1種以上の抗パーキンソン病薬と併用するか又は併用せずにロフェコキシブ、エトリコキシブ、セレコキシブ及びバルデコキシブ等の選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬を使用するパーキンソン病の治療用医薬組成物と治療方法に関する。 1側面において、本発明は治療を必要とする患者に抗炎症有効量の選択的COX−2阻害薬を投与することを含むパーキンソン病の治療方法を提供する。 本願の趣旨により、「選択的COX−2阻害薬」、「シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害薬」等の用語は参照により本明細書に組込むC.Brideauら,Inflamm.Res.45:68−74(1996)に記載されているヒト全血COX−1アッセイ及びヒト全血COX−2アッセイにより測定した場合にシクロオキシゲナーゼ−1よりもシクロオキシゲナーゼ−2を優先的に阻害する化合物を意味する。この化合物は、ヒト全血COX−2アッセイでシクロオキシゲナーゼ−2 IC50が約2TMであり且つヒト全血COX−1アッセイでシクロオキシゲナーゼ−1 IC50が約5TMを上回ることが好ましい。また、この化合物はシクロオキシゲナーゼ−2阻害とシクロオキシゲナーゼ−1阻害の選択性比が少なくとも10であることが好ましく、少なくとも40がより好ましい。 シクロオキシゲナーゼ−2選択的阻害薬の例としてはロフェコキシブ(VIOXX(登録商標),その開示内容全体を参照により本明細書に組込む米国特許第5,474,995号参照)、エトリコキシブ(ARCOXIA(登録商標),その開示内容全体を参照により本明細書に組込む米国特許第5,861,419号参照)、セレコキシブ(CELEBREX(登録商標)、その開示内容全体を参照により本明細書に組込む米国特許第5,466,823号参照)、バルデコキシブ(その開示内容全体を参照により本明細書に組込む米国特許第6,633,272号参照)、パレコキシブ(その開示内容全体を参照により本明細書に組込む米国特許第5,932,598号参照)、COX−189(Novartis)、BMS347070(Bristol Myers Squibb)、チラコキシブ又はJTE522(日本たばこ)、ABT963(Abbott)、CS502(三共)及びGW406381(GlaxoSmithKline)が挙げられる。 本発明は治療を必要とする患者にVIOXX、CELEBREX、BEXTRA、ARCOXIA又はCOX−189等の選択的COX−2阻害薬の治療有効量を投与することを含むパーキンソン病の治療又は予防方法を提供する。 本発明は抗パーキンソン病薬の投与による症状緩和を示さない患者におけるパーキンソン病の治療方法として、VIOXX、CELEBREX、BEXTRA、ARCOXIA又はCOX−189等の選択的COX−2阻害薬の治療有効量を投与する方法も提供する。本願の目的では、症状緩和を示さない患者としては初期段階パーキンソン病患者及び最少又は軽度症状の患者と抗パーキンソン病薬が禁忌の患者が挙げられる。当業者に自明の通り、本明細書で使用する場合に抗パーキンソン病薬なる用語はCOX−2の選択的阻害薬を含まない。 本発明はパーキンソン病の危険のある患者におけるパーキンソン病の予防又はパーキンソン病の発症の遅延方法として、神経保護を提供するために選択的COX−2阻害薬の有効な量を投与する方法も提供する。 選択的COX−2阻害薬はパーキンソン病の治療に単独で有用であると考えられるが、従来の抗パーキンソン病薬と選択的COX−2阻害薬を併用すると、抗パーキンソン病薬単独よりも高い効果が得られる。このような併用によりいずれの選択された用量の抗パーキンソン病薬でも効力が改善されるのみならず、選択的COX−2阻害薬を使用することにより、抗パーキンソン病薬の効力を低下せずに抗パーキンソン病薬の用量を減らすことができるので、副作用を最少限にすることができる。 本発明の別の側面はパーキンソン病の治療又は予防用医薬の製造における選択的COX−2阻害薬と抗パーキンソン病薬の使用である。 