センター長挨拶・略歴

センター長挨拶

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センター長
高木 利久

近年の計測技術やIoT技術の進歩はいとも容易くビッグデータを生み出してくれます。そして、人工知能などの高度情報解析技術はビッグデータから新たな知識を見つけ出してくれます。まさにビッグデータ時代、人工知能時代の到来です。

しかしながら、生命科学においてはデータを単に集めてくるだけでは、それらを十分に利活用することはできません。複雑性、文脈依存性、曖昧性、などの性質を持つ生命データの場合、そこからの知識発見には大きな困難が伴います。実際、世界には生命科学分野だけでも2万ものデータベースが作られていますが、それらを使いこなすのはバイオインフォマティクスの専門家でも簡単なことではありません。

NBDCは、このような厄介な性質を持つ生命データの共有・整理・統合を進め、データから知識を引き出しやすくする、そのためのナショナルセンターです。我が国の場合、欧米や中国に比べ、プロジェクトの規模が総じて小さいため、このような活動はより重要です。小規模でバラバラな生命データを整理・統合してビッグデータとして使えるようにする活動が不可欠なのです。NBDCおよび連携先であるDBCLSにはそのためのプロフェッショナル集団が揃っています。各プロジェクト内に蓄えられたデータを広く誰にでも自由に利用できるように解き放つとともに、セマンティックウェブ、RDFというような最先端の情報技術を用いて、データやその意味の国際標準化にも取り組みながら、分野ごとに、あるいは、分野横断的に、生命データの統合を進めます。

さらに、NBDCは、統合データベース作りだけでなくデータ駆動型科学の普及活動にも取り組みます。我々が開発したデータベースを基盤として効率よく研究開発を進める、そのような新たな研究開発スタイルを生命科学、バイオ産業にもたらしたいと考えているからです。具体的には、医学、育種、有用物質生産における、いくつかのトピックについて、我々自らがデータ駆動型科学を実践し、その成果を発信します。

これらをまとめますと、NBDCは、データの共有や統合という活動を通して新たな知識を発見することに貢献するために必要な活動を行う国の組織と言えます。NBDCは、ビッグデータを基盤とした新たな研究スタイルの確立に貢献したい、そして、このような活動を我が国の先頭に立って引っ張って行きたいと考える、大きな望みを持つセンターです。しかしながら、このような目標の実現には、予算や人員に限りがあり、自分達だけで実現できるとは考えておりません。多くの皆様のご協力を前提としています。暖かいご支援ご理解をお願いする次第です。

バイオサイエンスデータベースセンター長
高木 利久

センター長略歴

1976年3月 東京大学工学部計数工学科卒業
1986年2月 工学博士(九州大学)
1988年6月 九州大学情報処理教育センター助教授
1992年2月 東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター助教授
1994年5月 東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター教授
2003年4月 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 情報生命科学専攻教授
2007年4月 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構
ライフサイエンス統合データベースセンター長
2008年4月 情報・システム研究機構 ライフサイエンス統合データベースセンター 教授
2009年1月 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所
生命情報・DDBJ研究センター 教授(兼務)
2010年10月 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 情報生命科学専攻 教授
2012年4月 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所
DDBJセンター長(兼務)
2014年4月 東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 教授
2019年4月 富山国際大学 教授(現職)

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