国立研究開発法人 科学技術振興機構

DBCLS が PubCaseFinder の新機能「PanelSearch」と「CaseSharing」公開を発表

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2023年7月31日

NBDC と連携するDBCLSは、2023年7月28日、PubCaseFinderの新機能として「PanelSearch」と「CaseSharing」を2023年7月1日に公開したことを発表しました。発表文のなかで、両機能の特徴や今後の開発予定について述べています。

「PanelSearch」では、ヒトの希少・遺伝性疾患に関連する遺伝子パネルデータを検索できます。遺伝疾患の原因遺伝子の一覧を閲覧したり、逆に遺伝子から関連疾患を探すことができます。本機能の収録データは、国際的に主要な公共データベースである MedGen、Opharnet、GenCC を整理し直したものです。本機能の実装に当たっては、これらデータベースの最新収録データを定期的に反映できるよう、自動処理システムも開発しています。今後は、難病の遺伝子パネルデータも公開予定であるとのことです。

また、「CaseSharing」は、希少疾患・遺伝性疾患の症例情報の管理支援ツールです。希少・遺伝性疾患は症例数が少ないがゆえに症例報告の記述方法やフォーマットもばらつきがちで、このことが研究の妨げとなることがあります。本ツールを用いることで、施設、報告者、時代によるばらつきを抑制して共通フォーマットで記録でき、研究の効率化を助けることにつながります。なお、データはユーザー自身の端末にのみ保存されます。なお、本ツール画面には「Beta」との表記がなされています。今回の発表のなかでは、今後、国際的な症例情報共有形式である Phenopackets や OMOP 対応予定であると述べられています。

これら2つの機能の追加に合わせ、PubCaseFinder で従前提供してきた希少・遺伝性疾患検索機能を「DiseaseSearch」と名付け、「PubCaseFinder」は、この3つの機能を有する希少・遺伝性疾患情報サービスの総称とすることとしたと述べられています。

詳細は、DBCLSの新着情報「PubCaseFinderの新機能として『PanelSearch』と『CaseSharing』を公開しました」をご覧ください。

新生PubCaseFinderの3つの機能。PanelSearch:ヒトの9,998疾患に関連する遺伝子パネルデータを検索し、取得・再利用できる公開データベースです。CaseSharing β:希少・遺伝性疾患の症例情報を、管理・共有するためのシステムです。ユーザ登録なしに利用することができます。DiseaseSearch:患者の症状と関連性の高い希少・遺伝性疾患、疾患原因遺伝子、症例報告を効率よく検索できるシステムです。

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