本発明は更にパーキンソン病の治療又は予防方法として、治療を必要とする患者に合わさって有効な治療又は予防を提供するような、選択的COX−2阻害薬の量と抗パーキンソン病薬の量とを投与する方法も提供する。 本発明は更にホーン・ヤールステージI−IIIのパーキンソン病の治療方法として、治療を必要とする患者に合わさって有効な治療を提供するような、選択的COX−2阻害薬の量と抗パーキンソン病薬の量とを投与する方法も提供する。 本発明は更にパーキンソン病の症状の緩和方法として、治療を必要とする患者に合わさって有効な緩和を提供するような、選択的COX−2阻害薬の量と抗パーキンソン病薬の量とを投与する方法も提供する。 本発明は更にパーキンソン病の治療方法として、治療を必要とする患者に抗パーキンソン病薬の単独投与により得られるよりも合わさってより高度の緩和を提供するような、選択的COX−2阻害薬の量と抗パーキンソン病薬の量とを投与する方法も提供する。 本発明は更にパーキンソン病の進行の改善方法として、治療を必要とする患者に合わさって有効な改善を提供するような、選択的COX−2阻害薬の量と抗パーキンソン病薬の量とを投与する方法も提供する。 本発明は更にパーキンソン病の進行の遅延方法として、治療を必要とする患者に合わさって疾患の進行を遅延させるのに有効となるような、選択的COX−2阻害薬の量と抗パーキンソン病薬の量とを投与する方法も提供する。 本発明の別の側面では、少なくとも1種の医薬的に許容可能なキャリヤー又は賦形剤と共に選択的COX−2阻害薬と抗パーキンソン病薬を含有する医薬組成物が提供される。 選択的COX−2阻害薬および抗パーキンソン病薬は、アキネジア−固縮疾患の治療又は予防に、同時、別個又は順次使用するための併用製剤の形態とすることが理解される。このような併用製剤は例えばツインパックの形態とすることができる。 従って、本発明の別の又は代替の側面では、パーキンソン病の治療又は予防に、同時、別個又は順次使用するための併用製剤としての選択的COX−2阻害薬および抗パーキンソン病薬を含有する製剤が提供される。 本発明の併用剤を使用する場合には、選択的COX−2阻害薬と抗パーキンソン病薬は同一の医薬的に許容可能なキャリヤーに配合することができるので、同時に投与することができる。同時に投与される慣用経口剤形等の別個の医薬キャリヤーに配合してもよい。「併用」なる用語は化合物が別個の剤形で提供され、順次投与される場合も意味する。従って、例えば、抗パーキンソン病薬を錠剤として投与した後に、妥当な時間内に選択的COX−2阻害薬を錠剤等の経口剤形又は速溶解性経口剤形として投与することができる。「速溶解性経口製剤」とは、患者の舌に載せると約10秒以内に溶ける経口送達形態を意味する。 本明細書で使用する「治療」なる用語は上記疾患の治療と予防ないし予防的治療の両者を意味する。 本発明で使用するのに好ましい選択的COX−2阻害薬はロフェコキシブ、エトリコキシブ、セレコキシブ、及びバルデコキシブである。このような化合物の製造は上記公報に詳細に記載されている。 選択的COX−2阻害薬と併用するのに適した抗パーキンソン病薬としては上記のものが挙げられ、例えばレボドパ(カルビドパ又はベンセラジド等の選択的脳外脱炭酸酵素阻害薬と併用してもしなくてもよい)、ビペリデン(場合によりその塩酸塩又は乳酸塩として)及び塩酸トリヘキシフェニジル(ベンズヘキソール)等の抗コリン作動薬、並びにアレンテモール、ブロモクリプチン、フェノルドパム、リスリド、ナクサゴリド、ペルゴリド及びプラミペキソール等のドーパミンアゴニストが挙げられる。当然のことながら、ドーパミンアゴニストは医薬的に許容可能な塩形態(例えば臭化水素酸アレンテモール、ブロモクリプチンメシラート、フェノルドパムメシラート、塩酸ナクサゴリド及びペルゴリドメシラート)でもよい。リスリドとプラミペキソールは一般に非塩形態で使用される。 本発明で使用するのに適した選択的COX−2阻害薬の医薬的に許容可能な塩としては例えば塩酸、フマル酸、マレイン酸、琥珀酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、リン酸又は硫酸等の医薬的に許容可能な非毒性酸の溶液と化合物の溶液を混合することにより形成することができる酸付加塩が挙げられる。アミン基の塩として、アミノ窒素原子がアルキル、アルケニル、アルキニル又はアラルキル基をもつ第四級アンモニウム塩も挙げられる。化合物が酸性基(例えばカルボン酸基)をもつ場合には、本発明はその塩、好ましくは非毒性の医薬的に許容可能なその塩(例えばそのナトリウム、カリウム又はカルシウム塩)も含む。 本発明により選択的COX−2阻害薬と併用するのに適した抗パーキンソン病薬の医薬的に許容可能な塩としては選択的COX−2阻害薬の塩について上記に挙げた塩が挙げられる。 本発明で使用される選択的COX−2阻害薬を含有する組成物は錠剤、ピル、カプセル、ウエハース等の単位剤形とすることが好ましい。更に、本発明で使用される選択的COX−2阻害薬は規定容量溶液又は懸濁液としての即席製剤用顆粒剤又は散剤でもよい。あるいは、本発明で使用される選択的COX−2阻害薬は既製規定容量溶液又は懸濁液でもよい。好ましい剤形は錠剤とカプセルである。 錠剤等の固体組成物を製造するには、主活性成分を医薬キャリヤー(例えばコーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム又はガム等の慣用錠剤化成分)と他の医薬希釈剤(例えば水)と混合し、本発明の化合物又は医薬的に許容可能なその非毒性塩の均質混合物を含有する固体プレ製剤組成物を形成する。これらのプレ製剤組成物が均質であるという場合には、組成物を錠剤、ピル及びカプセル等の均等に有効な単位剤形に容易に細分できるように活性成分が組成物全体に均一に分散していることを意味する。その後、本発明の活性成分0.1〜約500mgを含有する上記型の単位剤形にこの固体プレ製剤組成物を細分する。新規組成物の錠剤又はピルは作用延長の利点を付与する剤形を提供するようにコーティング又は他の方法で加工することができる。例えば、錠剤又はピルは内側用量成分と外側用量成分から構成し、後者が前者のエンベロープとなるようにすることができる。2成分は胃で崩壊せずに内側成分を無傷で十二指腸に送達するか又は内側成分の放出を遅らせる腸溶層により分離することができる。このような腸溶層又はコーティングには種々の材料を使用することができ、このような材料としては多数のポリマー酸及びポリマー酸とシェラック、セチルアルコール及び酢酸セルロース等の材料の混合物が挙げられる。 本発明の新規組成物を経口又は注射投与用に配合することができる液体形態としては水溶液、適当なフレーバー入りシロップ、水性又は油性懸濁液、食用油(例えば綿実油、胡麻油、椰子油、落花生油又は大豆油)のフレーバー入りエマルション、及びエリキシル剤等の医薬ビークルが挙げられる。水性懸濁液に適した分散剤又は懸濁剤としては合成及び天然ガム(例えばトラガカントガム、アラビアガム、アルギン酸塩、デキストラン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はゼラチン)が挙げられる。 本発明の組成物は慣用技術を使用して口腔経路で投与することもできる(例えばウエハース)。 錠剤、ピル、カプセル又はウエハース等の経口組成物が特に好ましい。 選択的COX−2阻害薬の最少用量レベルは約1mg/日、好ましくは約5mg/日、特に約10mg/日である。選択的COX−2阻害薬の最大用量レベルは約1500mg/日、好ましくは約1000mg/日、特に約500mg/日である。化合物は1日1回〜3回、好ましくは1日1又は2回、特に1日1回投与する。 抗パーキンソン病薬の最少用量レベルは選択する薬剤によって異なるが、一般に最も効力の強い化合物で約0.05mg/日又は効力の弱い化合物で約20mg/日である。抗精神病薬の最大用量レベルは一般に最も効力の強い化合物で30mg/日又は効力の弱い化合物で500mg/日である。化合物は1日1回〜3回、好ましくは1日1又は2回、特に1日1回投与する。 当然のことながら、パーキンソン病の治療又は予防に使用するために必要な選択的COX−2阻害薬の量は選択する特定化合物又は組成物のみならず、投与経路、治療する疾患の種類、及び患者の年齢と症状によっても異なり、最終的に患者の主治医又は薬剤師の判断に委ねられる。 併用する場合には、当然のことながら、運動障害の治療又は予防に使用するために必要な選択的COX−2阻害薬と抗パーキンソン病薬の量は選択する特定化合物又は組成物のみならず、投与経路、治療する疾患の種類、及び患者の年齢と症状によっても異なり、最終的に患者の主治医又は薬剤師の判断に委ねられる。 51歳女性患者1をパーキンソン病統一スケール(以下、UPDRSと略す)の第III部(運動機能検査)で評価した処、パーキンソン病(検査スコア20)であると診断された。薬剤治療選択評価期間後に患者にペルゴリド0.25mg tidとセレギリン5mg poを処方した。薬剤治療6カ月後に患者をもう一度UPDRS運動機能サブセットで検査した処、スコアは16.5であった。薬剤治療3カ月後にVIOXX25mg1日1回を治療レジメンに加えた。更に4カ月後に患者を再びUPDRSで評価した処、今回のスコアは6.0であった。VIOXX3剤併用療法6カ月後に患者を再びUPDRS運動機能検査で評価した処、スコアは4.0であった。(Fahn S,Elton RL,Members of the UPDRS Development Committee.Unified Parkinson’s disease rating scale.In:Fahn S,Marsden CD,Calne D,Goldstein M,eds.Recent developments in Parkinson’s disease,Vol II.Florham Park,NJ:Macmillan Healthcare Information,1987:153−163,293−304参照)。 40歳を越える男性患者2をUPDRSにより評価した処、パーキンソン病であると診断された。患者2にはまずSINEMET 25−100錠1錠tidを処方し、最大効果が達成されるまで用量をレボドパ50mgずつゆっくりと増加した。この患者にはVIOXX12.5mg又は25mg又は50mg1日1回も処方した。 40歳を越える成人患者3をUPDRSにより評価した処、パーキンソン病であると診断された。患者3は症状が最少限であるため、抗パーキンソン病薬は処方しなかった。この患者にはVIOXX12.5mg又は25mg又は50mg1日1回を処方した。 40歳を越える成人患者4をパーキンソン病統一スケール運動機能検査(UPDRS)により評価した処、パーキンソン病であると診断された。この患者にはドーパミン受容体アゴニストPermax0.25mg tidとVIOXX12.5mg又は25mg又は50mg1日1回を処方した。 49歳男性患者5をUPDRSで検査した処、初期軽度ステージIパーキンソン病(運動機能サブスケールスコア10)であると診断された。この患者はその疾患により機能を制限されていなかったのでドーパミン作動薬投与は不要であった。患者5にはVIOXX25mg1日1回を処方した。 62歳男性患者6をUPDRSで検査した処、中等度パーキンソン病(運動機能サブスケールスコア20)であると診断された。この患者はその疾患により機能を制限されていたので、ドーパミン作動薬投与が必要であった。まずプラミペキソールを投与し、用量を1.5mg TIDまで漸増させた。この患者は著しく改善したが、日常生活の活動はまだ多少困難であった。患者6にはドーパミンアゴニストの補充としてVIOXX25mg1日1回を処方した。 78歳男性患者7をUPDRSで検査した処、ステージIIIパーキンソン病(運動機能サブスケールスコア28)であると診断された。更に、皮質下機能不全に特有の多少の軽度初期認知異常を示した。まずカルビドパ/レボドパ,25/100を投与し、午前2錠及び午後の早い時間と夕食後1.5錠まで漸増した。かなり改善したが、それ以上の増加は認知副作用により制限された。患者7にはVIOXX25mg1日1回を処方した。 73歳成人男性患者8はパーキンソン病であると診断された。評価後に患者にEndo L−C 100−25,TIDを処方した。約3年後に患者にVIOXX(25mg)1日1回の投与を開始した。3週間後に患者は振戦重度が低下し、振戦間の間隔が延びたことに気付いた。更に、睡眠に関連する夜間振戦は劇的に(即ち90%まで)低下した。合わさって、患者は振戦がほぼ40%低下したと報告した。 治療を必要とするヒトに抗パーキンソン病薬の抗パーキンソン病治療量と選択的COX−2阻害薬の抗炎症治療に有効な量とを投与することを含む、治療を必要とするヒトにおけるパーキンソン病の治療方法。 抗パーキンソン病薬が抗コリン作動薬、ドーパミン作動薬、モノアミンオキシダーゼ薬及びアマンタジンから選択される請求項1に記載の方法。 抗パーキンソン病薬が抗コリン作動薬、ドーパミン作動薬、モノアミンオキシダーゼ薬、及びアマンタジンから選択される請求項1に記載の方法。 抗コリン作動薬が抗ヒスタミン薬、抗鬱薬、ベンズトロピン、ビペリデン、プロシクリジン又はトリヘキシフェニジルを含む請求項2に記載の方法。 抗コリン作動薬がジフェンヒドラミンとオルフェナドリンから選択される抗ヒスタミン薬を含む請求項2に記載の方法。 抗コリン作動薬がアミトリプチリン、ドキセピン、イミプラミン及びノルトリプチリンから選択される抗鬱薬を含む請求項2に記載の方法。 ドーパミン作動薬がドーパミン前駆体又はドーパミン受容体アゴニストを含む請求項2に記載の方法。 ドーパミン作動薬がレボドパ、ブロモクリプチン、ペルゴリド、プラミペキソール、カベルゴリン又はロピニロールを含む請求項2に記載の方法。 モノアミンオキシダーゼ薬がセレギリンを含む請求項2に記載の方法。 更に第2の抗パーキンソン病薬を含む請求項2に記載の方法。 治療を必要とする患者に合わさって有効な治療を提供するような、選択的COX−2阻害薬の量と抗パーキンソン病薬の量とを投与することを含む、ホーン・ヤールステージI−IIIのパーキンソン病の治療方法。 治療を必要とする患者に合わさって有効な緩和を提供するような、選択的COX−2阻害薬の量と抗パーキンソン病薬の量とを投与することを含む、パーキンソン病の症状緩和方法。 治療を必要とする患者に抗パーキンソン病薬単独投与により得られるよりも合わさって高度の緩和を提供するような、選択的COX−2阻害薬の量と抗パーキンソン病薬の量とを投与することを含む、パーキンソン病の治療方法。 治療を必要とする患者に合わさって有効な改善を提供するような、選択的COX−2阻害薬の治療有効量と抗パーキンソン病薬の量とを投与することを含む、パーキンソン病の進行の改善方法。 治療を必要とする患者に合わさって疾患の進行を遅延させるのに有効となるような、選択的COX−2阻害薬の治療有効量と抗パーキンソン病薬の量とを投与することを含む、パーキンソン病の進行の遅延方法。 治療を必要とする患者に選択的COX−2阻害薬の治療有効量を投与することを含む、抗パーキンソン病薬の投与による症状緩和を示さない患者におけるパーキンソン病の治療方法。 前記患者が初期段階パーキンソン病であり、パーキンソン病症状が最少限又は軽度の患者である請求項16に記載の方法。 治療を必要とする患者に選択的COX−2阻害薬の治療有効量を投与することを含むパーキンソン病の進行の遅延方法。 予防を必要とする患者に選択的COX−2阻害薬の治療有効量を投与することを含むパーキンソン病の予防方法。 選択的COX−2阻害薬がVIOXXである請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。 【課題】強い副作用を軽減してパーキンソン病を治療するための、所定医薬組成物の使用と治療方法の提供。【解決手段】抗コリン作動薬、ドーパミン作動薬、モノアミンオキシダーゼ薬及びアマンタジンから選択される抗パーキンソン病薬の治療量と併用するか又は併用せずに、ロフェコキシブ、エトリコキシブ、セレコキシブ及びバルデコキシブ等の選択的シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬を使用するパーキンソン病の治療用医薬組成物と治療方法。【選択図】なし20100518A16333全文3 抗パーキンソン病薬の抗パーキンソン病治療量と選択的COX−2阻害薬の抗炎症治療に有効な量とを含む、パーキンソン病を治療するための医薬組成物。


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